<22>三年生になった
珍しく連日投稿!
ゆうあきコンビ残りの一年間をどう過ごしていくのか!
春休みが終わってしまい、今日からまた学校が始まる。
はぁー、行きたくねぇー。
今日から俺も優奈も高校三年生になる。なので、今日はクラスを見て、教室に入って、校長のありがたい話を聞かされ、帰る。
「あきくん、はいカバン」
「ありがとう」
三年生になっても変わらず、優奈と手を繋いで学校にだらだらと向かう。
皆も分かるだろう? この長期休み明けの学校へ行く怠さが。
はぁー、足が重い。頭が重い。瞼が重い。帰りたい。
こんな風にだらだらと歩いているにも関わらず、優奈は一言も文句を言わずに俺に合わせてくれている。
「大丈夫?」
「大丈夫……だと思う」
やっと学校に着き、運動場に行くとクラスが書かれた大きな紙が張り出されていた。
優奈は見てくるねと言い、あの我は何組だーと集まっている集団の中に入っていた。
別に何組でも、俺はいい。別に友達がいるわけでもないから、誰かと同じクラスがいいというのはない。
いや、優奈とは同じクラスの方がいいか。授業中ボーッとしてても、後でノートを借りれるし、時間割りや行事を覚えておかなくていいし。
休みの日は自然と覚えている。
あの集まりの中から優奈が戻ってきた。
顔を見るに同じクラスだったのだろう。
「今年も同じクラスだったよ!」
「おー、それはよかった」
「むー、なんかあまり嬉しそうじゃない」
「いやだって、優奈の顔を見たら聞くまでもなく、同じクラスだって分かったから」
「だって、今年も一年間あきくんと同じクラスだっていうだけ、嬉しいもん」
「俺もまた優奈と一緒にいれて嬉しいって思ってるよ」
「ほんと?」
「ほんどだよ」
優奈に何組みか聞き教室に向かう。
教室に入ると、知っているよな顔もいれば、知らない顔もいた。
知っているよな顔がいても名前はうろ覚えだけどな。どうせ、関わることなんてないし。
というか、俺自体放っておいてほしい。
黒板に貼られた座席表で自分の席を探し座る。
そして、これも変わらず隣は優奈である。まあこれは名前が、俺は赤石で優奈が蒼羽だから、こうなる。
俺らは一番後ろで、前と横に人がいる。前は顔は知っている。名前は知らん。横は初めましてだ。
少しすると今年の担任が教室に入ってきた。名前順に並び体育館に行く。
だらだらと話を聞き、教室に戻り、手紙を配られやっと帰れる。
俺はさっとカバンに仕舞い、優奈と帰る。早く帰らないと、連絡をすることもないのに謎の無料通話アプリ『ライム』の交換会が始まり、面倒なクラスグループに招待される。
それだけは避けたい。だから、さらばだ!
「なんで皆連絡をしなそうな人のまで交換したがるんだろう」
「うーん、ボッチにならないようにとか?」
「ボッチね……別に一人の方が自由だしいいだろう」
「ふふ、あきくんは皆とは違って強いね」
「ボッチ歴今年で六年目だからな」
中一から友達なんていなかった。いらなかった。まあ、いろいろあったしな。
家に帰り、さっと制服から私服に着替えてソファーに寝転ぶ。
「はぁー、ソファーさいこー。ずっと家にいたい」
「卒業したらずっと家にいれるよ?」
「なんで?」
「私が養ってあげるから」
「あー、そう」
小説家にはなってみたいが、社畜にはなりたくない。
誰にも命令されずに、自分のペースで家で仕事をしたい。
「生きるのって面倒だ」
「私が全部お世話してあげるから、あきくんは好きなことだけしてていいよ」
「はは、ほんとそんな生活をしたいよ」
ほんと、何もしたくない。
なんかこの気持ち久しぶりだな。最近は進路やらなんやら、小説を書くやらしてたからな。
はぁー、ほんと何もしたくないな。
俺は無気力は男の子だ。だとすると、優奈は尽くしたがり……いや、尽くしすぎる女の子か。
無気力は男の子と尽くしすぎる女の子の日常と言ったところか。
なんか妙にしっくりくるな。なんでだ?
「あきくん、ご飯できたよ」
「あーい」
今日から私とあきくんは高校三年生になりました。もちろん今年も同じクラスです。
今年もまた、学校でもあきくんを近くで感じられて、お世話をすることができます。
クラスが変わったということは、見知らない女が増えるということです。
もし、あきくんのかっこよさ、優しさ、可愛さに気付いたら近付こうとしてくる愚かな女が現れるかも知れません。
そういったバカな女からも私が守ってあげなくてはいけません。
男なんて知りません。私はあきくんにしか興味がないし、見ないし、見たくもありません。
はぁー、早く来年の三月にならないかな。そうしたら、結婚して一生二人だけで過ごせるのに。
「あきくん、わたし以外好きにならないでね」
なんかちょっと終わりっぽいけどまだ続くよ。
ところで友達って必要なの?
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