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<19> 夢に向けて

久しぶりでございます!

今回は、夢に向けて動き出した晃の話です。よかったら読んでいってください!

 昨日、もう一度夢に向けて頑張ろうと決めた。

 正直に言うと俺の夢は『小説家』になることだ。理由は、実は漫画やアニメの他に小説、特にライトノベル通称ラノベが好きだからだ。

 小説家の中には働きながら小説家を続けている『兼業小説家』もいるらしい。

 小説家の主な収入は原稿料と印税となり、人気作家になるほど原稿料は高くなるみたいだ。

 簡単に言えば、本が売れれば生活は成り立つし、売れなければ苦しくなるだけだ。だから、『兼業小説家』で続ける人も存在する。


「なんか、小説家について調べれば調べるほど、ちょっと欲が薄くなりそうだ」


 売れなければいけない。面白い物語を書かなければいけない。そして、売れなければ終わり。書けなくなったら終わり。

 うわー、そう考えてみると、小説家ってすごいんだな。ただ、面白い物語を書けばいいって訳じゃないもんな。


「やっぱ、才能なのかな……」


 才能……才能ってなんだろう? とふと思った。

 生まれながらに持った力? 誰にも負けない力? 優れた力? わかんねよな。


 言っていることが矛盾になるかも知れないけど、何でもかんでも『才能』一つで片付けられるのは嫌だな。それじゃ、まるで――お前には『それをする力』、『成し遂げる力』がないから諦めろ、と言われているみたいだ。

 もしかしたら、まだその力が眠っていて開化していないだけかも知れない。持ってはいるが、上手くその力を使いこなせてないだけかも知れない。その力に対しての知識、経験が足りていないだけかも知れない。


 人には時間というものが必要不可欠だ。時間がある=余裕があるということだ。

 余裕があれば、簡単なことだったら直ぐに終わるし、難しいことでも少し考えれば終わる。

 しかし、時間がない=余裕がないとなれば。

 簡単なことでも時間が掛り終わらず、難しいことになればそれを考えることができずに何時まで経っても終わらず、次第に諦めてしまう。


 だから、時間という余裕を持たなければいけない。

 俺の場合は――前にも言ったかも知れないが、四月になれば高校三年生になり、いよいよ本気で進路を決めていかなくてはいけない。

 進学、就職どちらにしても、その道に進むための準備が必要になってくる。

 そうなれば、さらに時間は減っていき、夢に向けて使う時間が余裕が無くなってくる。


 矛盾になるようなことを言うが――時間が一度無くなれば、また新たな時間が生まれる。

 少し縁起の悪いことを言うが――仮に大学入試に落ちたとしよう。でも、どうしてもその大学に入りたいとする。そうなれば、また来年の入試までの時間が生まれる。

 そうなれば、自分と向き合う余裕ができ、一年必死に勉強して溜めた知識をさらに正確なものへと変え、間違いに気付き、苦手なところができるようになるかも知れない。

 しかし、だからと言い遊び呆ければ時間も無くなり、余裕も無くなる。


 まあ、今ある時間をどう使うかによって未来が変わるかも知れないよな。


「なんて、語ってはみたが実際はどうかなんてわかんねー」


 あくまで個人の意見、考えだ。


 ◇◆◇◆


 まずは、ラノベを応募している出版社を探すところから始まった。


「できれば自分が知っている出版社がいいよな」


 ここは、あのアニメの原作の出版社か。ここは、へぇー、あのアニメの原作の出版社なんだ。

 いろいろな出版社を探し、二つ候補に上がった。

 どちらも有名どころのアニメ漫画の原作が発売されているところだ。

 締め切りは八月終わりまでと九月終わりまでか。

 約七、八か月ほどか。一応、時間も余裕もあるな。最初は八月の方を狙って、ぎりぎり間に合わなさそうだったら、九月にするか。


「取り敢えず、少なくても十万文字以上はいるよな」


 十万文字か……一話二万文字としても、五、六話はいるよな。

 そもそもの話、まだどんな話にするかさえ決まっていない。まずは、ジャンルから決めていこう。


「何がいいだろうか」


 定番の異世界転移・召喚ものか。ラブコメものか。ハイファンタジー・ローファンタジーもいいな。日常ものでもいいよな。

 物は試しだ、まずは異世界ものでも書いてみるか。

 流石に息なり十万文字以上ものの物語を書けるとは思っていない。

 最初は三千文字から一万文字ものを書いてみる。

 取り敢えず、“小説の設計図(プロット)”を作っていく。

 物語の始まり、出来事・事件の前触れ、そこで起きる出来事・事件、それを解決する方法。言わば『起承転結』だ。


「おおざっぱな気がもするが、これでいいか」


 早速パソコンを起動させ、文字書きアプリを開き、ページ設定をしていく。何行×何文字とかだ。

 設定も終わりいざ書き始めようとキーボードに手を置いた瞬間に、


「あきくん、お昼ご飯できたけど、食べる?」

「うん。下で待ってて直ぐ行くよ」


 まあ、書くのはご飯を食べた後でもいいか。せっかく作ってくれたご飯が冷めたら勿体ないし。


「どう?」

「今日も美味しいよ」

「それはよかったけど、そっちじゃなくて」

「ん? ああ、小説(ゆめ)の話?」

「うん。順調そう?」

「うーん、まあ……まだ、実際にやってみないと分かんない」

「そっか。もし何か力になれることがあったら言ってね。全力であきくんのサポートをするから!」

「うん、ありがとう」


 昼ご飯を食べ終え、部屋に戻ってき、スリープモードにしていたパソコンを開く。


 「さて、書き始めますか」


 俺が考えだ物語は――王道の異世界転移ものだ。

 『主人公は、ある日の学校の帰り道、道の真ん中で昼寝をしている猫を見つけた。

 可愛い猫だと思いしばらく見ていると、車が近付いてくるのが見えた。車が来ているのにそこから動こうとしない猫。それに気付いてなさそうな運転手。

 主人公は危ないと咄嗟に走りだし猫を庇った。車と衝突し、強い衝撃がくると思っていたが、何時まで経ってもそれがくることはなかった。

 直前で運転手が気付き止まったとのかと思い頭を上げるとそこは――さっきまでいた場所ではなく、猫耳や犬耳を生やした種族や、ドラゴンみたいな顔をした種族が買い物などをしている世界だった』


「あらすじはこんなものでいいかな」


 う~ん、と掌を天井に向け伸びをする。

 案外、一度書き始めたらそれとなく書けるものだな。それに、頭の中でその物語のイメージが流れてくる。


「久しぶりに書いたけど楽しいな。と言ってもまだあらすじだけだけど」


 少し休憩したら、物語を書いていこう。


 チクタク……チクタク……チクタク――


「ふぅ~、今日はこんなもんでいいか。取り敢えず、起承までは書けた。後は転結だけだ」

「あきくん、調子はどう?」

「一応、中盤辺りまでは書けた」

「そうなんだ……」


 小説が書かれたパソコンの画面をジーッと見つめている優奈。

 もしかして……。


「これ読みたいの?」

「え? うん……いいの?」

「まあ、別にいいけど。面白さは保証しないよ?」

「あきくんが書いたものならきっと面白いよ」


 優奈に席を譲り、始まりのページまで戻し、後は優奈に任せる。

 そういや、自分が書いた小説を誰かに読んでもらうなんて初めてだな。なんか、緊張してきた。


 そうして、二十分程が経ち、優奈がこちらを向いた。


「ど、どうだった?」

「すっ――――ごく面白かったよ!」

「お、おう。それなら、良かったけど。少し大袈裟じゃない?」

「うんうん、大袈裟なんかじゃないよ。本当に面白かった。ねえ、これ完成したら一番に読ませてくれる?」

「うん、いいよ。と言っても、どうせ見せる相手なんかいないし」

「やった! ありがとう!」


 自分の小説を読んでもらい、少し大袈裟でも面白かったと言ってもらえるのはいいものだな。

 これが優奈だけじゃなく、他の大勢の人にも読まれ、『面白かった』そう言ってくれたら嬉しいなと思った。

 まあ、その道はまだまだほど遠いけど。でも、時間はある。余裕もある。それに、優奈もいてくれる。頑張るか!


 ◇◆◇◆


ついに、夢を見つけて……ううん、夢を思い出して動き出したあきくん。

 あきくんの夢それは……『小説家』になること。

 でも、小説家になるのはきっと難しいと思う。だから、私が今まで以上にあきくんのお世話に力を入れて、誠心誠意全力であきくんのサポートをしなきゃ!


 でも、きっとパソコンとずっとにらめっこをしていたら、疲れるときもあるよね。そんなときは、沢山あきくんを甘やかして癒してあげなきゃ♡

 確かに、どこかで男の人はおっぱいを揉むと疲れが飛ぶって聞いたことがある。

 あきくんも私のを触ったり、揉んだりしたら疲れが飛ぶかな。もしそれで、疲れが飛ぶならいっぱい触らせてあげる♡


 ふふ、ふふふ……もし、触るだけで満足できなかったら、その以上のことでもあきくんが望むらな……ふふ、ふふふ♡


「私も高校卒業後には、あきくんと結婚して世界一幸せな家庭を築いていくために、そろそろ準備していかないとね♡」


 ――赤ちゃんが一番できやすい日を計算するとか、ね♡


久しぶりの優奈ちゃんヤンデレ成分は補充できましたか?

できたなら、ブックマークと星をポチッとお願いします!

では、またいつの日か――

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