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俺は、三つ子幼女のお兄ちゃんになりました  作者: イズミント
第2部

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84 ゆきちゃんとふたばちゃんが来ました

「ふぅ……」


 父の実家から戻った俺は、残りの夏休みの課題をすぐに終わらせた。

 実家にいる間は、祖父母とも話をしたりするために、課題を持っていかなかったのだ。

 だが、古谷 佳子という前の母を殺した女の脱獄のせいで、戻ってくるのが遅れたので、すぐに課題を終わらせるようにした。


 夏休みはあと10日で終わる。

 二学期が始まるまでに、花蓮とのプールデートもしておきたいし、三つ子の妹たちと遊園地とかにも連れて行ってあげたいしな。


「さて、課題も終わったし、麦茶でも飲むかな」


 机から立ち上がり、キッチンに向かおうとした時だった。


「こんにちはー」


「あら、いらっしゃいませ」


 下から誰かが来たようだ。

 子供の声もするし、もしかしてと思いつつ下に降りる。


「あ、にーにだ」


 下に降りて来た俺に気付いた由奈がぽてぽてとこっちに駆け寄ってきた。

 その後に陽愛と愛菜も来たようだ。


「どうしたんだ?」


「にーしゃま、ゆきちゃんとふたばちゃんがあそびにきましたー」


「え? ゆきちゃんとふたばちゃんが?」


「うん。 おにいちゃんもいこ!」


「ああ、待ってくれ。 少しお茶飲んでからね」


「うん、まってるから」


 まさかゆきちゃんとふたばちゃんが来るとはなぁ。

 さっきの子供の声は、その子たちだったのか。

 そう思いながらすぐにキッチンで麦茶を飲む。


「よし、行くか」


「にーに、こっちだよー」


 陽愛達に引っ張られながら、リビングに向かう。

 そこには二人のお母さんと、ゆきちゃんとふたばちゃんがいたのだ。

 由佳里母さんと対面で話をしている最中だったようだ。


「あら、彼方さんこんにちは。 お邪魔しています」


「こんにちは」


「「おにいちゃん」」


 俺に気付いた二人のお母さんが俺に挨拶をした後で、ゆきちゃんとふたばちゃんがこっちに駆け寄った。


「あらあら、彼方君。 二人の子にも好かれてるのね」


「ふれあい交流会で一緒に遊んだからな」


「ええ、あの時にやさしく接してくれてたみたいで。 うちにも彼方さんくらいの息子はいますが……、二人を構う事は一切しないので」


 ああ、察した。

 多分、ゆきちゃんとふたばちゃんの実の兄は二人をいない者として扱っているみたいだな。

 そういう事もあってか、俺がある意味理想のお兄ちゃんなんだろうな。


「大変じゃないですか?」


「ええ、私の夫もその息子に妹を大事にしろと叱ってるんですが、何より反抗期なので……」


 反抗期……か。

 俺は三つ子の幼い妹に癒されているから大丈夫だが、青春真っ盛りの時期では鬱陶しく見えるのだろうか。

 同じ家族なのにな……。


「よし、じゃあみんなであっちのお部屋で遊ぼうか?」


「「うんっ♪」」


「ままー、にーにといってくるね」


「ゆきちゃん達と仲良くね? 彼方君、申し訳ないけど……」


「ああ、この子たちは俺が見てるよ」


「ごめんなさい。 うちの娘を頼みます」


「分かりました」


 ゆきちゃん達のお母さんも申し訳なさそうに俺に頼んだ。

 多分、由佳里母さんに色々と相談したりするのだろうか。


「じゃあ、ゆきちゃんとふたばちゃんも行こうか」


「「うん、おにいちゃん」」


「こっちだよー」


 愛菜に案内され、三つ子との遊び場になっている部屋に向かう。

 ゆきちゃんとふたばちゃんは嬉しそうに俺の手を繋いでいる。

 三つ子と違い、大人しめなのだが、それでも向けられる笑顔は破壊力抜群だ。


 丁度課題も終わった事だし、ゆきちゃん達を交えて5人の幼女と一緒に遊ぶとしようか。



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