地球人お断り!
時は22世紀中期、前世紀から続く異世界系コンテンツは流行り廃りを繰り返しまた流行を迎えていた。
きっかけは、とある人物が異世界人であると発覚したことにより異世界の存在が明らかになったからである。
その人物が語るには複数の世界が存在しているとのこと。
彼女は、自由自在に世界間を渡ることが可能であり数々の遭難者をこっそり助けており魔法で口止めをしていたらしい。
何故発覚したのかといえば本人のうっかりミスだった。
詳しくは知らないが、頭隠して尻隠さず的な凡ミスをやらかしたらしい。
といった経緯はともかく異世界が存在するならば行くことができるはずだと科学者達はこぞって異世界転移について研究を行った。
だが、22世紀の科学力でも容易なことではなかった。
科学者たちは頭を抱えながらラノベを読み込んでノイローゼに陥っていった。
だが一人、タイムマシンを発明した罪で21世紀から現代に移送・軟禁されていたマッドサイエンティストが技術を応用して瞬間移動装置を作り上げてしまった!
「大変だ!あの博士が部屋から消えたぞ!」
「何だと!?監視は何をしていたんだ!!」
「それが・・・変なカーペットに乗ったと思ったら居なくなっていたらしい。映像もある。」
「は? 何をわけの分からんことを!どこかに隠れているはずだ部屋中隅々まで探せ!」
数ヶ月後・・・
「大変だ!あの博士が帰ってきたぞ!」
「何だと!?監視は何をしていたんだ!!」
「それが・・・例の変なカーペットから出てきたらしい。映像もある。」
「は? 何をわけの分からんことを!とっ捕まえて尋問しろ!」
数名の警備員が、警棒型端末を持って部屋に踏み込んだ。
「床に跪いて手を上げr・・・ぐぁ!」
「抵抗するn・・・ぬごぁ!」
「くそっ!炎に氷・・・まさか魔法か!?」
「ふんっ落ち着かんかバカども。ただの実験だ。」
帰ってきた博士は、語る。
異世界に行く実証実験をしてきたこと。
地球人には魔力がないが魔道具やスクロールを使えば魔法を行使可能であること。
魔力がなくとも鍛えればスキルを習得できること。
「俺は、飽きたから使っていいぞ」
「「「(この博士!また危ないものを発明しやがって!!!)」」」
こんな感じで異世界への渡航方法を手に入れた・・・が、危険なので変なカーペット・・・異世界転移魔法陣は倉庫に封印された。