表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

なろう小説に対する示唆に富んだ考察

作者: 梅暦

あとで中身修正しよう...と思って1ヶ月放置してしまいました、

今後もどうせやらないだろうと思い切ってそのまま投稿します。

ふと、なろう系小説を書きたい、と思った。

玉石入り混じって世にあふれかえり、十把一絡げにされて、批判も支持も多いあのジャンルに興味を引かれた。


世の中のなろう作家さんはどのような気持ちで小説を書いているのだろうか。

社会学や社会心理学で扱えそうな問いがひとつ立ってしまったが、データもなしに勝手な推測を行うのは無意味である。ここは分からないままだ。


私が書きたいと思う理由のうちに、評価されたいと言う気持ちは含まれていない。

これは驚くべきことだ。だって常に人の評価を気にして生きてきたから。

しかし逆に考えてみると、不確定な要素である、人からの評価に左右される人生に疲れて、そこから遠ざかるために「なろう小説を。」という気持ちが生じたのかもしれない。


では何故そこでなろう小説が採用されたのか。

それは、もはや現在のなろう小説が良い評価を受ける見込みが低いからである。また、なろう小説はたくさんあるから、投稿しても注目されるようなこともないだろうという安心感。これも大きなファクターだ。

さて、導入はここまでにして、なぜ見込みが低いのか、これからきちんと述べようと思う。


****


人間は同じような刺激を受け取り続けると、どんどん馴化する。新しい刺激に対応するために、人の感覚はそういう仕組みになっている。そして恐らくこれは他の事柄についても当てはまるのだろう。

定型文は良い例だ。あるオリジナリティをもち、人々に好まれる言い回しは、使われるごとに洗練されていき、無駄を省いた完成形に近づいていく。するとますます人々に重宝され繰り返し使用されるが、しばらく乱用が続くと、やがて「心がこもっていない」と見なされるようになり、人々は別のオリジナリティをもつ表現を求めるようになる。そうして新たな定型表現が生まれ、また同じ末路をたどるのである。



現在なろう小説もこの淘汰のシステムの荒波にさらされている、というのが私の考えである。自分のもどかしい思い、世間への不満を忘れさせてくれるような小説を人々はもてはやした。しかし調子に乗って跋扈するそのひな形にふれ続けることで、そこに新鮮な気持ちを感じることはなくなった。率直に言えば、飽きて嫌いになったのである。なろう小説が与えてくれる幸福感が、彼らの受容器の許容量を超えてしまった。グラスから溢れて無駄になってしまう酒に、彼らは感謝することが出来ない。甘いものはおいしいが、たくさん食べ続けると気持ち悪くなる。それと同じだ。


だがこれだけがなろう小説が批判される理由ではない。


彼らはなろう小説のテンプレートに慣れてしまった。それはその内容だけでなく、作品の得やすさという点にも当てはまる。

「小説家になろう」のサイトは、何らかのデバイスと最低限の通信状況がそろえば簡単に無料でアクセスできる。探せばいくらでも小説が読めてしまう。つまり、簡単に欲求を満たせてしまうのである。

ところが彼らは旧来のものにはもう飽きてしまった。ニーズの変化だ。しかし、市場はニーズに合った供給を行わない。同じような作品が同じような文章で延々と垂れ流されているだけである。簡単に欲求を得られる環境に慣れたものたちは、突然自分のニーズを満たすものがなくなり、フラストレーションを溜める。その欲求不満のカタマリは、そのまま矛を模った批判としてなろう作家に向かう。


そしてもう一つ、これに関連した理由がある。彼らが面白くないと思っている小説は、面白くないはずなのに書籍化、漫画化、アニメ化という花道をたどる。これなんとなく凄そう!と素人なりに印象を受けるもので、でも彼らはそのなろう小説を駄作と思っているから、その成功が面白くないのだろう。自分でもそれくらいなら書ける、とさえ感じているかもしれない。この場合、彼らは実行もしないくせに批判だけは達者だ。こうして生まれる羨み嫉み妬みを込めた批判もあるのではないかと私は考える



こういう理由で、現在の典型的な“なろう”小説がさらに脚光を浴びるとは考えづらい。

もしそれを目指すなら、何らかのイノベーションが必要である。


自分で読み返してもなんか腹立った。

好き詰め放題のなろう小説を書きたいのは事実です。

アドバイスください!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ