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秋桜に伝えたら
蒼い大地に 儚い命を咲かせている
真っ直ぐに伸ばした 背中とつま先
遠回りしてキミを眺めた
こんなにも寂しいのはどうしてだろう
花の香り 感じながら
冷たい風 吹かれながら
僕は今日もキミを想う
大好きだよ、と呟いた
儚げに咲く 秋桜の隣
黄金の蕾の中に混じり 花開いて
真っ直ぐに僕を見つめる視線が
張り裂けそうに痛く刺さるよ
こんなにも苦しいのはどうしてだろう
零れゆく 艶やかな木々
赤い夕焼け 眺めながら
僕の心 遠のいていく
大好きだよ、と叫んだ
美しく咲く 秋桜の隣