幼少時①
アスペルガーと診断された私。
帰り道、また、家に帰って、自分の人生を思い返してみた。
私は男の子。
父、母、弟の四人家族である。
小さい頃の思い出といえば、苛められていたことしかない。
私は小学校の頃は太っていた。それはアイス等の甘いものを沢山食べていたからである。また、メガネもかけていた。
今でこそ、メガネはファッションの一つとして、捉えられているが、当時は苛めの対象だった。
よく『デブメガネ猿』などいわれていた。
それだけなら、まだいいが、石を投げられたり、人が飲んだものを顔に吐き出されたりとしてきた。
当時の私はやり返すこともできず、ただただ泣くばかりだった。
入っていた野球部も苛めが嫌でやめた。
デブといわれ、兄弟仲も悪い。
兄弟仲が悪いのは、私が苛められていて、自分に自信が持てず、ウジウジしていたからである。
そんな時の私を救ってくれたのは、漫画本だった。漫画を読めば、現実逃避できたのだ。
毎月に2~3冊の漫画本を買ってもらえるのが楽しみだった。
ちなみにその時はドラゴンボールやこち亀を好んで読んでいた。
10歳になった私。当時、1994年はヤンキー漫画がまだ少年誌に掲載されており、過激な描写も多かった。そのため、ジャンプしか見せてもらえず、サンデーとマガジンは駄目だった。
その中で私はサンデーとマガジンを本屋で立ち読みする。エッチな漫画を見て、股間がうずいたりしたが、それよりも衝撃を受けたのは『今日から俺は』と『カメレオン』という作品だった。
『うわーすげー、卑怯で面白い』
二つの作品に言えるのは、どちらも主人公がいわゆる正義感にあふれるような人ではなく、卑怯な手段でのしあがっていく作品だった。
そんな、新たなヒーロー像に私は強く影響を受けたのだ。
普通、漫画は漫画で、実際には真似してはいけないと子供でもわかるが、私は分からなかった。
そのため、『よし。真似して喧嘩に強くなろう』と間違った影響を受けてしまうのだった。
それが後々のことを狂わせていくとは、当時は気づかなかったのである。