襲来
影花が出るという聖扉の間に向かったセレネ、ルチア、フェルドの3人。
ルチアはハンプティに扉を開けさせるよう促し、ハンプティが開扉の言葉を並べ始めると、扉は重々しい音を出して開き始めた。
「開けーごまっ!!」
ガチャンッ———
ハンプティの視線の先、扉から鍵が開く音がして、足元は白い煙が立ちこめていった。
「ふたりとも、準備して」
ルチアが徐々に開かれる扉を前に、フェルドとセレネに戦闘準備を促す。
頷いたセレネは両手のひらを合わせた。
月が顔を見せるにはまだ早い白昼。だがそれはまるで喚ばれたかのように、紅い月が天窓から光をセレネに注いだ。
彼女の黒い瞳がその光を含み紅く染まっていく。
「来い、月華丸!」
白い光が浮かぶ中で、セレネの月華丸が月と同じ光を帯びて顕現する。鋭く研ぎ澄まされた刀身は、獲物に飢え妖しいまでに煌めいた。
その横で、フェルドは銀塗りのリボルバー、蒼色の乙女に銃弾を込めた。
「こっちはいつでも大丈夫だよ」
フェルドは愛銃を両手に扉と距離を取った。
「よし。なるべく扉は傷つけないように!あくまでも俺達の目的は影花の殲滅だからね」
ふたりに呼びかけたルチアは瞼を閉じて、己の飼う獣を呼んだ。
ごめん………
「………。チッ…」
次に開かれ見えた瞳は群青色などではなく、フェルドが血だと称した色だった。
『ギュルルルルルルルル!』
セレネたちの耳に、あの腹に響く独特の鳴き声が聞こえた。だが肝心の影花の姿は未だ捉えられない。
「ハンプティっ!!」
不意にダンプティが叫び声をあげた。視線を動かすと、ハンプティの足元に黒い影が蛇のようにうごめいている。
「っ!!」
「あんなところに出てくるなんて聞いてないんだけど!!ねぇルチア!?」
フェルドが現状をルチアに確認しようと声を上げるが、ルチアは既に姿を眩ませてしまったらしい。
「あぁあもうっ!!セレネ!あの子共たちを安全な場所に置いてきて!」
「わかった」
こんばんは、蒼依です。
ようやく影花との戦いが始まります。
そういえば最近歯医者にいきまして。
今もすっごく歯が痛い…です。
今回もお読みいただきありがとうございます
次話もよろしくおねがいします!




