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扉、懸念

「本当によかったの?」


ポルタ・サンタのある部屋に向かう途中、ルチアは横を歩くセレネに聞いた。


「なにが?」

「エルとミスラのことだよ。ふたりきりにしてほんとに良かったのかって。ほら、あのふたり仲悪いみたいだし」


多分一方的にエルがミスラのことを気に入っていないだけだと思うけど、とルチアは脳内で付け足す。


「エルがやりたいって言った。ミスラを私の代わりに守ってくれるって、言ってた」

「まぁ、そうだけど……」


そう言われても未だ心配がぬぐい去れないルチアに、後ろを歩いていたフェルドが言う。


「大丈夫だよ。エルはああ見えてちゃんと考えて行動する子だから。突然あんなこと言ったのも、なにかあの子にしかわからない思いがあるんでしょ。仲間を信じてあげなさいよ」

「……うん…」


後ろ髪引かれる思いのルチアの目の前で、連れてきたハンプティとダンプティが突き当たりの、あの金属壁を開けた。

暗い廊下にポルタ・サンタの放つ光が射し込み、ルチアは思わず目を瞬いた。


「おー。思ってたよりもでかいねー!」


フェルドのポルタ・サンタを仰ぎ見て言った声が部屋中にこだまする。


「うん。それにしても人間じゃなくてどうして扉に影花が……。意思を持ってるとか?」

「さぁね。そんな事考えてもしょうがないでしょ」

「……そうだね…」


ポルタ・サンタの前でそうやり取りするルチアたちを、部屋の入口でハンプティとダンプティが見ていた。


「ハンプティ……」

「……。大丈夫だよ、ダンプティ。きっと、これが終わったら全部元に戻るよ」

「……うん…」


繋ぐ手に力を込めたのは何の為か。知るのは当人達のみだった。

こんばんは、蒼依です。


気づけば初投稿から結構経ちまして、この作品が誰かの目に留まることがとても嬉しいです。


まだまだ未熟者、未熟物語ですが、今後ともどうぞよろしくおねがいします!


今回もお読みいただきありがとうございます!次話もよろしくおねがいします

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