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大樹とエルの思い

「エルは信用、できる。ミスラを守ってくれるよね、絶対」

「お姉さま!ええ、このエル、必ずお姉さまが戻られるまで、この方をお守り致しますわ!ではそういうことで、男性方!私がいない間お姉さまにお怪我などさせぬよう、しっかりとお姉さまの剣となり盾となってくださいね!」



———……


そして今に至る。


「それにしても立派な大樹ですわね」


エルはカップから視線をあげてそう言った。

城の中庭、その中央に目を見張るほど大きな樹があり、茶会はまさにその麓で開かれていた。


「これ、榎ですよね。森と同じ」

「ええ、よくお分かりですね。これはこの国が建国した日に植えられたとされていて、聖獣と私たちルシアーゼの民が永遠に争うことなく、手を取り合って生きていけるようにとの願いが込められていると言われております」

「あ、だから榎なんですね!榎の花言葉が『共存』だから!」

「はい」


ホアは小さな謎が解決して若干興奮気味のミスラを気にした様子もなく、にっこりと優しく笑いかけた。

そして頭上高く枝葉を伸ばす榎を見上げ、目を細めた。


「この樹は、ルシアーゼの象徴なのです」

「へぇ」

「そのように神聖な大樹の傍で女王陛下とお茶が飲めるなんて、この上ない光栄ですわ」

「今日は私が全て準備いたしましたの。貴女がたとこうしてゆっくりお話が出来る。そう考えたらじっとしていられなくて……。でも少しはしゃぎすぎかしら。ふふ」


そう言ったホアは白いティーポットに手をかけると、不意にあたりを見回した。


「あらら、せっかく焼いたクッキー、持ってくるのを忘れてしまったわ。ごめんなさい、少し外しますね」


ゆっくりと椅子を引いて立ち上がったホアの仕草は、その指一本まで美しくしなやかに動き、彼女の纏う空気をより高貴なものとした。

立ち去るその後ろ姿さえ、思わず目で追ってしまう。


「綺麗な人だなー……」

「ええ、本当に……あなたとは大違いですわね」

「そ、そんなことわかってますよ!いちいち言わないでくださいっ!」


つーんとそっぽを向いて紅茶を啜るエル。

ホアがいなくなるとすぐにこうして嫌味を言ってくる。だがこういう口論をする度に、何故彼女は自分を守るなどという面倒な役回りを自ら買って出たのか、気になって仕方が無い。大好きなセレネと離れてまで、どうして……。


「あの……エルさんは、どうしてわたしを守るなんて言ったんですか?」


思い切ってそう聞くと、エルの金色の瞳が微かに見開かれた。

こんばんは、蒼依です。

ミスラとエルがやっとちゃんとお話します。

そして榎の花言葉も分かりましたね!これから物語がどう動くのか、お楽しみに«٩(*´ ꒳ `*)۶

今回もお読みいただきありがとうございます!次話もよろしくおねがいします

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