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手紙

 ————後日。

 空を分厚い雲が覆い、ジルベールとソフィが乗る馬車の屋根を雨が強く打ちつけていたある日。

 ジルベールは一通の手紙を手に持ってソフィの肩を叩いた。

「ばあさんばあさん。出かける前にポストを見たらの、ミスラちゃんから手紙が来ておったんじゃよ!」

 隣に座るジルベールがあまりにも嬉しそうに声をはずませて言うので、ソフィもつられて身を乗り出した。

「あらまぁ、本当ですか!早く開けてみましょう、おじいさんっ」

「うむうむ」

 ふたりは顔を寄せ合って、数日ぶりの孫の言葉に目を通した。



 おじいちゃん、おばあちゃん。

 しばらく会っていませんが、お元気ですか?

 早速ですが、ビックニュースです!

 お姉ちゃんと10年ぶりに再会することが出来ました。

 大人っぽくなったお姉ちゃんは、わたしよりもずっとスタイルが良くて、きれいで、わたしが憧れていた小さな頃のお姉ちゃんのままでした。

 あ、でも口数が少ないのも変わっていなかったので、そこはちょっと直して欲しいと思いました。

 お姉ちゃんも、他の国際警察の人たちも優しくしてくれます。ご飯も美味しいです!

 わたしはこんな感じで元気にやっているので、ふたり共心配しないでね。

 ……………。

 ふたりは影花からわたしを守るためにいろいろしてくれていたって、お姉ちゃんたちから聞きました。

 何も知らずに迷惑ばかりかけてごめんなさい。苦労かけてごめんなさい。心配させてごめんなさい。

 今まで育ててくれて、守ってくれて、愛してくれて、ありがとうございました。

 わたしはまだたくさんのことがわからなくて、お姉ちゃんたちにもふたりにも聞きたいことがいっぱいあるけど、それはこれから少しずつ知っていこうと思っています。

 もう聞いているとは思うけど、わたしはこれから国際警察チアーノ支部の屋敷で過ごすことになりました。お姉ちゃんも一緒です。

 ふたりには会えないし、おじいちゃんの作ってくれたネックレスが無くなってちょっとだけさみしいけどなんとかやっていけそうです。

 そうそう。わたしの部屋の荷物はなにかに詰めて送ってくれると助かります。

 取りに帰れなくてごめんね。

 じゃあ、ふたりも体に気をつけて。

 またお手紙書きます。

 おじいちゃん、おばあちゃん。

 わたしはふたりのことが、大好きです!


  ミスラ

今回はミスラの手紙の話でした。

手紙は子供の時に友達と交換とかやってましたね。なんか折り紙みたいに折って渡したり。

今回もお読みいただきありがとうございます。次話もよろしくおねがいします。

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