カノンと消えた王子様
これは、作者のストレス発散のために書き出したものです。方向性も決まっておらず、めちゃくちゃな世界になると思いますが、お目に通された方の暇つぶしになれれば幸いです。
あたし、高峰花音の彼氏は、はっきり言って自慢すぎる彼氏だ。
高身長のスーパーイケメソ。運動神経もモーレツいいし、頭もマンモスいい。
そんな彼が、消えた。
何が消えたかってゆーと、あたしの前から。そして………みんなの記憶の中から。
ある日、彼は言ったのだ。
「オレは、この世界の人間じゃない。」
ええ、腹がねじれるほど笑って言ってやりましたよ。
「厨二病乙www」
はい、ゲンコツいただきました。
でも、「お前を好きになったのは一生の恥だ」は無いんじゃない?彼女様に向かって。
それでも、彼はあたしを優しく抱きしめた後に言った。
「たとえ離れてしまっても、お前がオレを忘れても…オレの心はお前だけのものだ。」
そして、あたしの世界は暗転した。
★☆★☆★
その日、夢を見た。
昨日、一緒に巨大パフェに挑戦した事。
その前に、ラーメン20杯を時間内で食べれるか競い合った事。
またその前に、ホットドッグ早食い大会に出て優勝を競い合った事。
彼との楽しかった思い出。彼のあったかい手。あたしを呼ぶ少し低めの心地良い声。あたしを見つめる優しい瞳。
全てが薄くなっていき、消えていこうとしてる。
どこか遠いところに逃げて行くように消えて行く。あたしはそれに必死で手を伸ばす。
なんで?待って。待ってよ。お願い逃げないで………
やめて。
やめて。
消えないで。
あたしの中から彼を消さないで!!
………おい。
おい、こら。待てって言ってんでしょ。
………おんどれ待たんかいゴルァボケェ!!
だ れ が 逃 が す か !!
★☆★☆★
朝、変な夢見たなぁと思いつつ、我が学び舎にご登校。
そこで待っていたものは、主を失った机。彼の事なんか最初から知らなかったかのように振舞うクラスメートたち。
…え?みんな、男も女もこぞって大好きだった、あのマイ☆スーパー☆ダーリンの存在フル無視?それ、なんてイジメ?そう思うも、みんな真剣に忘れてしまったご様子…まるで、あたしが気が狂った人間のようで滑稽ぢゃないか。
………え?
昨日、彼が言った事を思い出す。
「オレは、この世界の人間じゃない。」
え?まさかの本気展開?
正直、笑い死にしてしまわないように必死で、彼の言葉をちゃんと聞いてなかったんだけど…「帰らないと」とか、なんとか…言ってなかった…?
ヤバい。ヤバい。なんかよく分かんないんけど、ヤバい。
そんな、厨二病的展開求めてない。
あたしは、毎日笑いあって、一緒に美味しいもの食べて、手を繋いで、美味しいもの食べて、むふふな事して、美味しいもの食べて…それで…それで………
ゆ る す ま じ
おのれ、あたしの許しなく消えるとは何様のつもりだイケメソ様め。
…追い詰めてやる。
地の果てだろうが、異世界のはてだろうが、どこまでも、どこまでも、追い詰めて…
あんたの大嫌いな生蛸投げつけて!土下座させて!泣いて謝らせてやるからな!!うわぁぁぁん!!