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俺の未来に幸あれ!  作者: 自由移動
高校3年生編
28/40

第27話 修学旅行に幸あれ!3

現在、昼ご飯の最中だが、本坂はスマホをいじっている。

俺はまだ本坂のことが好きなのか確信が持てない。

俺の能力は未来が見えるのに、本坂は唯一見れない。好きな相手なのか、それとも嫌いな相手なのか。

嫌い……なわけないな。友達として楽しいし。

ん?どうしたんだ、本坂。暗い顔をして。

「去井くん、現金持ってる?」

「現金?持ってるけど」

「ここ、バーコード決済できないからさ、その」

あ〜なるほど。ん?現金持ってない……

え、こいつ全部電子マネーに入れたの?

「本坂さん、何で現金全部電子マネーにしたの?」

「いや、現金要らなくても済むかなって」

本坂は笑う。俺は苦笑する。

「ここは負担するよ」

「ありがとう!去井くん」

ちゃんと言ったぞ、”負担する”って。

「本坂さん、借金ね」

本坂は驚き、俺を睨む。現金持って来なかった本坂が悪いだろ。

「あ、決済アプリでいい?」

「ごめん、入れてない」

うーん、なんか心のモヤモヤ感が半端ないから本坂との未来を!

……ダメだ!見れない。好きはまだ先だな。

チーズハンバーグがきた。

本坂はバクバクと食べる。誰も取らないのに、なんでそんなに早く食べるんだ?

「去井くん、コーラお残し?貰っとくよ」 

「え、あ、ちょっと」

本坂は俺のコーラを飲み、寝た。後で起こそう。

俺は10分かけて、チーズハンバーグを食べ終わった。

本坂どうやって起こそう。俺はスマホにイヤホンを接続し、本坂の耳に当て、爆音めざましの音をかける。

トン、トン、ドン!と多分流れ、本坂は

「にゃ!」

と猫みたいな可愛らしい声を出し、起きた。

「去井くん、分かってる?」

本坂は俺の頭を(はた)く。

「ご、ごめんなさい」

なかなかに痛かった。

「よろしい」

14時30分からはお土産とかの自由行動。

何故かここだけは男子と女子別々行動。

2人の男子が俺に話しかける。こいつらは修学旅行で付き合いだした勝ち主人公である。

「お前も付き合ってんだろ?」

誰のことを言っているんだ?

「誰と?」

「本坂だよ」

「付き合ってない、友達だよ」

「「ふうん」」

こいつら信じてないな。そもそも俺らはラブコメイベント始まってなかったし。

「本坂さんとは付き合ってない」

どうだ?断言したぞ。なんで、こいつらは頭が固まってるんだ?

そして1人の男がピカーンと閃いたのか、俺に話しかける。

「まあ、そんな時もあるよ」

と肩をぽんとしながら話す。

なんで俺、本坂に振られてる前提なんだ。

告ってもないのに。

「これやるよ」

男子は俺にドリンク?みたいなものを差し出す。

「負けたあなたに栄養ドリンク……」

って、これ本坂が持ってたやつじゃないか!

あと俺未来では負けてますけど、現実では負けてないですから!

「元気出せよ」

「いや、だから…」

多分信じないよな。

俺たちはお土産専門店に向かった。

彼らは女子の分を買いに別の専門店へ向かった。

俺はここでいいか。限定お菓子置いてる店ここだけだしな。

弟のお土産どうしようか。妹になったし、女子系の方がいいよな。

あ、このサトウキビチョコビスケットでいいか。

ええと、後は、あ、パイアップルチョコでいいか。

これはりんごとパイナップルが混ざったチョコらしい。

お土産を買い終わった俺は彼らと集まるために別専門店へ行った。

俺が行った頃には彼らは買い終わっていたので、

女子と集合し、ホテルへ向かい、部屋へ戻る。

「疲れた〜」

本坂が寝転がる。

「本坂さん、先にお風呂入っていいかな?」

「ん?いいよ」

「ありがとう」

俺はお風呂に入る。疲れが吹き飛ぶのは、やっぱりこの時だな。本坂は俺の後に入るのか。

そう考え込んでいると、ドアをドンドン!と叩く音。部屋は2人きりなので本坂だろう。

「去井くん〜、そろそろ夕ご飯の時間だよ」

「先行ってていいよ」

黙りながら歩く音がする。随分早いな、行動が。

上がるか。

俺はお風呂から上がり、着替える。

行こうとして、ドアを開けると本坂がいる。

「あれ、すぐに行かなかったの?」

「考えてみなよ、去井くん」

?、まあいいか。これはたまにある事だし。

夕ご飯は半分ぐらい本坂に食べられ、部屋に戻る。

俺は、本坂より早く部屋に戻った。

お風呂の湯を張り替えた。これで安心。

本坂が部屋に戻ってきた。普通の人ならもう戻ってる頃なのだが、本坂はどうやらコーラを10杯飲んでたらしく、10分遅れて来た。

「じゃあ、私、お風呂入るね」

「分かった」

本坂は30分ぐらい経つと、お風呂から出てきた。

「去井くん、お菓子食ーべよ?」

本坂が負けドリンクとポテチを出す。

俺もなにか出さないとな。あ、弟の分しか買ってないと思ったのが、なぜかパイアップルチョコが3個ある。何でだ?

「あれ、去井くんも”負けドリンク”持ってるじゃん」

「え、あ、貰ったんだよ」

「ふうん」

どうしてニヤニヤするんだ。

「完敗しよか」

「乾杯ね、分かったよ、本坂さん」

「はい、せーの去井くん」

「本坂さん」

「完敗」

「乾杯」

俺は負けドリンクを飲んだ。なぜ負けてもないのに飲まないといけないんだ。

そういや、これ効能なんだろ?

『幸は後少しで来るでしょう』、

……何言ってんだ?全くもって理解出来ない。

後少しは20年後とかだろ、どうせ。

本坂はなぜか笑顔。

「可愛いね、本坂さん」

俺はうっかり口を滑らせてしまった。何で本人の目の前で言ったんだ?

俺は歯磨きをして寝ることにした。




本坂満帆日記ー修学旅行1日目

1日目は△君が体調悪そうだったので、コーラを渡しました。夜は寝たフリドッキリを仕掛けようとしましたが、うっかり寝てしまいました。

 

2日目は△君とは別行動です。

昼帯までは一緒に居ることができ、何かの安心感がありました。

夜までは彼と一緒ではありません。お土産を買いました。なぜか、私はコーラではなく、負けドリンクを買ってしまいました。

夜は△君と”完敗”(乾杯)を行いました。

彼はその時何かを言いました。赤くなっていました。何だったんでしょう。

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