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短編

私の汁はしょっぱい思い出

作者: ZEKE-A-TCC

これは繰り返される大失態

これはとある晴れた秋の日の、とある男子高校生の話である。


 その日の俺はあまり体調が優れていなかった。というのも、朝から腹が痛かったのだ。腹痛はそんなに珍しい事ではなかったため、持っていた薬を飲んだ。それが最後の1つだったことや、友人のBが朝、なぜか砂糖を持って来ようとしたと言っていたことは、あの『惨劇』を示唆していたのかもしれない。

 それは4時間目に行われた、家庭科の調理実習で起こった。そのときは親子丼とすまし汁をつくることになっており、俺はすまし汁を担当していた。出汁担当が出汁つくるまでは、雑用をしていた。余談だが、Bは肉や野菜を切っていた。相変わらず器用なやつである。とまぁ、そこまでは良かったのだ。そこまではな。

 できた出汁を沸騰させ、塩と豆腐を入れることになっていた。問題はここからだ。俺は容器に移し替えられていた塩をそのまま入れたのだが、それが間違いだった。その塩が量られたものだと思っていたのだが、そのような事実はなかった。簡単に説明しよう。俺は100グラムの塩を入れるものだと思って、容器に入っていたおよそ100グラムであろう塩を全て投入した。しかし、入れる塩は5グラムで良かったのだ。おわかりいただけただろうか。本来の20倍程度の塩が入った塩スープが完成したのだ。

 同じ班の者に指摘され、ある程度は薄めたのだが、やはり恐ろしいものにしかならなかった。味の感想は『塩』としか言いようがなかった。幸い、親子丼は美味しくできたため、塩スープは親子丼にかけて食べた。そして、食べきる前にふたたび腹痛に襲われた。これは天罰かもしれない。


 今回の件から俺が得るべき教訓は、細心の注意を払いつつ、考えて行動することだろう。

事実は小説より奇なり

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