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The Baseball Novel  作者: N'Cars


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草野球カップ3回戦・最上ノーストップズ戦(その8)

「いや凄いな。ピッチャーで2打席も続け様にフェンスまで飛ばすなんて…」

「いや、ピッチャーがどうこうという問題じゃありませんよ。監督、彼はもう1人の強打者として見るべきです。投げて打って強い…、彼はもうそういう選手で見ないとなりません」

「それだけ強いのか…」

「ええ。関川といい、あっちには良いバッターも揃っています。彼らは本当にバッティングのチームです。2戦も続けて大量得点、それも中山越ナローズの山刀伐と東根チェリーズの佐藤兄弟を打ち込んだ実力は本物ですよ」

―そうか…。瀬見が言うなら仕方無い。だが…。

「ただまだリードは1点だ。この回打順下位だけど、同点に追い付くぞ」

「はい!」

「追い付くぞ!」

「おー!!」


『2対1。N`Carsが1点を勝ち越して4回の裏を迎えます』

『4回の裏、最上ノーストップズの攻撃は―5番 セカンド 志茂』

『1点を追う最上ノーストップズは5番の志茂から』

「プレイ!」

―この1点は重要やぞ。サクサク抑えてこ。

―追い付かれたら瀬見が元の調子に戻ってまうからな…。パッと行かせて貰うで。


ギィン!


『初球攻撃…も、これはサードへのファールフライ』

「オーライ!」

『風があるが?』


バン。


「キャーッチ!」

『捕りました。1アウト』

『先程と同じような内角のストレートでしたが、今度は高めに行った分釣られたような感じでしたね』

―健行けるな…。やっぱ自主練しただけあるか。

「1アウト1アウトー!」

『6番 ショート 大堀』

『ここから2番の本城まで6人連続で左バッター。ヒットを打っているのは9番の瀬見と2番の本城で何れも左バッターです』


ガキン!


『あっとこれも初球打ち…今度は縦のカーブでした。今度は内外野の間のフライ』

―またテキサスヒットか?

『セカンド後方、右中間の前…か』


トン!


『今度はセカンド、センター、ライトの3者間に落ちました。記録ライト前ヒットでチームとして3本目のヒット、1アウトランナー1塁です』

『7番 ファースト 若宮』

『同点のランナーを1塁に置いて若宮。ここまでヒット3本は何れも左バッターから出ていますが同じ左バッターの若宮はこの構え』

―せやろな。

―やらせるか。


カッ!


「ファールボール!」

『っとっ…、ここも1球で送りバントが決まりません。ここまで2回以外はランナーが出ている最上ノーストップズですが…、その後の送りバントが中々決まりません』

―やっぱやらせたか。

―次もやろ? どうせ。

―中々決まらないな…。ていうかさせて貰えてないな…。ただ1点ビハインドで打線下位ではこれしかないよな。

―次は違うヤツで。

―やらせるのね。


パシィ!


「ストライクツー!」

『膝元に縦のカーブ、バントに行きますが空振り』

―さて、追い込んだけど?

―本城の時はここから打たせてたな…。追い込まれとるし打たせるか。左方向へ打たせる。狙いはゲッツーで。

―わかった。

『キャッチャーアウトコースへ、ここはバントの構えを取りません』


キィン!


『緩い球、三遊間の広いところ―っ!!』


パシィ!


『止めた―が2塁は間に合わない! 1塁は!?』


パン!


「セーフ!」

『送球逸れて間に合わない、内野安打!! 三遊間の深いところへしぶとくゴロで運んで内野安打としました若宮!』

『2塁経由のゲッツーシフトを敷いたことで広くなった三遊間の真ん中に飛んだこと、ショートの小宮山くんも止めはしたんですけど深い位置へのダイビングキャッチだった上にそこからのスローイングだったのでアウトにするのが難しい場面でしたね』

『8番 ライト 法田』

『1アウトから6番大堀、7番若宮の連打で1・2塁とチャンスを作りました最上ノーストップズ。打順下位ですがどうするか…。次はヒット1本の瀬見』

「ここ2つ行くよ―!」

―やっぱ健はそうするか…。1つ取るか2つ取るか迷ったけどここは2つ行くか。開次2つ行くで。球種は…、

―そうか…。じゃ、ここはもうドンと行くわ。


ガキン!


『打たせて来た、セカンドの正面!』


「アウト!」


『4-6、』


パン!


『3、とダブルプレー! 1球でセカンドゴロゲッツーに仕留めましたN`Carsバッテリー!』

「ナイス栄次、涼、和義!」

―もっと言えば健もやけどな…。アイツのおかげで浩介腹を決めてストレートのサイン出したもん。その健に言わへんあたりが。

『4回の裏終了2対1。最上ノーストップズ、3回に続きこの回もヒット2本出ましたが得点に結びつけることはできませんでした。依然N`Carsが1点リードです』


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