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The Baseball Novel  作者: N'Cars


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19/135

草野球カップ3回戦・最上ノーストップズ戦(その3)

「結果は伴わねがったけんど、ちゃんとやることは出来てっがら、まず焦んな。このまま続けていきましょう」

「はい!」

「じゃ、まず1点」

「まず1点」

「追い付くぞ!」

「おー!!」


『瀬見投手、先制点を貰った後のこの回のマウンドは大事です。この回のN`Carsは怖い打順です』

『2回の表、N`Carsの攻撃は―4番 ファースト 三池。ファースト 三池』

『2試合連続ホームランの三池から始まります。この後の関川、片山も今大会かなり当たっています』

「プレイ!」

―じゃもうこれ1択で。

―ん。


パァン!


「ストライーク!」

『初球スライダーから入ってきましたバッテリー』

「良いよそれで良いよ!」

「ナイススイング!」


パァン!


「ストライクツー!」

『続けます。2球空振りで2ストライク…もう速いテンポで3球目』


パァン!


「ストライクスリー! バッターアウト!」

『空振り三振! 3球続けてスライダーで来ましたバッテリー!』

『バッターが最も空振りし易いところに3球とも行ってますね。特に3球目は1・2球目より更に見辛いコースでした』

『5番 キャッチャー 関川。キャッチャー 関川』

『三池から今大会初の三振を奪ったのは瀬見投手。好調のバッターから1つアウトを奪いましたが、この後も好調のバッターが続きます』


カキ―ン!


『大きな当たり、センター下がる、センター下がる!! 下がっ…、てっ…、』


パン。


「キャーッチ!」

『センターフェンスギリギリのところまで飛びました。ヒヤッとするような打球でしたが…、しかしセンターの東法田こちら向きで確り掴んで2アウト』

『センターもこの表情ですもんね』

『たいそうびっくりしたような表情を見せていますが…、ただ関川は1回戦の中山越ナローズ戦でセンターフェンス直撃の当たりを打っていますから』

『データにはあったとしても改めてこう飛ばされるとヒヤッとしますね』

―関川か…。怖ぇなぁ…。

―瀬見か…。ええ投手やな。微妙にポイントからずらされたんじゃパワーとスイングでカバーしても足りんかったわ。

「ナイスバッティング!」

「ナイスキャッチ!」

―ナイス言われてもなー。

―でも怖かった…。あそこまで行くのねオレのボール。

『6番 ピッチャー 片山。ピッチャー 片山』

―折角やったら柵の外まで飛ばせばええのに。

『さあこちらも好調の片山。萩原と同じ彼もスイッチヒッターですがこちらも今大会初めて右打席に立ちます』


キィ―ン!!


『大きな当たり、センター下がる!! まだ下がって行く―っ!!』

―え…!?

―え…!?


ドゴン!


『バックスクリーンで弾んだ――っ!! 片山同点ホームラ――ン!!』

「おおやった!」

「ナイスバッティング!!」

「良いぞ開次!!」

『上空南東からの風、則ちバックスクリーンのやや左方向から強く向かい風が吹いていましたが、向かい風も何のそのというバッティングでした』

『いや、凄い当たりでしたね』

『バックスクリーンの土台を支えるコンクリートの部分に豪快な打球音を響かせた片山が、今ホームに還って来ます。2回表、N`Cars1対1の同点に追いつきました!』

―何であんな長距離砲幾つも備え付けてんだよアイツら…。

―参ったね…。何回も同じことをしなきゃいけないのかな…。

「ミツ…おいミツ」

「ん?」

「早くマスク被れよ…東はフェンスからとっくに降りてるぞ」

「えっ…ああ」

「同点に追いついただけだからバッテリー」

「次本城のとこに飛ぶかもよ?」

「何で打ちもしてないのに…まあ、締まっていきましょ」

『7番 セカンド 梶原。セカンド 梶原』

『初回に巧い守備を見せた梶原。打つほうでは今大会まだ通算1安打ですが、ホームランの後ということもあって…』

『そうですね。お互いここが重要なポイントです』


キィン!


『初球ピッチャー返し、セカンドの…、横は抜けない! 志茂スライディングキャッチ!』


パシッ。


「アウトー!」

『ファースト若宮へと渡って3アウト! 初回に続き志茂の見事なファインプレーでこの回を1点に抑えました』

「追い付いたから、皆締まって行こ」

「この回の守り大事にな!」

「はい!」

『2回の表終了。N`Carsがエース・片山の今大会第8号のソロホームランで1対1の同点に追い付いています』


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