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The Baseball Novel  作者: N'Cars


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18/135

草野球カップ3回戦・最上ノーストップズ戦(その2)

『守ります、N'Carsのピッチャーは片山。キャッチャー、関川。ファースト、三池。セカンド、梶原。サード、都筑。ショート、小宮山。レフト、桜場。センター、萩原。ライト、永田』

『N`Carsは今日は右オーバーハンドのエースピッチャー、片山投手が先発。キャプテンの永田はライトを守ります。その片山投手は1回戦以来のマウンド。休養日を含めて中2日での登板ですが前回の登板では最速144km/hをマークするストレートも見られました。こうして見ると速いピッチャーという印象ですが』

『確かに瀬見くんと比べるとタイプが違いますね。彼が軟投派ならこちらは本格派という印象です』

「1ボールピッチ!」

「ボールバック! セカン行くで!!」

「しゃあ!」


「走った!」


バシィ!


「ナイボール!!」

―こりゃ足技は使わないほうが良さそうだな。でもそれはそれで好都合なんだけどね。

「先取点取るよー!」

「先頭大事にー!」

『1回の裏、最上ノーストップズの攻撃は―1番 レフト 向町。レフト 向町』

―オーラをそれ程感じひんけどコイツはポイントゲッターとしてのオーラはある。

―他に比べてまだバッターとしての雰囲気あるもんな。

『地味ながら堅実なチームの中で最も多くの得点に絡んでいるバッターです』


キィン!


『緩い球、ファースト、あ―っと捕れない!! ボールはライト線へ!!』

「永田、捕ったら栄次に中継せえ!!」

「廻れ廻れーっ!!」

『バッターランナー1塁を蹴って2塁へ!』

「滑れ滑れーっ!!」

『今ボールがセカンドに渡りましたが、バッターランナーは2塁へ。ノーアウトから先制のチャンスを得ました』

『好投手片山からですから、尚更大事にしていきたいですね』

『痛烈な当たりでしたが正面の打球をトンネルしてしまいました。記録はファーストのエラー』

「はいここアウト1つ取るよー!」

―フッ…。アイツのええとこはミスしても気にせぇへん、あのメンタルの強さ。あれがあるからすぐに気持ちを切り替えられる。

―どんだけ無頓着やねんアイツ。浩介失笑してもうたやん。

『2番 サード 本城。サード 本城』

『キャプテンの本城が打席に立ちます…が、打席に入る前からもうバットを寝かせ気味』

―そやろな。それしか無い。

―足技は使えないから送ったほうが良い。そのほうが確実に1点取れる。


―うわっ!

ギィン!

『あっ…、』


バシッ。


「キャーッチ! バッターアウト!」

『キャプテン本城送れません。キャッチャーへのファールフライで1アウトランナー2塁と変わります』

『インハイの真っ直ぐでしたね。あれはやりにくかった』

『3番 キャッチャー 満沢。キャッチャー 満沢』

―送らせて貰えないか。でもどっちにしろランナー3塁には進めたいよね。

―三振取らずにアウト取る。バントやったらやらせて上げさせることがランナーも動けん技や。

―開次のストレートやったらできる方法やでこれ。でも次もバントしてくるとは限らんから。

―それでも打たせる。ライナーかフライなら勝ち。

『ただ送りバントは失敗しましたが依然得点圏にランナーを置いた状態で中軸を迎える場面』


キィン!


『1・2塁間―は抜けない! セカンド捕った!!』

「栄次こっちや!!」

『1塁カバーの片山にボールが渡って!?』


「アウトー!」

『1塁はアウト! セカンド梶原の巧い守備と素早くカバーに入った片山の連係プレーで2アウト! しかしながら2アウト3塁と依然先制のチャンスは続きます』

『巧い守備はありましたが油断はできませんね』

『4番 センター 東法田。センター 東法田』

『進塁打と最低限の形を作って4番。先制できるか』

『ここまで片山くんはカーブ、ストレートと合わせて3球投げてますけど…、全体的に前の試合と違うような印象がしますね』

―前3人に投げたのはカーブとストレート。…2択ってことか?


―えっ!?

キィン!


『ボールの下、打たされてレフトフライ!』

「俊和ー!」

―スライダー!?

―だってカーブとストレートしか投げてへんもん。

『レフト定位置に構えま…、ん?』


―あ、あれ!?

『ま、前に出るぞ!? 風に戻される…』


バスッ。


『あ―っ、落とした落とした!! 3塁ランナーホームイン、バッターランナーも2塁へ!』

「涼繋いで!」

『ボールはショートでストップ! 風に戻されたかレフト桜場捕れませんでした。記録はレフトのエラー』

―何か複雑。勝負には負けたのに結果(リザルト)では勝ってるという…。

『エラーのランナーをエラーで還してしまいましたね。ちょっとあまりよろしくない出だしということになりましたが』

『5番 セカンド 志茂。セカンド 志茂』

『しかし切り替えていくことですよ』

『2つのエラーで先制して尚も2アウト2塁と追加点のチャンスは続きます、1回の裏、最上ノーストップズの攻撃』

―エラーはもう慣れっこやからな。

―腐らんと、まずはこのバッター打ち取って。

―ん。

―変化球が多めだな。変化球で来るか?


ゴスッ!


『今度はインコースのストレート! 詰まらせてサードゴロ、1塁へと渡って3アウトチェンジ、ランナー2塁に残塁です』

「よし守ってこう!」

「利季頼むぞ!」

『1回の裏、最上ノーストップズは2つのエラーで1点を先制。ノーヒットで先制点を挙げましたが、片山投手は僅か5球で1点に抑えました』


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