草野球カップ3回戦・最上ノーストップズ戦(その1)
「プレイ!!」
重松球審のコールと試合開始のサイレンが同時に響き渡る。
キィン!
『初球攻撃は左中間へ! レフト、センター追って行って…、』
パシッ。
『しかしレフトの守備範囲。レフト向町掴んで1アウト』
「ナイスバッティング!」
「うんうんそれで良いよ」
「1アウト1アウトー!」
「涼も同じように!」
『2番 ショート 小宮山。ショート 小宮山』
『一昨日の試合でサヨナラヒットを打った小宮山。打って中軸に繋げられるか』
キィン!
『初球、1・2塁間―は抜けない! セカンド志茂追い付いた! 1塁は!?』
「アウトー!」
『間一髪アウト! 俊足の小宮山でしたがここは志茂の巧い守備が勝りました!』
『流石攻守とも堅実なチームですね』
「ドンマイドンマイ!」
「バッティングは悪ぐねぞ」
「さて問題はこの人だ」
「2アウト2アウトー!」
『3番 ライト 永田。ライト 永田』
―2人に投げた球、真っ直ぐじゃなかったな…。曲げたのか?
『2アウトランナー無しで打席には永田。チームのキャプテンですが今大会2試合ヒットがありません』
―真っ直ぐじゃん…、あれっ!?
カッ!
『あっ…と、止めたバットに当たってピッチャーゴロ! ゆっくりと1塁へ、3アウト!』
「おいおい最後まで振れよ…」
「狙い球と違たんやろな」
『1回表、N`Carsは三者凡退。瀬見投手が僅か3球、全て変化球で打たせて取りました』




