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社会で成功するにつれ小説が大衆向けでなくなった話

小説家は基本的に人気商売だ。

いかに多くの人の共感を得られるか。

いかに多くの人の欲望を形にできるか。

対象がオタクだろうと底辺だろうとリア充だろうと共感性が重要だ。


一方で社会に存在する仕事はそこまで人気商売ばかりではない。

社会人としてステップアップを狙うなら尚更であり、

『そこらへんの人には理解できない』ことを理解する必要がある。



幸か不幸か私はその才能があった。

普通の人が気づくことのできない部分に気づき

普通の人が理解できない理論を操り

普通の人が持続できない集中力を発揮し

結果としては同年代の中では収入という意味では結構な上位層になった。


小説を書いているうちに自己分析が自然にできたおかげかもしれない。


しかしそれは大衆からどんどん離れてしまうことを意味し、

当然ながら書く小説も好む小説もそうなってしまう。


『現実世界でうだつのあがらない人間が転生して活躍する』

『自分を追放した人達が大変なことになってしまい自分が評価される』


今の自分には絶対こんな作品は書けない。(昔も別に書いていなかったと思うが)

現実世界で活躍してしまっているため、小説の世界で活躍を望む意味が無いからだ。


『小説家になるためにとにかく人気の出る小説を書くぞ!』

というタイプではない、『自分の好きな小説を書こう』というタイプの人間が書く小説は、

当然ながら刺さるのも自分と似たような人間であり、

自分が大衆からどんどん離れていくにつれ、刺さる対象も減っていく。



昔の自分の小説がそこそこ評価されていたのは、

学生だったので書くペースがそれなりにあったのもあるが、

当時の自分が発達障害に苦しみ、将来の不安だらけの、いわば社会的な弱者であり、

なろうの主流層とはそこそこ波長が合っていたのだと思う。



今はなろうの主流層どころか、一般人とも全く波長が合わない。

給料が少ないだの、人間関係が辛いだの、自分の力で解決してしまったからだ。


人気が出なければ、自分と似たような人間の目に留まる可能性も当然少ない。

しかし大衆に迎合して流行りのジャンルを書くのも嫌だし、

読み合いだとか感想のつけ合いだとかも慣れ合っているようで嫌だ。

そのくらいのプライドが無ければ今の地位にはいない。


難儀だね。


とはいえ年を取って少し丸くなった気もする。

今は稼ぎ時ということで仕事にかなり時間を割いているが、

十分に稼いでFIREを達成することができたならば、

読み合いだとかもしていきたいね。

(その時はなろうじゃなくてカクヨムにいるかもしれないが)



大衆向けかどうか以前に文章力の問題だって?

ふふふ手厳しい……

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