ネットには載っていない話をするためにネットをしているという話
一種の矛盾した状況だが、インターネットの世界で他者と交流する主な理由は、
『ネットには出て来ないような話』をするためだ。
ネットで調べて出て来る話というのは信憑性もさることながら、
その性質上、大衆に向けた情報になりがちであり、
私のように一般人と言うにはちょっと異常な人間や、
一般人であっても専門分野を突き進んだ結果、その道では一般人を凌駕してしまった人間にとっては、
満足の行く情報は基本的にちょっと調べた程度では出て来ない。
何故ならそういう人達はかなり狭い場所で話し合う必要がある。
一般人の目の届く範囲で話してしまうと、それを理解出来ない人間が
『そんな訳無いじゃん』としゃしゃり出て来るからだ。
だから会員制のサイトにしか情報が無かったり、
そもそもネットに情報を残さなかったりしている。
前者の例であれば私も参加しているMENSAは会員制であり、専用の場所で常人からすれば理解出来ないような会話や、頭が良すぎるが故の常識やモラルを無視した会話を繰り広げている。
後者の例であれば、いわゆる『闇カジノ』の場所なんてネットには載っていない。
知っていそうな人にコンタクトを取り、信用を得てようやくその場所がわかるのだ。
そういった専門知識や暗黙知を目的としてネットを使っている身からすれば、
今のネットの風潮はあまり良くない。
私は『IQが一般人とかなり差があり、見ている世界からして違うため会話が難しい』
という悩みを抱えているのだが、
ある日それは嘘だという反論をされた。
しかしその根拠が三流ビジネスニュースサイトの記事だったのだ。
実際に当事者であり、周りにも似たような人間がいてその人達と関わっており、
具体的なエピソードを大量に持っている人間に対し、
よりにもよってネットの一記事を持ち出すのだ。
おそらく真逆の論調である記事も探せばあるだろうし、そもそもIQに差が大きいと会話が難しいなんてのはかなり定期的に出て来る話だが、
人間は信じたいものを信じる。
ネットで調べて、自分に都合がいい記事を見つけたらそれはもう真実なのだ。
自分にとって都合のいい記事、いや、記事ならまだいい方で、
NOTEやポストを情報源にして会話をしようとする人間が現代には蔓延っている。
そういう人間が簡単に騙されたり、煽動されやすいのは当然なのだ。
自分の人生で経験した事を大事にしない人間は、自分自身を大事にしていないも同然であり、滅ぶのは自然なのである。




