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書き始めた頃の感情をどの程度保つべきか

皆さんが小説を書こう! と思ったきっかけだったりは

『頭の中に面白そうな話が浮かんで来た! これを形にしよう! 皆に見せよう!』

という純粋な気持ちからきていることだろう。


え?

『俺は社会不適合者で普通の就職なんて無理だから物書きとして生きて行くしか無いんだ!』

なんて理由で小説を書き始めた人がいるって?


そんな馬鹿は放っておけ。



最初はそういう純粋な気持ちがほとんどだとしても、

こういった投稿サイトに小説を載せたりすれば、色々と変化が出て来る。

『もっと人気になりたい。そのためにはどういう作品を書くべきか』

『コンテストで入賞してプロデビューしたい!』


そんな感じで『人気』『作家デビュー』といった欲が入り込む。

これは人間だから仕方のない事だ。

私もそれで続編を書いたり別視点を書いたりと色々と見えない糸に操られてしまった。



一度『人気』『作家デビュー』という成功体験をしてしまうと、

それを失うのが怖くなってしまう、というのも人間の性だ。

実際にプロとして食っていくぞと仕事も辞めていたり、

あるいはニートからプロになったような人間ならば、必死で繋げるしかない。


書き始めたの頃の純粋な気持ちのまま、書きたい話を書いてそれが人気になるような人間は

極わずかだ。本人が書きたい話を書いている、と思っていたとしても、

それがかつての本心なのか、自然と影響されて変化していた別の何かなのか、

時として本人にもわからなくなる。

私のように別で稼いで趣味で書く、というスタイルを徹底している、

書きたい新作候補だったり過去作の思い出も小説として公開しているレベルの人ならば

『これは本当に書きたい作品なんだよ』という言葉にも説得力があるが、

脱サラして作家デビューしたものの鳴かず飛ばずでクビが厳しい人が同じ言葉を言っても、

本当か? と思ってしまうのは人の性だろう。




『仕事』だからと割り切って自分の書きたい物よりも売れる物や人気の物を優先できるドライな人や

『人気の作品書いてちやほやされるぞ!』という俗物思考に染まれる人、

『自分の作品で読者を楽しませたい!自分のためではなく読者のために!』という奉仕精神の強い人は

そんなにはいないだろう。


人によって度合いは違うがある程度の『書きたいものを書くぞ』というエゴは持ち続けているはずであり、

それが維持できなくなり苦しむなら人気や作家という肩書を捨てるのもありだろう。


そのエゴが強すぎる人は能力があってもプロ向きでは無いと言える。

死者を引き合いに出すのはあれだが、先日自殺した漫画家は、

ほぼ100%自分の理想を形に出来ないと満足しない、エゴが強すぎるタイプと考える。

こういう人は仕事しながら余暇で個人サイトだったり漫画投稿サイトだったりで

細々とやっている方が幸せだったのではないかな……


純度100の最高のエゴは

『そもそも投稿すらしない。自分が書いて自分で読むだけ』

だろう。読者という要素が関わる事すら嫌がる。


純度0のエゴがあるとしたら

それはもうAIだろう。

『人気の作品』『売れる作品』『読者が求めている作品』をインプットし、

それに沿った作品をアウトプットする。


果たしてどちらが『物書きしてる』と呼べる存在なのか……

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