勧善懲悪は完全超悪
そんなに勧善懲悪的なストーリーを書くことはない。
というか主人公が動物虐待を趣味にしていたり、ヒロインが教室を監視していたり、
どちらかというと悪側だ。
世間のはみ出し者が細々と頑張ったりして自分達の居場所を作って行く、そんな感じだ。
そもそも善も悪も人間が人間の世界の為に都合良く作った概念でしかない。
日頃から動物を食べている人間達が、人間を食う化け物と戦う話が勧善懲悪だなんてのはお笑い種だ。
賞レースで優勝した芸人も言っていたが、自分達が正義だという凝り固まった考えは危険だし、
私からしたら善だの正義だの世界の平和だのを持ち出すというのは自分を客観視出来ない、
やたらと主語を大きくする負けフラグだ。
それでもお話の世界では都合の良い悪役が出て来て、主人公は正義を示して世界を救う訳だが、
現実世界にそんな都合の良い、君達を善や正義にしてくれる存在はいない。
開戦当時はあれだけ悪者にされていたロシアですら、背景等が明るみになるにつれて見直されている。
勧善懲悪に毒された人間は善や正義になりたがる。相手を悪にしたがる。
それは極めて危険な考えだし、そういう人達が常に暴走して社会を混乱させていることは、
インターネットの世界を見れば一目瞭然だ。
そもそも主人公達の善や正義を正当化するために悪者を作ろう、
なんて考え方が、私からしたら非常に醜い、悪魔のような考えだ。
都合の良い悪を作らないと示せないような正義に一体どれほどの価値があるのだろうか?
世間のはみ出し者であったが故に、バトル漫画とかに触れてこなかったが故に、
私はそれほど善だとか悪だとかに拘っていはいない。
ただ自分の理想の実現のためならば、どれだけこの手を汚しても構わない。
危険なテロリストの考え方ではあるが、成果を出すならそれくらいの行動力は必要だ。
勝てば官軍負ければ賊軍、善だの悪だのに拘る前に、一生懸命やれってことだな。いい話だ。




