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ゲームを前提としたストーリーの他媒体における違和感

俗にいうRPGの人気作は王道ファンタジーが多い。

ファンタジー物の漫画や小説を書いている人の中にも昔やったゲームに影響を受けている人は多いだろう。


ただしここで問題になるのが、漫画や小説におけるストーリーは本筋だが、

ゲームにおけるストーリーは本来はおまけという部分だ。


RPGの本筋は敵との戦いだったり謎解きだったりであって、

ストーリーだの設定なんてのはそれを実現するために作られたそこまで深く気にする必要の無い部分だ。

主人公が旅立つ地域には弱いモンスターしか出てこないのも、

入口に村の名前を言うだけのNPCがいる程度の防衛力しかない場所に敵が攻め込まないのも、

ボスが拠点にやってきた主人公達から逃げることなく僅かな取り巻きと共に最奥地で待っててくれるのも、

なんやかんや都合のいい展開になるのも、全てはバトルや謎解きをプレイヤーに楽しませるため。


そういったお約束が受け入れられるのは、RPGのメインがストーリーを楽しむことではなく、バトルや謎解きを楽しむことだから。

勿論時代の変化と共に求められるレベルも上がり、最近のゲームは有名シナリオライターを起用したりとストーリーにも力を入れてたりするが、選択肢を選ぶだけのゲームで無ければメインはバトルだったりアクションだったり別の要素だ。


ただこれを漫画だったり小説だったりアニメだったり別媒体にメディアミックス化したり、

最初からゲームみたいなストーリーの話を書くとなると、

『ゲームだから』許されていた、気にされていなかった部分がどうしても浮き彫りになってしまう。



私が過去に遊んだゲームで印象的なのはテイルズオブジアビスのジェイド大佐だ。

彼はゲームにおける諸悪の根源とも言えるようなキャラクターであり、

中盤には騙された主人公が大惨事を引き起こしてしまうのだが、

それを事前に察知して注意したり出来たはずなのに何もせず、

後になって相談して欲しかったと言うようなアレなキャラだ。

他のキャラも軒並みまともとは言い難い言動をしており、

非常に主人公が可哀想なストーリーだった。



でもゲームだからそこまで気にならない。

優秀な設定のキャラがスペック通り活躍したらストーリーに起伏が無くなる。

プレイヤーがゲームで世界を救うためには、世界を滅ぼす一歩手前にしなければならないのだ。

ゲームは主人公が成長していく物語でもあり、

プレイヤーが感情移入しやすい主人公は悩んだりして成長する必要があるが、

仲間キャラはそうとは限らない。仲間がクズのままでもそこまで問題は無い。

自分はそこまでゲームのシナリオを気にするタイプでは無く、メインとなるバトルを楽しんでいた。



ただジアビスのこの件について調べればわかると思うが滅茶苦茶議論だったり考察だったりされている。

ゲームのシナリオを気にするタイプの人間はゲームだからこその展開でも気になってしまう。

増してやそれがゲームでは無かったら発狂モノだろう。

私は見ていないしどれくらい原作と変わっている部分があるのかも知らないが、

ジアビスの原作を知らないという人は是非漫画かアニメを見て欲しい。

多分酷いストーリーだと思うだろうから。



ゲームなら気にしない自分でも、ゲームじゃなかったら気になってしまう。

ゲームなら都合のいい展開にアシストされながらも自分が悪戦苦闘して敵を倒して世界を救えるが、

ゲームじゃなければ登場人物が勝手にペラペラ喋って活躍して都合のいい展開で世界を救っちゃうのだ。

そういう意味ではあんまりゲームの主人公達は喋らないで欲しい。個性を出さないで欲しい。

自分が華麗にキャラを操作しているからこそ世界を救えるのだから調子に乗るな。FFよりDQ派だ。

ちなみにペルソナ4はゲームだとわかっていても、ストーリーがリア充達の不幸自慢って感じで気持ち悪くて途中で投げた。アトラスのシナリオはロウ、ニュートラル、カオスと自分で選べるから好きだったのに、あれではただのリア充共が辛いのは自分達だけみたいに酔いながらオシャレに世界を救ってく話だ。硬派なバトルシステムを楽しみたい人に過剰なストーリーは不要なのだ。



バトルとかファンタジー物の漫画だったり小説だったりに興味が持てない理由の1つも、

結局は展開がゲーム的に感じてしまうからなのだろう。これぞゲーム脳。

(違和感を覚えない方がゲーム脳なのかもしれないが)

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