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音と月
世界は自由だ
音楽は自由だ
一定の秩序の中で
花びらが舞い落ちるような自由
音楽は、世界は、脳を刺激する
左右の奥の方を差し込むように
僕の自由は月明かりだ
瞳からゆっくりと染み渡るのは
ピアノの音の先っぽのような
小さな優しい月光だ
今日も誰かの歌声が聞こえる
魂がそこにあると叫んでいるような
世界が歌っているのがわかる
月明かりが流れている
僕の中のヒットソングが
ずっと、脳の裏で鳴っている
ずっと好きだった
あの音が好きだった
月から聞こえるあの音が
僕を包み込むあの音が




