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テンプレは起きてました?

渡された割符を無くさない様にインベントリ内に入れ、熊の獣人に案内された道を逆走していく。

こう言う時にマップって便利よね。

私は自慢じゃないが、道音痴なのよ!

逆走なんて高度なテクニックは持ち合わせていませんとも。

大きいデパートで車を停めると、車の場所も忘れちゃうお馬鹿さんも少し入ってます!

しかも、モールなんてモノに行くと、ここは何処?ってなっちゃうほどよ!

自慢じゃないけど!この歳で平気で迷子になりますけど。なにか?

スマホ万歳な私ですけど。何か?

スマホで連絡すれば、ヒロが迎えに来てくれるから良いのよ。

最近は開き直ってます!



「子供がいる場所じゃねーんだよ!さっさとママのオッパイ吸いに帰れ」


「そーだ!テメェみたいなガキが来るところじゃないんだよ」


「パパも、こんなバブちゃん連れて来ちゃ駄目でちゅよ?ガハハハ!」


「ザンネさん!ギルド内で揉め事は困ります!この依頼はオーブチームが先に依頼カウンターに持って来て私が受理したんですよ。依頼を横取りするのは規則違反です!」


「チーリンちゃん、怒鳴んなよ。俺達との仲だろ?あの依頼に目を付けていたんだ、俺達の方が上手くやれるって」


元の買取カウンターの場所に戻ると、怒鳴り声とヤジが聞こえた。

よく見ると絡まれてるのウチの子と愛しの旦那様じゃない?

喧嘩売ってんのかな?

その喧嘩買います!


「お待たせー!買取の量が多過ぎてストップかかっちゃった。また3日後に買取してくれるって!……で?其方のバカ、アホ、マヌケ、トンマ、クズ、カス君達は私の家族になんの御用かしら?事と次第によってはタダじゃ済まさないわよ?」


バカ、アホって言いながら6人の男共を指差してあげました。


「ああ?オレ様が馬鹿だと⁈喧嘩売ってんのか!俺様がやる筈だった依頼書をババァ、アンタのチームが横取りやがったんだよ!」


「あらあら、私ババァじゃないわ。貴方より体年齢は若いモノ。依頼書は、先に依頼版から剥がし依頼カウンターに出した方が受理される規則の筈だけど?バカ過ぎて冒険者ギルドの規則書読んでないのかしら?それとも、目も頭も悪過ぎて規約事項が読めないのかしらね?」


依頼カウンター前に居たセイの前に立ちはだかります。

私はセイの母さんだからね!

ヒロは、私の横にいますよ。

いつでも反撃できる様な姿勢でいるよ。

ただ、ギルド内での暴力沙汰は御法度だから、此方からは手は出せないのよね。

向こうが武器を持ったら、正当防衛で反撃できるんだけど。


「うるせー!俺たちの依頼書なんだよ。痛い目見る前に渡しな!」


セイが持っている依頼受理書を取ろうと伸ばしたトンマとカスの腕をヒロと私で止める。


「ギルドの職員さん。今の見ましたね?依頼受理書を無理に奪おうとしたの見ましたよね?」


私はトンマの腕を掴みながら握力を強くしていく。

最初は余裕な顔つきだったが握力を強くしていくと、どんどん顔色が悪くなっていく。

カスさんの表情も悪いのでヒロもカスさんの腕を握り潰しにかかっている様だ。


「はっ…ハイ!見ました!」


「正当防衛が成立しますね?」


他の人が受けた依頼受理書を奪うのは冒険者ギルドの規則で禁止されている。


「はい!正当防衛が成立します」


ギルド職員さんの頷きを確認して直ぐ、トンマさんの腕を身体強化のスキルを使い握りしめて砕いて差し上げました。


「っっっっ!!ぎぃぃやー!いでー!イテェよー」


ボキンッと言う音共にトンマの汚らしい口から悲鳴が上がった。

隣ではカスさんの腕もイイ音を鳴らしながら折れていた。

2人とも跪いて腕を抱える様に蹲った。

冒険者のクセに痛みに弱いわね。

これがダンジョンなら、バカチームは直ぐに全滅よ?全員死んでますよ?わかってます?


「な!なにしやがる!このヤロー!」


バカ、アホ、マヌケ、クズ達が一斉に私達を襲いかかる……が……。


「何を騒いでおる!」


止めてくれちゃった、迷惑なヤツがいました。

声のする方を向くと、2階からの階段を降りて来ている狼の獣人だった。

ギルド長って言う人がチラホラいるので、ルーナシティの冒険者ギルド長なのだろう。


「何の騒ぎだチーリン?」


「はい!オーブチームが依頼を先に受理したのにも関わらず、ザンネさんの紅のドラゴンチームが横取りしようと無理矢理依頼受理書を奪おうとしたんです。その為、オーブチームは、正当防衛が成立ましたので反撃し、紅のドラゴンを撃退しました」


「そこを逆恨みしまた、オーブチームを襲おうとしたところに私が来たってところかな?」


「はい。その通りですギルド長」


「ギルド長!俺達が先に目を付けてたんだよ!依頼受理をし忘れていただけだ。俺達の方が絶対良いに決まってるんだ!」


バカは、ギルド長に詰め寄る。

やはりバカはバカでしかないのね。

ギルド長がコメカミを揉み揉みしつつ溜息を深く深く吐いた。


「ザンネ、貴様は規則違反をした自覚がない様だな?どう聞いてもザンネ達紅のドラゴンチームが悪い!罰としてCランクからワンダウンしDランクに格下げする!」


あらあら〜。

ギルド長も思い切るわね!

紅のドラゴンチームは、まさに絶句している。


私達は、これ以上面倒事に巻き込まれるのはゴメンなので、早々にギルドから立ち去りました。

逆恨みされそうね。

…まあ、襲って来ても返り討ちにしてやれば良いかな?





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