買い物しますよ?
キャロルは伏せっていて、もう今日は会えそうにないので、私達は帰りつつ買い物をしようとアケルナー公爵邸?城?からお暇しました。
帰り際にキャロルやレオ様を含めた分のアイスクリームを大量に数種類づつ渡してきましたよ?
元気が無い時や疲れている時は甘いものが欲しくなるからさ。
セバスさんが嬉しそうに受け取っていました。
そんな嬉しそうに受け取って貰えると、こちらも嬉しくなるよ。
モギじぃを私の空間に入れ、トモとロウ、レン達は小さくなってもらい、それぞれ肩や頭などの定位置?に移動したのを確かめ街を散策し始める。
敢えて触れずにいたが、服が目立つ?浮く?んだよね。
作りやデザインが違うから仕方ないけど、目立たない様に服を買います。
其々の服も今まで着ていた服は入らなくなってしまったので困ってるしね。
種族が変わった時に着ていた服は、破れる事なく体に合った大きさに変わったので、全く無いわけじゃないが、今まで着ていた服はスエットとサンダル以外全てサイズが合わなくなっている。
特にヒロは着れる服がが1組しか無い。
スエットすらサイズが合わないから…。
170センチの身長から2メートルくらいになったし、体重も60キロくらいだったのが120キロくらいに増えた(脂肪じゃないよ。筋肉がついたせいで体重も増えた)から、ヒロは本当に着れる服がないのだ。
セイは2メートルになる前のヒロの服を着てるよ。
パンツはウエストがキツいって言ってだけど。
あと、靴も膝下くらいの長さのブーツを買います!
ヒロとセイはサイズが変わっちゃったからね。
それに、運動靴って危ないのよ。
毒蛇や毒虫に噛まれたり引っ掻かれたりした時にブーツの方が断然に安全!
その次は革製の胸当てなんかの装備を買いたいね。
なんの装備もしていないと冒険者ギルドでバカにされそうだし。
余計なトラブルを回避する為に装備を!
アケルナー公爵家に行く途中、キャロルに街の中を大雑把に教えてもらった。
今いるアケルナー公爵家の周辺は貴族御用達系の店が建ち並んでいるみたい。
まずは、物は試しに貴族御用達の店に入ってみる事にする。
ドアを開けるとドアベルがリリンと音を出す。
「いらっしゃいま…せ」
私達を振り返った店員の顔に浮かんだのは不愉快そうな表情。
綺麗め美人系の女性だが、美人が台無しだ。
「当店は、貴族様専用になっております」
高圧的で、今すぐ出て行けって雰囲気だわ。
「そうですか。こちらを持っていたら入れるって聞いたんですが、もう出ますね」
アケルナー公爵の紋章をレリーフされている金の札を店員に見せた後、店員に背を向ける。
正直言ってここまで露骨に差別されると気分が悪いわ。
「え⁈あ!其方をお持ちたなら平気です」
「いえ、他の店に行きます。貴方の態度に不快感しか感じられ無いわ。2度と来ませんので安心して下さいね?」
そう言い切り店を出ました。
後ろで、店員が何か言っていたが無視致しました。
今度は向かいにある趣のある店に入ってみる。
「こんにちは、本日は誰からのご紹介でしょう?」
入って直ぐ老紳士が穏やかに声をかけてきた。
私達は、アケルナー公爵家のレリーフ入りの金の札を見せる。
「少し訳ありでして、上から下まで数枚づつ人数分欲しいのです」
レリーフを確認した老紳士は少し驚いた様に目を見開いたが、直ぐに仕事モードに入りヒロ達を必要なフロアに移動してくれた。
私はヒロ達と別れ、老紳士の奥さんだという方に色々回ってもらい服を揃えた。
冒険者っぽい服からワンピース、普段着る服から何かのパーティーに出るんですか?って言いたくなるドレスまで金に物を言わせて買い込みました。
ヒロとセイは下着も含まれるが、私の下着のサイズ変更はなかったので、そのまま使う事にしたから購入はしていない。
ヒロ達も粗方決まり、支払いを済ま荷物をそれぞれのアイテムリングに収納する。
会計していた奥様が服を入れたアイテムリングなのか、総合の金額なのか驚いていたが気にしない。
「すみません。この辺でおすすめの靴屋さんってありますか?」
「えっと、はい!ありますよ。この店を出て左手に3軒行った所にカワウソ革靴店があります。そこで扱う靴は履きやすくてとて人気なんですよ。行ってみて下さい」
朗らかに笑う奥さんにお礼を言いカワウソ革靴店に向かう。
左手に行き3軒目……と、あったここだ。
お店にカワウソ革靴店って看板が出ている。
ふむ、カワウソの獣人が経営しているのかな?
では、行ってみますか。
私はカワウソ革靴店のドアを開けて入っていった。




