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ご飯は、、、、、涙の味ですよ?

短めです。

「本当なら直ぐに会わせたいのじゃが、今公爵様達は居らんようでの、明日の朝一、午前10時にアポイントをとったのじゃ。執事さんにキャロルの両親の事も伝えておいたのじゃが、執事さんと仲が良かったのかの?だいぶショックを受けていたようじゃ。公爵様が帰宅次第直ぐ報告するとのことじゃから、場合によっては今日の夜に来るかもしれんの。この宿屋の事はつたえてあるでの」


アポイントをとりに行かせてから1時間30分後に無事にモギじぃは帰ってきた。

きちんと役目を果たしてくれたようで一安心。


「そうですか、公爵様達はお出かけでしたか、時期が悪かったようです。……執事というと、セバスですわね。お母様を小さい頃から知っている執事です」


「今から公爵様達が来ないとも限らないから、ご飯と食べてお風呂に入ってしまいましょう?」


懐かしい思い出を思い出したのか、キャロルの顔が悲しそうになったので、話を変える。

今の時間は夕方の6時だから、時間的に夕ご飯を食べてモギいい時間だ。


「そうだね。キャロルさんご飯食べに食堂に行こう」


率先してセイがキャロルを食堂に促してくれた。

セイありがとう。例え、キャロルと2人並んで歩きたいという、邪な考えでも助かるよ。

振られること間違いなしだと思うんだけど、夢は誰しも持っても良いものだからね?

キャロルは伯爵令嬢だよ?12歳だよ?普通に考えて婚約者が居るはず。

頭の中の知識を引っ張り出し、間違えてないか確認する。うん、間違ってない。

この世界の8割の貴族が、10歳までに結婚相手が決まるそうなのだ。

下手すると、生まれる前から結婚相手が決まっている場合もある。

セイよ。初恋は実らないっていうからね。

どんまい!



「はいよ。今日のオススメ7つ!パンはおかわり自由だよ」


目の前にドンッと、出されたのはポトフっぽいモノと、何肉かわからない串焼き、それにパンが付く。


「では、皆んなでいただきますか」


「「「「いただきます」」」」


ヒロの合図で挨拶をするのだが、キャロルも慣れたモノで、私の横で手を合わせて言っていた。

キャロルは、慣れた手つきでパンを割りポトフモドキに浸してから口に運んでいる。

キャロルの様子から見てこのパンは普通らしい。

パンを千切る事と切る事は多々あるが割るのは中々無いんじゃないかな?

本当に割るんだよ!

バキッと、まではいかないけど何⁈、このカチコチパンは?フランスパンなんて可愛いもんよ?

硬すぎて噛めるかしらね?


ポトフモドキに割ったパンを浸して…と、パクリと一口……。

グフッ!ゴフッ!グフッ!ケホッケホッ!

みず!水!ミズー!

私、30過ぎてからあの言葉を言わないようにしていたのに……私の舌には合わなかったと言うようにしていたのに、言っちゃダメってわかってるけど……。

しょっぱ過ぎて不味いわ!

不味過ぎて食えるか!

塩をどんだけ入れたら気がすむんじゃ!

しょっぱ過ぎて舌が痺れるわ!

体に悪すぎるから!

まーずーいー!!!


チラッと皆んなを見ると、ピシリと固まっているのが私含めて6人、平常運転で食べてる人が1人。

キャロルだけは、平然と食べ進めている。

それを見てなお固まる私達。

アレを平常運転で食べてる……だと⁈


どうしよう。

不味過ぎて食べられない。

食べないのは失礼だし…………あ!インベントリがあるやないの!

頭良いね私、チラッと周りを見て隙を見つけてインベントリにin!

誰にも見られないようにインベントリにin!

ヒロ達も私をみてインベントリにin!してた。


周りを見て気が付いたけど、食事処が満席だし繁盛しているように見えるんだけど⁈このしょっぱさで?

マジでガチでこのしょっぱさが、普通なんだと平常運転なんだと確信した瞬間である。

飯マズ世界なんて、信じたくない!

嫌だー、嫌だよー。

涙が出ちゃうんだもん。




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