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第1話【高校入学】

 中学を卒業して、高校に入学式を行う4月。

 桜が高校生になった僕達を祝うかの様にヒラヒラ落ちて来る中、僕は学校へと向かって歩く。


 僕は白沢しらさわ 春樹はるき


 何処にでもいる至って普通の高校生男子である。

 顔とかも他の男子より、ややパッとしない……と思う。

 だが、こんな僕にも他の子達にはない将来の夢があった。


 YouTuberになりたいって中学生の頃の友達がいたが、僕は絵本作家になりたいと思っていた。


 だから、放課後はよく図書室に籠って絵本を読んだりして、どうやったら子供にも伝わるか勉強したし、友達がプレステやSwitch、スマホなどで楽しむ中、僕は絵の勉強をしていた。

 高校生になったからには本格的に学んで絵本作りに力を注ぎたいとも思っている。


 まずはこの高校の文芸部に入る事を目指そう。それが僕の最初の一歩だ。


 僕はそう思いつつ、高校の校門に足を踏み入れる。


 その校門から入って、すぐ左に一際大きな桜の木があったが、何やら賑わっていた。

 なんだろうと思いつつ、様子を伺っていると人混みから一人の女子生徒が抜け出して来る。


 その顔は可憐で目がぱっちりしていた。

 本当に心の底から可愛いと僕でも思える程、その子は容姿が良かった。


「同級生に現役アイドルがいるって本当だったんだな」

「あれが噂のABCグループのメンバーか……」


 人混みの声を聞きながら、僕は首を捻る。


 ABCグループのアイドル?


 そんな子がこの高校に僕と一緒に入学したのかぁ。


 でも、この人混みーーもとい、取り巻きの人数から言って、僕にとっては高嶺の花って感じだ。

 そもそも、図書室か部室通いになるだろう僕には縁のない子だ。


 けれど、本当に可愛かったな。


 アイドルには疎いから名前とか知らないけれど、ファンになる人の気持ちも解らなくもない。

 まあ、顔が拝めただけ良しとするか。


 僕はそう思いながら、人混みから離れ、校舎へと入る。


 そのすぐ後に先生がアイドルの取り巻きに注意を促して、みんな、各々の教室へと向かう。


 さあ、これから充実した高校生活を満喫するぞ!


 僕は一人でハリキリながら教室へと向かう。

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