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第八話目『二度目の青春?そんなものはない!』

奴隷制

平民と貴族による階級差

実力者社会

プライドによる過ち


この世界観は、上のものはたしかにあります。

途中でこれを題材にします。

貴族のプライド、というものがあるので、主人公は時々殺されそうになるくらいの描写は確実にあるんじゃないですか?


いや、これよくあるRPG設定だけどね?

しかも姫とか貴族に主人公好かれてるけどね?

主人公もげろとか思ってくれると幸です、とりあえずそれにハイタッチで答えますから。

さて、みなさん考えてみよう。

題材は『異世界トリップ』


そう今更なものだが、考えてみる。


俺はまだ大丈夫なほうだ、力もある、憑依だから、だけれども。

体はたしかについていってるが、いまだ心は慣れない、無理やり心を奮い立たせて剣を振るい続けるものだ。

正直申し訳なくもある。

ファイの努力を馬鹿にしているようにみえて。


だが――何もないままほっぽり出されても、と思うからこれ以上は考えない。


本当に幸運なのだろう。

――いや、不幸だけどね。








今現在、俺は神剣とやらを使う特訓をしている。


「共鳴せよッ!…出ない。」


「イリス様!ガンバレ!イリス様!ガンバレ!」


未だ一回も成功はないけれど。






あの後、気絶した俺を無理やり馬車内にいれて、レシェントへと帰った。俺は起きた瞬間に、彼女たちのところにいき全力で御礼をいって、ルビーになにがあったのか聞き、この神剣についての技を教えてもらった。

若干意識があったために、できるかと思えばさっぱりできない。

共鳴している感じ。

ルビーは杖へと入り、杖を剣にくっつけ、『共鳴せよ!』と叫び続けるがそんなものはできない。

キーワードとかそういうレベルのものじゃないのだと思う。


感覚、という曖昧な表現しかできないが、できないことがそれを証明している。

――二度とあんな無力を見せつけられたくない。


数の暴力、しかたないといってしまえばそこで終わり。終わらせるか?と問われれば全力で断らせていただく。


だからこそ、今はひたすらに特訓。

――といってもひたすらに叫んでいるだけなんだけれども。

ファイが来ては不思議そうに眺めて帰って行く――うぅ、恥ずかしい。

だが、それは言い訳だ。だからずっとやらなければいけない。


あの感覚は、なにかが当てはまったような感覚だった。


カチリと歯車が当てはまった感覚。

それを思い出して、叫ぶ。


「共鳴せよ。」


だが何も起こらない、アァ…と息を吐いて座り込む。

そう簡単にいくわけもないか。


とりあえずゆっくりと目をつぶり、俺は言葉を小さくつぶやいた。


「…味噌汁が、飲みたい。」


これが入学式前日にはいた言葉だ。













―魔法学院―


入学式、買っておいた制服をきて、俺は学院校内へとはいる。

パリッとした新品の制服は、高校の入学式を思い出す。

制服の新しさ際立つ臭い、そして触れたことないような材質。

そして、顔の知らない生徒が横を歩いているという緊張感。


不安もあった、いじめにあわないかなんて考えたこともあった。


――そんなことを思い出し、俺は掲示板の前で自分の教室を調べている。


「四号棟、三階――」


見つけたものを小さくつぶやいて、脳に入れて向かう。試験時に場所は把握した。

カツカツとまっすぐに歩いていくと、煉瓦造りの街道がみえる。


「なんだかしらないが――たまに原始的で、たまに近代的だよな。」


舗装された道路、シャワー、だが料理はかまど。

そして銃の無い世界観。兵器とよべるものはなく、剣と魔法が存在し

シャワーによるものは魔力をもって動かす、マジックアイテムのようなもの

科学という存在はあるものの、それは薄い。


物理学、数学などの分野はあまりにも知られている程度が低く、そのかわり魔法学が異常なほどに高い。

調べてみれば数学は足し算引き算かけ算わり算さえつかえれば、普通よりも高いというほど。

大学などで習った理系分野など、この世界にとってはレベルが異常といえるレベルなのだろう。


――まぁつまりは、使うことがさっぱりないわけだ。

小中高と、正直いつ使うんだよなどと思って勉強してきたわけだが、たしかに大人になって、勉強してきたおかげで『選べる権利』というものを取得した。

だが、その数学と物理学という勉強もこの世界では希薄なものだ。


塩は俺のいた世界よりも少し高い程度

砂糖など高級品

ケーキなんてものは作ったらいくらになるかわからない。


大量生産ということが魔法にはできないからだろう。

――いや、科学というものを教えたとしても、何百年とかかるだろうな。

エネルギーの変換とか、そういうことを教えてもどうせクエッションマークを連打されるだけだ。


この世界観で俺はなにをするべきか――


「ハッ!?、俺は何を考えているんだ!?」


そう考えておいて俺は頭を左右に降った。

そんなことを考えるから、変なことにつっこんでいくのだと。


深呼吸をして、上を向く。すでに行くべき場所にはついている、階段を登るだけだ。


四号棟へと向かうと、教室がそこにあった。

専攻する学問別で集まり説明をした後に、学院長とやらからのお言葉があるらしい。


どの世界でも、偉い人のお言葉は長いのだろうな、と思ってため息を再度ついた。





結局長かったので、略させていただく。







この学校は基本寮制だ、どんなやつでも学校に入る。

特待生制度というものでも、表向き変わらないらしいので、ひたすらに隠し通そうと思いながら、俺は寮へと向かう。

人がたくさんいる。

男子寮女子寮というものはない。実力主義として、能力別で場所が変わるというものだ。

上にいけばいくほどにいいところにいく。つまりは上の階にいくわけだ。

正直いちいち変更されればめんどうくさくないか?などと思ったが、変わった瞬間に部屋の荷物がすべて転送されるらしい。

魔法があるからこそやれることなんだな――。


最初は試験による結果だ。俺はとりあえず受付へいくと、鍵が手渡される。

ついでに、この学校に階級をいばる奴はいるが、基本的に優遇はされない。


「一番最初が階、下は号室になります。」


そういわれ、俺は鍵をみる。


908


9階の八番号室、ということだ。

たぶんこれは最上階になるのかな?


そう思って俺は歩きだす。

転移装置というものがあり、それに乗れば持っている鍵を理解して、その部屋まで送り届けるシステムらしい。

鍵がついているのは転送装置が壊れていたときのためだ。


乗って転送され、じぶんのへやへと到着する。さすがに眺めがいい。

あぁ、とりあえず一緒にして、不純異性交遊などの行為がされないか?などといっても問題はない。

自分の部屋には誰もはいれない仕掛けになっているらしい。

完璧な学習専門の学校だな、なんて思いながら俺は持ってきた荷物を備え付けのベッドに荷物をおいた。


まぁ、だからこそ寒気のある視線は感じないのだろう。

杖を袋から取り出し、ルビーを解放する。『妖精族は絶滅寸前』というアーティさんの情報をえていてよかった。

ルビーはでてくるやいなやクルクルと回転して部屋を回っている。


「わぁ豪華豪華!」


その様子に和む。

寒気もない、すばらしい日常は俺を手に入れた。


「明日は学校の設備についての説明――明後日から本格的な授業」


そうポツリとスケジュールをつぶやいて俺は目をつぶる


眠る為に―――





「あら?もうねるのですか?」


と び お き た







「え、えぇ?えぇぇえええ?」


「あ、起きましたね」


セレミアさんがそこにいる。なぜだ。


「あ、なぜーってききたいのですか?私この学院の学院長の孫なんです。」


what!?


「う、ううえいいい」


「まぁうれしいだなんて!」


悲鳴とうめき声の融合のような言葉を発すると完璧に勘違いされる。

指で鍵をクルクルまわしている、鍵には番号がない、つまり――


「マスター…キー?」


「あ、そうです。といっても室内にその人の鍵が存在することが条件としてありますが。」


「時間とかは…」


「ないです☆室内での取締などでたまに使われますから、臨時的にということです。病気などで危険な状態な人がいたら危険ですし」






あれ?涙が流れてきた。

最近セレミアさんから日頃感じる寒気を感じるのですが、どうしたらいいでしょう?

神様、どうかこの問題を解決する方法をこの私目にお教えください








『無理』








なにが幻聴が聞こえた気がした。

無理なんてことはないよね!神様なんだから!







こんどは何も返って来なかった。

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