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第七話目『落とし穴(私、みたんです、たしかセレミうわちょなにするやめ』後編

ガタガタと揺れる馬車の中、袋に入れてある杖をみる。

それはルビーと出会った場所にあった杖。

白の中に、ルビーで装飾された杖。


そこから感じる魔力は強大なもの。

一体誰が使っていたのだろう。

――そしてルビーはなぜ、俺をご主人様と読んだのだろう。


謎は深まるばかりだった。




長くなりました、真面目にごめんなさい。

8315文字、こんなのみたことないwwww

――ため息をつく。

お嬢様方は、ファルディアスに着くやいなや、待っていたボディーガードのような人に連れて行かれてしまった。

あとは帰りまで楽にしていいらしい。

セレミアさんは名残惜しいかのように俺をずっとみていたが、その視線に妙な寒気を感じたのでとりあえずゆっくりとできることに喜んだ。


「さて、どうしたものか。」






大和武イリスの生存術―


1.面倒ごとに突っ込まない

2.権力者とはあまり関わらない

3.目立たない

4.無闇やたらに行動しない




その上で俺は変える方法を考えなければならない、結構キツイ気がするが、それを乗り越えるからこそ、俺は俺の望むことができるのだ。

人の夢とかいて儚いと読む。

だがその儚さも努力によって強いものへと変わっていく。

俺は頑張る。絶対に頑張る。


そう心に決めて歩きだす。



――いい匂いがした。


「――飯だな。」


「そうですね。」


前払いでもらったお金をつかんで、俺たちは飯屋へと走っていった。












ふぅ、と店からでる。国の名産の食べ物ってあるかな?って思ったら、メニューに名産品とかいてあって思わず頼んでみた。


レシェントが日本人の味覚にあっていたから大丈夫かと思えばそんなことはなかった。

初めて食べる味に戸惑いつつも、美味しかった。


そうして俺はどこにいこうかと考える。


たしか――聖堂があるとファイがいっていたはずだ。


水の聖堂

光の聖堂

くうの聖堂――


――行くところもないし、いってみようか。

――いや、なぜか行かなければいけないような気がする。


こういうときに限って、危険なんだよな。






ため息はついたが、ダラダラと過ごしても無意味。

だからとりあえず場所を聞いてみようと思い、立ち上がる。


――とりあえず誰かに――そう思い周りを見回すと、帽子を深くかぶった少女を見つけた。

大通りの中動かずに手に持ったお菓子のようなものをモフモフと食べている。

あの子なら聞きやすいな、そう思って俺は近づいてみる。


「すみません。」


「ひゃぁっ!?」


叫ばれた、ちょっと心にザックリと矢が突き刺さっていると、少女はその様子の俺をみてペコペコと謝ってきた。


「ご、ごめんなさい、いきなりで驚いてしまって。」


そう謝る少女にパタパタと手を顔の前で左右に降って、別にいいと言うと、安心したように息をはいた。

そのときだった。


「ッ――!?」


殺気が現れ、俺はとびのいた。巨大な黒い鎧を纏った剣士がそこに存在し、立っていた所は大剣が突き刺さっている。


『魔王様のために――力があるものたちを――殺す、殺す、コロス――』


殺すと連呼し続けるでかい鎧をみて、寒気を感じた。

力あるもの?俺のことだろうか?


『セフィリアス、力あるもの――殺す』


セフィリアス?誰だ――それは?


「私の…先祖の名前です。」


――つまりッ!

こいつが狙われていたということか!それで俺が現れて!関係者かと思われ、そして俺が攻撃された!。

いや――黒い鎧を纏ったやつらを倒したことがあったな、もしかしてそれで俺も危険視されている?

だとしたら――ここは大通り人がたくさん居る、そしてあの大剣、降れば被害がでることは間違いない。


「っここは…逃げるッ!」


なんという自滅行為、生きることを考えるなどといって、自分ではいっていって、そして巻き込まれている。

だが、目の前にいるのだから見捨てて自分のみ逃げるなんて行為は後味が悪すぎる。

少女を抱きかかえ、小さな悲鳴を少女があげるのを感じながら一気に飛ぶ。俺がいた場所を大剣が通り過ぎ、横にあった家の壁が崩壊する。――ごめんなさい


『――追えッ』


大きな鎧のやつの声が響きわたり、そこから人の形をした影が現れ追いかけてくる。ニ体――速いッ!


「吹き飛べぇぇっ!」


ルビーが魔法を構成し、影をいっきに吹き飛ばす。


「妖精さん…お強いのですね。」


「えへへ…」


「照れてる場合か!」


走りながら俺は少女とルビーの会話にツッコミをいれる。


「飛ばせ!」


俺は魔法を構成し、自分を上に吹き飛ばし、とある家の屋根へと降り立った。

そしていっきに風を後押しさせて、加速して走り出す。


「イリス様ァ、次がきます――12体!」


「増やしてきやがった!」


ルビーが後ろをむいて情報を伝えると、影の数が増えていることを感じ、俺は悪態をついた。

疾走しながら周りを見回すと、裏通りに広い場所が見え、そこに風の魔法を構成し、吹っ飛んでいく。


「うぉおあああぁぁっ」


正直この叫びはかっこ悪いと思うが、気にしないでおこう。

ジェットコースターのような風圧と速さ、それから守るために少女を一生懸命に抱きとめ、ぐらつきながらも着地。

そして立ち上がり、少女を地面へと置くと、剣を引き抜く。


「もうすぐ、私の護衛のアーちゃんがくると思います!」


そういって彼女が持っているのは石、――今は発行している。

たぶん居場所を知らせるためにあるものだろう。

黒い影が周りを囲み、黒い鎧の男が、突然下に黒い円が現れたかと思うと現れる。


『逃げられぬゥ…』


「ルビー!」


「アイサァァッッ!撃ちぬけッ!」


ルビーが光の魔法を構成、そして何本もの光が影どもに打ちはなたれていく。

12体の中、三体が吹き飛ばされ消えていく。


『足掻くな…屑がァァ』


一体の影の突撃、それを剣で空中に吹き飛ばし、かかってくる奴らみる。

ニ体目を一体目の影を吹き飛ばしたとき降った剣の力を利用し、回転しながら遠心力で力を高め、切り裂く。

三体目は魔法を構成し、複数と共に、火球に巻き込まれ消えた。


『クハックハハッ』


黒い鎧のやつが笑う、そうすると周りに影が現れる、その数36体。


「イリス様ァッ!増えました!」


「わかってるッ!」


ジリ貧――そういった言葉しか考えられない頭にイラつく。

倒すためにはあの黒い鎧を倒さなければ、だが少女をまもるために、ここにいなければならない、どうすればいい…どうすれば。

考えても思いつかない、ルビーと守りにする?だがルビーは魔法のみしか使えない、たしかに構成は速いが小分けされて突っ込まれ続ければボロがでるだろう、どうすればいい、そう心の中で畜生と叫んだ――そのとき!


「エンゼロッテ様ァァ!」


「アーちゃんッ!」


仲間が現れた!アーちゃんと呼ばれた少女は影をニ体ほど切り裂くとエンゼロッテと呼ばれた少女に近づく。


「ご無事でッ!」


「ええ、彼が助けてくれたので――」


そういってエンゼロッテさんがこちらをみる。俺はかかってくる影を三体、いっきに切り裂くとルビーが魔法で風の刃を作り出し、数体を切り裂いていく。そしてそのままいった。


「すまないが、その人を守っててくれないか!」


「あとで礼を言う――守るのは当然のことだ、いわれるまでもない!」


その誇りの高い声をきいて、自然と安心できる。

俺は即座にとつげきを開始する。


かかってくる影をいっきに切り裂くと、地の魔法を構成する。


「撃ちぬけ!」


地面から弾丸のように土の弾丸は飛ばされ、何体もの影が打ち消される。

俺はそのまま飛んで、黒い鎧へと切り裂く。


『甘いッ!』


だが、大剣で防がれる――それは当然だ。

そんなものは分かりきっている!


風の魔法を構成、剣に風をのせ、そのままはじき飛ばされた反動を利用し、回転する。

そのまま、下段からの切り裂く。


『なッ――ガァッ!?』


「ハァッハァッハァッ…」


切り裂かれ、黒い鎧は後ろへと飛ぶ、そして切り裂かれた肩を触り、俺をみた。息が荒い、整えなければ。

そのとき異常な殺気を感じ取り、俺は後ろへと飛ぶ。






そのときだった――世界が白に染まったのは。


体が悲鳴をあげて、吹き飛ばされた。

だが地に足をつけて、倒れないようにし、白の世界から戻った景色を見る。


「いない…」


すでにその黒い鎧はいなかった。


「魔力の暴発を利用したのですね。」


「暴発?」


「魔力というものは水風船の中に入っている水と思ってください、それを一時的に破壊し、すぐに生成すると、命に別状はなくなります。――そう簡単にできるものでもないですし、並大抵の人なら一瞬で死にます」


「それだけでも、あいつの力というものがわかる…か。」


そういうとルビーはコクリとうなづいた。

ふぅ、と息をはいて後ろをみると、エンゼロッテさんとアーちゃんとよばれた人がいた。


「この度は何度礼をいっても足りないほどだ。私はアーティ・ランゼリア、エンゼロッテ様の護衛をしている。」


「あ、イリスです。…いえ、いいですよ、お礼なんて。」


「でも、お礼がしたいです、家に来て下さいませんか?」


――嫌な予感がする。いまのところ嫌な予感は百発百中…さて、逃げるか。


「いえいえいいんですよ、お気持ちだけで、有難う御座います。謹んでお断り申し上げます。」


「――エンゼロッテ様の願いを断るのか?」


「へ?」


クワッとアーティさんが口をあける。覇気みたいなのがみえるんだけど。


「エンゼロッテ様のこの心優しきお願いを断るとは何事か!このアーティ・ランゼリア、エンゼロッテ様に魂を捧げた身!エンゼロッテ様の心優しき言葉を無下にしようとは言語道断!そのような無礼者、エンゼロッテ様のいのちの恩人なれども許してはおけぬ!剣を抜けェェ!」


「なにいってんの!?」


「こないか!こないならこちらから――「アーちゃんッ!」…はい。」


アーティさんがテンションをあげて襲いかかろうとするが、エンゼロッテの言葉により鎮静化する。


「なにか用事があるのですか?」


「あ――えっとぉ、聖堂のほうにいこうかと。」


「まぁ、ここからなら――水の聖堂のほうにですね。」


「え、あ、はい。」


「今日中にいけるではありませんか、アーちゃん、いっしょにいってもいいかしら?」


「い、いけませんッ!エンゼロッテ様は先ほど襲われた身、また襲われでもしたら「ダメ?」うぐぅっ…」


エンゼロッテさんの涙目、上目遣いコンボにアーティに こうか は ばつぐん だ ! な、状態。


「本当にすぐにいったらぱっぱと帰りますからね!」


「ありがとう、アーちゃん!」


あーあ、抱きついちゃってまぁ…。

アーティさんは顔を真っ赤にしている。

ニヤニヤとして見ていればたぶん「何をニヤニヤしてるか!」といって剣で襲われそうだからポーカーフェイスを頑張る。


「さぁ、いきましょう。…聞きますが――その妖精さんのお名前は?」


「あ、私?ルビーっていうの、よろしくね!」


「はい、よろしくお願いします。ルビーさん。」


「ほぅ、妖精族か…珍しい。」


アーティさんがそうつぶやくと、ルビーは不思議そうに首をかしげる。


「めずらしい?」


「知らないのか?妖精族はほぼ絶滅間近だということを。」


「えぇっ!?」


ルビーは驚愕していた。


「えぇっ、えっと、みんな、みんな死んじゃったの!?」


そう泣きそうになって言うルビーの頭にポンッと手をのせる。


「機会があったら探そうな。」


「イ、イリス様ァ…あ゛りがどうござびまず…」


泣きそうな、というか泣きながら俺にお礼をいうルビーに、ほほえみながら俺は歩きだす。


「?、どうかしましたか、エンゼロッテさん、アーティさん。」


目の前をみると、エンゼロッテさんとアーティさんが口をあけて俺をみている。


「い、いえ、相性がいいなぁ…と思いまして。」


「あ、あぁそうですね。」


そういってカツカツと足をはやめて走っていった。


「え、ちょ!?速い!?」


「あぁっまってイリス様ァ!」


そして俺達は水の聖堂へと向かった。









―水の聖堂―


歩き出し、20分程度で到着する。街の大通りを進んで、階段が二つあり、その左へといくとあった。

ジャバジャバという水の音、噴水が水を吹出し、階段の横に水路があり水がながれている。


「――水の聖堂に名を恥じぬ美しさ。」


「そうですねーイリス様ぁー」


「さて、中を軽くみたらぱっぱと、ですよ。」


そういうアーティさんにコクリとうなづく。

そして、聖堂内部へとはいった。

神官が、エンゼロッテさんをみて、驚いている。


「え、エンゼロッテ様、今日はどういうご要件で?」


神官のひとりが聞くと、俺のほうに手をやる。


「こちらの方に助けられたので、御礼を兼ねて…」


「あ、そうなのですか、水の神の像は見ていきますか?」


「はい、お願いします。」


そういって神官は走って内部へと走っていく。そして数分後に別の神官が現れ、「こちらです」と誘導しはじめ、いくと広間へととおされる。

――教会のミサをやるような場所だ。


水の神の像は、美しい女性の像だった。

それに俺はゆっくりと近づく。






――俺は彼女を知っている?





「どうしたのですか、イリス様?」


「――――――」


手を像へと、伸ばした―――






熱い、熱い、熱い――

紋章のある胸の部分が熱い。

これはなんだ。

これは――共鳴?






目を開けると、白い世界にいた。

その世界は、みずに満ち溢れた…神殿のような場所。


そこにいたのは一人の女性。

――キミは、誰?




『あぁ…会いたかった…』


そういった声がして、俺は彼女がわからないことに、とてつもない悲しみを覚えた。


『――あなたは、彼ではない、でも彼…。――あぁ――あなたは最後までこの世界を救いたいのですか』


なにをいっているのかわからない。でも、俺のことだとわかる。

彼ではない、そりゃそうだ。

でも彼だといわれるとわからない。

そして世界を救うだと?俺は何者なんだ。


『あなたは大きな運命に巻き込まれるでしょう。でも、それを乗り越えればあなたの願いは叶う』


――叶う?


『えぇ――、これを。』


そういって渡されたのは、宝玉。

――これはなに?


そう問うと、その宝玉は――剣へと入っていった。


『これはあなたの剣を真なる姿へと変えるもの。』


――剣を?


『あなたがあなたの願いを追い求めるなら――宝玉を、宝玉は9つ。』


――聖堂で貰えるとしたら8つのはず。


『宝玉は8つの力と1つの、とある感情からなるもの――もう、時間ですね。』


まってくれ、まってくれと叫ぶが、声はとどかない。

そのまま意識は薄れていく――










「…い、お…!」


「ハッ!?」


「おい!大丈夫か!」


「ど、どうしたんですかイリス様!?」


「大丈夫ですか!」


目をあけると、俺を心配そうにみつめる3人。

フラフラとしながら足場をしっかりさせて、俺は剣を触る。

少し抜くと、剣は青い光を纏っていた。


「これは…どうしたんだ?」


アーティさんが聞いてくる。俺はゆっくりと目をつぶり、開ける。


「女神様にもらった。」


「女神――あぐぅっ…くっ…」


俺が女神というと、ルビーが頭を抱える。


「大丈夫か!?」


俺がふらふらと落ちて行くルビーを手に乗せると、ルビーは俺をみた。










「カトルィス様?」








そういってルビーは意識を無くし、そのまま倒れ込む。

――カトルィス?

それは、誰だ?

そんなことを考えている場合ではない、さっさとルビーを安静に――


「私の家が、近くにあります!そこで――」


「あぁっ、恩に着る!」


そういって俺達は走り出す。












十分後にいたのは城の中だった。


「……え?」


ルビーを看病しながら、やっと我にかえったときにみたのは

送り届けたセレミアさんたちとエンゼロッテたち。


「えー?」


「おぉっエンゼロッテェ!我が娘よぉっ!襲われたと聞いたぞ!傷はないか!?」


「大丈夫ですわ、お父様!彼が助けてくれたので!」


「おぉっ、ありがとう少年、名はなんという?」


「い、イリスデス、イリス・ルヴェル。」


「おぉ、イリスよ、礼ならなんでもしてやろう、何でも言ってくれ!」


「イ、イヤ、ルビーヲタスケテイタダイタダケデモ」


「なんて健気な少年なんだぁぁ!」


なんだこれ。

そう心の中でポツリとつぶやく。

この状態をなんて呼べばいいのかわからない。


「…泣き面に蜂?」


ポツリとつぶやいた俺に、○も×もつけてくれる人はいない。









ルビーが起きたのは三日後だった。

三日間となりにセレミアさんがいて、心の中がとてつもなく穏やかじゃなかったことをここに記す。みんなルビーを見舞いに来てくれたので、優しい子たちなんだな、と再認識した。


そして、三日後ルビーにあの時行った名前をいっても、わからないという返答しか帰って来ない。

カトルィス、俺の体の元の持ち主なのだろうか。


そしてあの水の女神について考えてみたが、なにもわからない。





そして数日がすぎ、帰る日になる。

セレミアさんもミーナさんも、ルナさんもアリスさんも、エンゼロッテさん、いってしまえばお姫様の友達だったのだ。つまりはそれなりの階級。

それでお呼ばれして来たらしい。

俺はルビーが起きた後の、数日の間、兵士に紛れ訓練をさせてもらったりなどとしていたので有意義だった。

ルビーは王様に妖精族についての情報をお願いしていた。

快く引き受けてくれたところをみると、やさしい人なんだなァと思う。


帰る日、エンゼロッテさんに「また会いましょう。」と言うと、「すぐに会えますよ」という返答がかえってくる。

そのことに不思議に思いながらも、俺は馬車にのりこみ、走り出した。








「ふぅ、まさか行ってみていないとおもったらイリスに助けられてたとわね。」


ルナさんが馬車が走り出した時にいった。


「はい、驚きました。聖堂にいこうと思って道を聞こうと思ったらまさか姫だなんて。」


「まったく、オーラで気づきなさいよ。」


「ミーナ、それ、無理難題。」


ミーナさんの言葉にアリスさんのツッコミ。俺が見えないようにうなづいていると、それにミーナさんが気づき、「なにうなづいてますの!?」と怒り始める。


「まぁまぁミーナ、落ち着いて。」


それをたしなめるセレミアさん、全く常識人なのか違うのかわからない。

平和でほのぼのとした会話をしていると、アリスの肩の上にいたルビーがバッと顔を俺にむける。


俺は瞬時に後ろをみると、気配を感じた。


「くるッ!」


「きますッ!迎撃を!」








でてきたのは――大量の魔物。

それも、すべてが屈強そうなやつらばかり。


「――多いッ!」


「弾け飛べ!」


ルビーの瞬時の魔法行使、それにより目の前にいる魔物が吹き飛ぶ。

俺は剣をふり、魔物をいっきに5体を葬り去る。


数の暴力、それが完璧に当てはまる展開。

そしてそれら魔物の目には光がない。


「――操られている!?」


故に、理解した。魔物の思考回路は人間より劣るところや、巨大な魔法による威嚇は無意味だと。






いきなりの最悪の展開…






そして、囲まれているのを理解すると冷や汗がながれる。


「吹き飛ばせ!」


巨大な魔法行使により竜巻を精製――大量に吹き飛ばすが、敵は増えている。


「なんなんですか、これは…この展開――知ってる…!?」


「知っている!?、…集まれ、薙ぎ払えッ!」


大きな炎を手に収束――そしてそれをムチのように振るい、薙ぎ払う。

――キツイとか、そういうレベルじゃない。

気を抜けば誰かが死ぬ。


「ちょっと、大丈夫ですの!?」


「加勢いたしましょうか?」


セレミアさんとミーアさんがでてくるが、それをルナがおし止める。


「いま加勢しても――足でまといだ。」


「クッ…このミーナ・ファルクス・フォン・フラウデリカが、足でまといなどと――キャァッ」


「死んでしまったらそれで終わりなんです!だから今は馬車にいてください!」


ミーナにとびかかってきた魔物を切り裂く。俺は――どうすればいい?

ルビーをみると、思い出そうと必死になっている。


「ガッ――!?」


横からの攻撃、ミノタウロスのような巨大な魔獣の攻撃により吹き飛ばされたのだと理解したときには意識が消えていた。


『――節約、したいんだけどな』


誰かの声が、した。











―三人称―


誰もが、絶望的だと思った、そのときだった。

吹き飛ばされた痛みなど感じないようにイリスが立ち上がるのをみた。


目を細め、イリスはゆっくりと歩きだす。


「ルビー」


「え、あ、イリ、ス…さ…ま?」


なぜルビーが疑問をもって彼の呼ぶのか、それは呼んだ本人すらわからない。


「教えてやる…それよりも、『俺というものはあまり生きてられない』だから、お前におしえる。『コイツ』の意識はあるが――お前がちゃんと教えろ」


「え――?」


そういって袋から杖をとりだす。


「こい」


そう彼がいうと、ルビーは杖へと溶け込んでいく。

そして彼は剣と杖を重ね合わせると、杖は剣といっしょになる。


「共鳴せよ。」


ただ一言で、体の紋章と、剣が共鳴する――!


「だれだかしらんが、俺の愛するやつの…何代目かは知らないが――そいつらの安全を脅かすなら、容赦はしないッ!水神の剣よッ吹き飛ばせッ!」


イリス、いや正確にいえばイリスのではないが、カラダをつかっているのはだれだかなんて誰もわかっていない

だか、小さな、気絶寸前でしかないイリスの意識の中、イリスは、水圧でぶった斬るやつってあったよな、などと他愛の無いことを考えていた。


「去れ」


その瞬間――彼が剣を横に振った瞬間――

この場にいる魔物がすべて、その剣の『一撃』で吹き飛んだ―――


そしてそのまま、イリスは倒れ込む。いつの間にか杖から復活したルビーと、剣と杖がそこにあった――。

魔法力比較すると

イリスがメダロット3のロクショウで

ルビーがメダロット2のゴッドエンペラーになる(意味不明


ついでに、メダロットシリーズの記憶が完全に薄れているために――あてにならない(ならなぜいった


ついでに他の人たちは

ヘベレケ博士が使ってた機体の足がない状態…かなぁ?

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