第九話目『変態紳士』
誰も死なずにHAPPYEND?
作者は時々裏切るよ?
最初からセレミいやなに、ちょ、おま、ごめんなさい!
痛い痛い痛いッ!ギブ!ごえふぇいわえhふうぃ
太陽の眩しさに目が覚める。
高いだけで何も嬉しくないこの部屋に、俺はひとり、ぼぉっとしながら体を起こした。
欠伸を、一回。
そしてそのまま立ち上がり、俺は体を起き上がらせる。ルビーは目をこすりながらふらふらと飛んでいる。
頭をパァンッと叩くと、目が冴えたので俺は洗面所へと歩いていった。
洗面所はひとつの部屋にひとつである。共有の洗面所はあるが、大体は自分の部屋で使われる。
風呂は、部屋にシャワーのみであるが、公衆の風呂があり、そちらにいく人も居る。
風呂は大きく、綺麗だった。
あまりこの世界の風呂というものを知らないので、一度いってみると、俺の知っている日本の風呂と何も変わらずそこにあった。
…噴水みたいなのがあること以外は。
洗面所についている魔力装置へと手をふれて、魔力を注入すると、蛇口から水が流れる。お湯を流そうとすると水よりも力を使うので好きではない。
魔法をつかえばいいんじゃ?という疑問に関しては、何故こんなことに魔法を使うんだ、という常識的なものがあるため。
そもそも寮内での魔法の行使は禁止されている。
顔を洗い、時計をみると5:00分を指している。
ついでにこの時計も魔力で動いている。自分で入れろってことらしい。
俺は遠くにある剣をベッドの側に置き、寝巻である服の上を脱ぎ始める。
「ふぅっ」
「おはようございます☆」
「あ、おはよー」
「うわぁっ!?いきなりでてくるなぁっ!?」
「おはようございます、ルビーちゃん。あら、すみません。服を脱いだ瞬間には行って来てしまうとは…これはもしかして運命!?」
「どんな!?」
「女性の口から言わせるものじゃありません。」
最近バグり具合が狂気の域に達しているんじゃないかと思う少女、セレミアさんご光臨。
昨日、マスターキーで入られてから、すでに諦めきっている。
というか、諦めているからといって普通にしている自分自身に驚きなのだが。
「修練でしょうか?」
「あ、うん、そうなるかな…」
女性と話すのはやっぱりドキドキする、甘い香り、柔らかそうな肌、そしてかわいい顔、それらが俺をドキドキさせるのはしかたがない。
――不法侵入されている時点で、そんな気持ちは微塵にもないけれど
「ハァッ。」
「どうかなされました?」
「いや、なんでもないよ。」
個性的な女性ばかり何故知り合いになるのだろうな。
「じゃ、俺は行く――よしいっしょにでよう。」
「後々でもいいじゃありませんか。」
「いや、うん、その後何されるかわからないから。」
「あら、私がそんなことする風にみえますの?」
いや、………ごめん。
「そんなことないさー俺、ちゃんとセレミアさんのこと信じているさー(棒読み」
「まぁ!愛してるだなんて!」
いや、うん、えぇっと、どうしよう?
この人との会話は終わらない、そう悟った俺は剣と袋をもって、もう漁されてもいいや、と半ば自棄糞状態で外へと出て行った。
―寮前
手を上へと伸ばし、伸びをする。
そして手を戻し、俺はゆっくりとあたりを見回した。
煉瓦の街道、それ以外は整地された森などがあり、そこへとはいってみる。
結構大きく広場のようになっている場所があったら楽なんだけどな、なんて思いながら歩いていると、広い場所にでた。
大きな門がある場所で、門の裏側をみてみるが、門の裏側は裏側なだけであった。
門のみがそこにある状態だ。
「ま、いっか。練習練習」
門が気にはなったが、気にしないことにして俺は剣を抜く。そのときだった、森の向こうから気配がした。
セレミアさんだろうか?なんてみてみると、金髪がいた。
「この場所で剣の訓練だなんて、無粋だな。」
クールな男性、白いYシャツをきて、この学院の紋章をつけていることから生徒だということが見て取れる。
「そんな君はラッヴューン!がたりないよね。」
訂正、変態だ、まごうごとなき変態だ。
「むっ、今君は僕を変態だと思ったね。」
「さて、ダメそうだし、どっかいこうか。」
関わっちゃダメだ、そう思い歩きだす。そうすると腰に重みがあることに気づいて見てみると、金髪変態が腰にしがみついていた。
「まってよぉー!無視するなよぉー!」
「気持ち悪い!」
「気持ち悪いなんていうなよぉー!僕たち友達だろぉー!」
「いつ誰がどこでそんなことになっているかさっぱり意味不明の上できればお断りさせていただきたく存じ上げます!」
「そんなこというなよるばっ!」
あ、思わず剣で殴ってしまった。
解放して数分で起き上がる変態。
「フフッ、手を煩わせたようだね。ジョン。」
「誰だそれは。」
「御礼に教えてあげようッ!この僕の美しい名前をッ!」
「さて、いこうか。」
「無視するなよぉー!いじめ反対だぁー!」
「ええい聞いてやる!聞いてやるからッ!」
そういうと、いきなり二回転したかと思うと、髪をかきあげる。
そしてフゥッと息をはいたかと思うと、背中を反らせていく。
そしてキュピィーンッという音をどこからか建てたかと思うと、また回転し始める。
…なげぇ
「僕の名前はジェイク、ジェイク・ファメリク・フォン・フラウデリカさ!ファメリクは僕が父から土地管理の訓練などのために、ある程度は父上がやるけれど、貸してくれた土地でね!いい土地なのさ!」
「うん、そう……ん!?」
「どうかしたのかい?」
「フラウデリカ…もしかして妹とかいる?」
「双子だけど、いるけど?」
――ミーナの兄か…
………似てないな。
「で、一つ聞きたいんだけど、この門、知ってるみたいだけどなんなんだ?。」
「それを知らないなんて、ロマンチックのカケラさえないんだなぁ、ふっでも僕が教えてあげるから君も今日からロマンチック団の一員さ!」
「全力で断る。で、なんなんだ?」
「愛の門、ラッヴューン!」
なんだ、口癖なのか、そのラッヴューンって。
「愛の門?なんだそれは?」
「愛する者全員がこの門に触れると、美しき力を手にするであろう、それが伝承ッ!」
お願いだから腰をフリフリと左右に動かなさいでくれ、目が死ぬ。
愛する者全員がこの門に触れると――って、全員ってなんだろう?、この世にいる人間全員か?まぁそれはいいか。
「なぁミスタ・フラウデリカ。」
「なんだい水くさいな、僕らの間では呼び捨てが主流だろう?」
いつそんなこと決まったんだ、というツッコミを抑えて、俺はコクリとうなづく。
「じゃあジャイク。」
「なんだい、この紳士になんでも聞くが良い!」
――変態紳士か。
「なにか今とてつもない変換を行われた気がするよ。」
「気のせい気のせい、とりあえずここら辺になにか訓練できそうな場所ないか?」
「訓練できそうな場所?ふむ――そういえば西にちょっといったところにあった気がする。」
「む、ありがとな、ジャイク。」
「友の頼みなのだから仕方ないモノさ。」
「うん、もういいや友達で。」
言葉の通りいってみると、たしかに広場のような場所があり、今日からここで訓練しようと思い、剣を振るった。
未だ成功はない。
ハァッとため息をついて、ある程度疲れてきたところで切り上げた。
帰ってみると6:30くらいだった。
意外と良い時間帯じゃないか、と思って食堂へいくと、あまり人数がいなかったが、気にしないことにした。
ジェイクとセレミアさんがいつの間にか横に座っていたりしたが。
食べ終わった後にミーナさんたちがはいってきて、先に帰ったジェイクについて聞こうと思ったが眠そうだったので、さすがにやめて、俺は自室へと戻る。
シャワーを浴びて、制服に着替え、ベッドにおもむろに座ってちょっと考え――
「――おかしなやつらが増えてきた…ッ!」
ちょっと先行きに不安になったりした。
二次創作を書くとしたら
ネギまならアスナ(中学1年)に一般男性を憑依させます。
ゼロ魔なら主人公に大嘘憑きをつけて送り出します。
めだかボックスなら『進化』というチートな異常をつけていきます
アビスならアッシュにアーチャーでも憑依させときます(原作終了
設定は嫌になるほど細かくするだろうな…