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これは【退職代行】の出番か?と思った話

作者: 山田 勝

「「「おめでとうございます」」」

「皆さん。有難うございました」


 派遣で来られている40歳くらいの山本さんが電験三種に受かり就職が決まり退職するそうだ。


 今度は正社員で収入は派遣と同じくらいだが、福利厚生がしっかりしているので手取り以上の収入が見込まれるそうだ。


「これから派遣元に退職の相談をします」


 と派遣先での調整が終わって、いざ。派遣会社に退職の申し出をしたら・・・



「皆さん。大変です。退職はダメと言われました!」


 と報告が来た。


 この報告に皆は、「「「はっ!」」」


 となった。


「何故?」

「はい、担当者と話したのですが・・・」




 ☆回想


 派遣会社の担当者は佐藤さん。70歳くらいの方です・・・


『はあ、辞める?ダメだよ!期間があるでしょう!』


 と拒否されました。


 だから、私は・・・


『私は一年以上務めています。そしたら、期間の定めのある契約でも理由の如何に関わらずに退職は2週間前に言えば可能とネットで出ていました・・・』


 と言いました。そしたら。


『私が怒られちゃうではないか?』


 と聞いてくれません・・・




 ・・・・・・・・・・・・




佐藤さんの話は聞いた事がある。いろいろもめた人だ。事情を知っている先輩が教えてくれた。


「佐藤さんと言えば・・・台風で会社が休みになった時があった。派遣さんも休むように連絡をしたが、有給申請を拒否してもめたお爺ちゃんだよ。有給を使ったら会社の業績が落ちるとか言ってな。結局は認められたが労基案件になりかけた」


「へえ、昭和ではないですね。平成の始めの話ですか?」


「・・・いや、令和だよ」


とんでもない人のようだ。



私は山本さんに提案をした。


「分かりました。Gグループ長に報告をします」

「よろしくお願いします」


 報告をしたらG長は動いてくれた。


「意味分からない。佐藤さんには私が連絡をする」


 それからのやり取りは。


「我社は怒らない。誰が怒るのか?」



 →「私が派遣会社の役員に怒られる」


「それは貴社の都合だ。我社としては無理な引き留めはコンプライアンスに違反する可能性が高いから認められない」



 と数回すったもんだあったあげくに山本さんの退職が認められた。


 話を聞くと退職の手続きでもおかしな事があったそうだ。


 山本さんは月曜日入社。だから、健康保険の事を考えて退職日を前日の日曜日にしたそうだ。


 そしたら、派遣会社からの回答は。


 退職日は土日、祝日は認められない。金曜日を離職日にするように

 と断言された。


 →「なら、社会保険はどうなるのですか?」


 →「市役所に行って手続きをするように」


 →「土日、市役所は休みです・・・月曜から就職です」


 →「2日ぐらいいいだろう。全く」



 と向こうの人事担当者ともめたそうだ。



 これは国民皆保険という知識と社会経験が足りないと思った。

 少しぐらい良いだろうと保険を切ったときに事故にあう。病気になることもあるからだ。


 何か、ズレている。

 派遣会社だからなのか?



 そう言えば、我社で保険の営業レディが新興宗教の信者で勧誘していた時があった。

 日本は滅びるそうだ。


 その時、上司は・・・


「いいか。俺は入るなとは言っていない。就業中の勧誘は禁止されている。就業中に勧誘を受けたら報告をするように。

 就業時間外に勧誘されたら個人の考えだが。良く良く考えるように」


 と慎重に言っていたな。これは憲法の信教の自由を知っていたからだ。

 これもコンプライアンスか?


その後、保険の営業レディは来なくなった。会社がクレームを入れたな。



 いや、山本さんの場合、もしG長の介入がなければ。



 退職代行の案件ではないのか・・・


 退職の書類とかもやってくれると聞いている。



「山田さん。派遣会社は人を商品として見ています。派遣会社の人事は営業マンみたいです。知識が不足しています。だからこの先、決して派遣会社に入ってはいけませんよ・・」


 と山本さんはそう言って退職をされた。



 製造業だとほとんどが派遣会社と聞いている。


 誰だ、この制度を作ったのは・・・


 そうか、選挙だな。

 候補者はよく選ぼうと思う俺がいた。





最後までお読み頂き有難うございました。

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