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目の色で能力が決まる世界。この世界で俺はオッドアイ  作者: 北猫新夜
就任、そして四国最強決定戦

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95話 物理戦決勝戦

 物理戦準決勝第二回戦が終わったことで、物理戦決勝戦の試合はリソウス王国ベルモンドVSアキレア王国ハイライトとなった。


 決勝戦前は三十分の休憩が設けられているので、決勝戦を戦う二人は最後の準備運動をするために、控室で身体を動かしている。


 俺はこの休憩の三十分を利用して、VIPルームに『空間転移』を使って転移した。


 そこでは・・・


 「カタリナ!隙を見せるな!これなら、マルカに一瞬でやられるぞ!!」


 「はい!」


 カランコエ陛下とカタリナは、試合で使っている木刀で戦っていた。


 そして、その景色を見守るロウバイ陛下とルニア、プロテア陛下と父さん、ソリエンス陛下とセリウスさん。


 なんでも、これまでの試合を見て、アキレア王国の血が爆発して、準決勝第二回戦が終わってから、戦い始めた。


 「ディア、この決勝戦どっちか勝つと思う?」


 「順当に考えたらベルモンドだが・・・」


 俺はルニアの質問にそう答えながら、戦っているカランコエ陛下を見た。


 そして、俺の視線に気づいたカランコエ陛下は、戦うのを止め、俺たちの方を見て言った。


 「我々、アキレア王国はハイライトの勝ちを疑わない。なぜなら、ハイライトはこの世界最高の武道家だと知っているからだ」


 「でも、相手はドワーフのベルモンドですよ?ハイライトの急所を突く戦い方が通じるとは思わないんですが・・・」


 カランコエ陛下のその自身満々な発言にプロテア陛下が質問した。


 「ハハッ。ハイライトの本当の戦い方は、急所を突く戦い方ではないんだよ」


 「「「「「えっ!?」」」」」


 カランコエ陛下の発言には、ここに居るカタリナ以外の皆が驚いた。


 先ほどの試合で負けるかもしれなかったのに、あれは本当の実力ではないと言っているのだ。


 急所を突くのは武術の達人だけが攻撃出来る物。これは、アキレア王国にいた時に、カランコエ陛下から教わった言葉。


 だから、急所を突く攻撃が出来るハイライトは、武術の達人だと思っていたのだが、あれが本当の力ではないのなら、達人を超えた超人いや・・・超達人ということ。


 カランコエ陛下の言葉からは、嘘をついているようには思えない。


 そして、カランコエ陛下は戦いに戻る前に、俺たちに言った。


 「ここに居る人たちは今日、空気という物の恐ろしさを実感することになる」


 カランコエ陛下は俺たちにそう言うと、カタリナとの戦いに戻った。


 そして、俺はその言葉が頭に残りながらも、選手は控室いないといけないので、『空間転移』を使って控室に転移した。


 ・・・・・・

 ・・・・・・


 『物理戦決勝戦に出場する選手は、闘技場へ出て来てくれ』


 ロウバイ陛下のアナウンスにより、ハイライトとベルモンドは闘技場へ出て、真ん中で握手を交わすと、試合の定位置に着いた。


 決勝だからか、観客から今までにない緊張感が溢れ出ていて、闘技場が重く感じる。


 『両者準備はいいな?では!物理戦決勝戦!開始!!』


 決勝戦なので、ロウバイ陛下の開始宣言も今までとは勢いが違う。


 ロウバイ陛下より開始宣言がされると、ハイライトとベルモンドは走り出した。


 ベルモンドは両手で木刀を持っており、防御をする気がないことが分かる。自分には急所攻撃が効かないと思っているのだろう。


 それでもハイライトは、急所を突く構えをしながら、走っている。


 そして、ベルモンドの攻撃が来たハイライトはその攻撃を避けると、隙が大きいベルモンドに急所攻撃を五、六回した。


 だが、急所攻撃を受けたベルモンドは再びハイライトへ攻撃した。


 そして、それをかわしたハイライトはまた、ベルモンドに五、六回の急所攻撃をした。


 しかし、それでもベルモンドは膝を着くどころか、攻撃を続けて来る。


 このベルモンドを見るに、やはり、頑丈な身体を持っているドワーフのベルモンドには急所攻撃が通用しないのだろう。


 でも、これは、ハイライトの本当の実力ではない。


 ハイライトはベルモンドの攻撃をかわして後ろに跳ぶと、右手をめいいっぱい開いて、一瞬で握りしめると、向かってくるベルモンドに向かって右手を振り下ろした。


 振り下ろされた右手は開かれている。


 観客や俺たち選手も、ハイライトがした行動の意味が分からなかったが、その意味はすぐに分かった。


 ベルモンドがハイライトに向かっている途中で、何かに殴られたかのように走るのが止まった。そして、止まったベルモンドは腹を抑えている。


 ・・・!


 観客や選手たちは、なぜベルモンドが腹を抑えているのか分からないだろうが、俺には先ほどの陛下の言葉が頭に浮かんだ。


 『空気』


 信じられないが、ハイライトは空気の玉を使って、ベルモンドへ投げつけたのだろう。


 まず、空気を掴む感覚がよく分からないが、空気を玉にするのは余計に分からない。


 ベルモンドも受けた攻撃の正体が分からなく、先ほどまで攻撃志向だったのが、今では防御志向になっている。


 正体の分からない敵には迂闊に攻めない方がいいと言うが、このハイライトの空気攻撃にそんなことは意味がない。


 空気を攻撃に使うということは、攻撃が見えない攻撃ということ。先ほどの空気玉攻撃もまったく見えなかった。


 そして、次にハイライトは、両腕を大きく回して空気を集めると、集めた空気をベルモンドへ向けて放放った。でも、その放った空気は見えない。


 ベルモンドはハイライトの仕草を見て両腕をクロスして、空気攻撃を耐えようとしている。


 索敵魔法を使ってみたが、やはり、魔法ではないので分からない。今、何処に空気玉があるのかも分からない。


 すると、突然ハイライトはベルモンドへ指をさすと、ベルモンドは闘技場の真ん中から闘技場の壁まで吹き飛んだ。


 そして、煙が消えると、ベルモンドが白目を向いて気絶しているのが分かった。


 『物理戦決勝戦!!勝者はアキレア王国ハイライト!!』


 「「「「「ウォォォォ!!!!」」」」」


 観客の拍手は、物理戦第六回戦のドゥーラVSゲパルトの時以上の拍手と歓声がハイライトとベルモンドに送られた。


 そして、ベルモンドは気絶しているので、係員が医務室に連れて行ったことで試合終了の握手はないが、決勝戦は各国の国王と握手することが決まっている。


 各国の国王が闘技場に出て来ると、真ん中に居るハイライトの所へ行くと、握手を始めた。


 握手の順番は、リソウス王国ソリエンス国王、スカシユリ王国プロテア国王、アキレア王国カランコエ国王、メアロノロス王国ロウバイ国王。


 そして、最期のロウバイ陛下との握手になった。


 「空気を使う技とは驚いた。楽しい試合をありがとう」


 「はい!ありがとうございます!」


 ハイライトはロウバイ陛下にそう嬉しそうに答えると、握手をした。


 『これにて、物理戦を終了する!!明日からは魔法戦が始まるので、明日もぜひ足を運んでくれ!!』


 握手をしたロウバイ陛下は、観客の方を見ながらそう言うと、観客たちは先程の歓声が思い出される程、盛り上がっている。


 こうして、観客の興奮が冷めないまま、物理戦が終了した。

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