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目の色で能力が決まる世界。この世界で俺はオッドアイ  作者: 北猫新夜
就任、そして四国最強決定戦

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93話 物理戦準々決勝第一~四回戦

 『物理戦準々決勝第一回戦に出場する選手は、闘技場へ出て来てくれ』

 

 ロウバイ陛下のアナウンスで、ステナリアとベルモンドは闘技場へ出て行った。


 ステナリアは二回連続のドワーフとの対決。運、悪過ぎるだろ・・・


 先ほどステナリアと準々決勝のことを話している時も「人と試合したい・・・」と言っていた。


 でも、試合するからには勝ちに行くと言っていたので、この試合も期待できる。ステナリアはすると言ったらする王女だ。


 二人は闘技場の真ん中で握手を交わすと、試合の定位置に着いた。


 『両者準備はいいな?・・・では、物理戦準々決勝第一回戦、開始!!』


 ロウバイ陛下より開始宣言されると、ベルモンドは予選と同じように攻撃を仕掛けて、ステナリアは予選と同じようにベルモンドの攻撃をかわす・・・ことが出来ずに追い込まれている。


 ステナリアはベトラー戦のようにかわしながら、ベルモンドの攻撃の速さを計ろうとしていたが、かわすことが出来ない程のベルモンドの攻撃速度にステナリアは受けることしか出来ていない状況だ。


 先ほどの予選は遊びだったというように、予選からの動きが全然違う。


 隙があるのはあるんだが、速さが格段に向上している。


 それでも、ステナリアがベルモンドの攻撃を受けきれるのは、攻撃速度が速くなった分、力を溜めることが出来ないので、威力は少し弱い。


 先ほどのベトラーの攻撃を受けていたステナリアとって、この威力の攻撃を受けきることは簡単。


 だが、その攻撃を受けきることが限界なステナリアに、この試合の勝ち目はほぼない。


 ステナリアもこれでは勝てないと思ったからか、ベルモンドの攻撃を力いっぱい弾き返すて出来た少しの隙を突こうとしたが、ベルモンドの攻撃の速度に勝てず、ベルモンドから腹へ攻撃を食らった。

 

 普通なら後方へ下がるところだが、ステナリアには回復魔法がある。


 攻撃を受けた所を回復魔法ですぐに治療して、またベルモンドに攻撃を仕掛ける。


 普通なら出来ない戦い方がステナリアには出来る。


 しかし、このステナリアの戦い方にベルモンドはしっかり対応できており、ステナリアに木刀が当たっても油断をしない。


 だからこそ、ステナリアはベルモンドに大きな一撃を入れることが出来ない。『カウンター』も何時が最大火力の攻撃なのかが分からないので、使えない。


 ステナリアはベルモンドへの反撃方法が分からないまま、闘技場の壁に背中が着いた。そして、ベルモンドはステナリアの顔付近に木刀の向けた。


 そのベルモンドの行動にステナリアは木刀を置き、両手を上げて、降参の意を示した。


 『物理戦準々決勝第一回戦!勝者はリソウス王国ベルモンド!!』

 

 「「「「「ウォォォォ!!!!」」」」」


 ステナリアとベルモンドは試合終了の握手をすると、大歓声に包まれながら、闘技場から控室に帰って来た。

 

 控室に戻って来たステナリアの顔を見ると、その顔は悔しそうでもあるが、緊張から解き放たれて幸せそうな顔をしていた。


 ・・・・・・ 

 ・・・・・・


 物理戦準々決勝第二回戦メアロノロス王国ロレアスVSリソウス王国バヴの試合は・・・バヴの蹴りが学園長の木刀を砕いたので、学園長は降参の意を示した。


 ということは・・・物理戦準々決勝第二回戦勝者はリソウス王国バヴ。


 この試合で驚いたのは、学園長は予選では自分から攻撃しに行く戦い方ではなかったが、この試合ではバヴが攻撃志向だった。


 この試合では、バヴからの攻撃よりも学園長からの攻撃が多かった。


 そのせいで、木刀の耐久性が下がって、バヴの蹴りで折れてしまったのだろう。


 試合終了の握手をして帰って来たバヴは、控室にあるごみ箱を豪快に蹴った。


 バヴが蹴ったごみ箱は、バラバラになって、破片になって地面に落ちた。


 この行為から見るように、バヴは今、めちゃくちゃ機嫌が悪いことが分かる。その理由には見当がつく。


 赤目を持っている超人でも、自分も赤目で身体能力が優れている獣人が、人間に攻撃をすることが出来ないなんてことは、イラついてたまらないだろう。


 この試合のバヴは攻撃もしていたが、攻撃よりも防御をする機会が多く、木刀を砕いたのも奇跡と言っていい。


 もし、木刀ではなく通常の剣なら折れていなかったので、バヴはあのまま負けていたかもしれない。


 『物理戦準々決勝第三回戦に出場する選手は、闘技場へ出て来てくれ』


 そして、ロウバイ陛下のアナウンスにより、物理戦準々決勝第三回戦アキレア王国ハイライトVSアキレア王国ゲパルトは闘技場へ出て行った。


 ゲパルトはまたまた、同じ国同士の試合。


 ・・・・・・

 ・・・・・・


 物理戦準々決勝第三回戦アキレア王国ハイライトVSアキレア王国ゲパルトの試合は・・・何と、騎士団長のゲパルトが負けて、武道家のハイライトが勝った。


 二人とも、予選をしたからか動きが予選よりも良くなっていた。


 だが、ハイライトは予選の時から急所を的確に突いて来る選手だったのが、さらに速くそして、的確に急所を突くという選手になった。


 ゲパルトはそれに対応できずに負けてしまった。


 それにしても、ハイライトという名前、アキレア王国に居た時は全然聞いた覚えがない。俺が出て行ってから出て来たのか?


 そして、次の物理戦準々決勝第四回戦メアロノロス王国トリヴィトVSアキレア王国マルカの試合は・・・我が国のマルカが勝った。


 トリヴィトとマルカの試合はウヴとの試合のような速さではないが、かなり早く決着が着いた。


 最初はお互いが攻撃したり防御したりと繰り返していたが、それはほんの初めのことで、マルカはいきなり木刀を横向きに持つと、防御側だったトリヴィトの横腹に木刀を叩き込んだ。


 そして、この攻撃に膝を着いて、叩かれた所を手で抑えているトリヴィトの顔付近に木刀を向けてマルカは言った「隙があり過ぎる」と。


 この言葉にトリヴィトは両手を上げて降参の意を示した。


 そして、試合の握手を交わした二人は、控室に帰る時に何かを話していて、控室に帰ってきた後もずっと二人で話している。


 隙の無くし方でも聞いているのだろうか?


 二人が楽しそうに話している中、ロウバイ陛下のアナウンスによって、物理戦準決勝第一回戦に出場する選手が闘技場へ呼ばれた。


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