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目の色で能力が決まる世界。この世界で俺はオッドアイ  作者: 北猫新夜
就任、そして四国最強決定戦

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90話 物理戦第一回戦

 控室に戻って来た俺たちは、先ほどの最後の締めの試合について話し合っている。獣人たちを除いて。


 「ステナリアは知ってたか?」


 「いえ、私もさっき知ったわ」


 「ナノハさんも?」


 「はい。私も今さっき知りました」


 王族の二人にも伝えていないのか・・・なら、緊急で決まったことなのだろうか?


 いや、王族というだけで教えるのはダメか。だったら、アルスとかにも絶対に教えてるもんな・・・


 『物理戦第一回戦に出場する選手は、闘技場へ出てきてくれ』


 俺がそう考えていると、ロウバイ陛下よりそう案内された。


 「じゃあ、行ってくるわ」


 第一回戦に出場するステナリアはいつものお嬢様服ではなく、運動に適している服を着ている。そして、腰には木刀を構えている。この大会では真剣ではなく、木刀しか使えないようになっている。


 そして、ステナリアと同じ第一回戦で戦う相手ベトラーと一緒に闘技場へ出て行った。


 二人が出ると、拍手が聞こえて来た。でも、二人は先ほどのように観客に手を振らない。それほど、戦いに集中しているということ。


 二人は闘技場の真ん中で握手を交わすと、定位置に移動した。


 『両者準備はいいな?・・・では、物理戦第一回戦、開始!!』


 興奮している観客の声と同時に、木のぶつかり合う音とは思えないほどの音が鳴った。


 だが、ステナリアはドワーフで赤目であるベトラーに弾かれて、体勢が崩れた所にベトラーの一撃が横腹から入った。


 おぉ…やべぇ。


 ステナリアは防御できずに受けたので、倒れはしなかったものの、打たれた所を痛そうに抑えている。


 そして、そのなステナリアに構わず攻撃を仕掛けようとするベトラー。お互いが限界まで身体魔法を掛けているが、やはりドワーフの素の身体能力には敵わない。


 ベトラーの攻撃をギリギリで避けたステナリアだが、ベトラーの攻撃は止まらない。


 そして、もう一発。ベトラーはステナリアが抑えている横腹を狙って木刀を振ろうとしたその時、ステナリアが抑えている所から光が出て来た。


 俺は思った。ようやくかと。


 回復魔法を使ったステナリアは、片手で持っていた木刀を両手で握りしめた。


 そして、ベトラーの大胆かつ動きの大きい攻撃をかわしたステナリアは、そのベトラーの隙を突いて先ほどの仕返しと言わんばかりにベトラーの横腹に渾身の一振りを叩き込んだ。


 勝負あった・・・と思ったら、ベトラーは叩きこまれたというのにステナリアを笑っている。


 その理由は単純。いくら、身体魔法を限界まで掛けていて赤目でも女性。そして、ベトラーは身体魔法を限界まで掛けているドワーフ。


 ベトラーは木刀を大きく上に上げると、ステナリアの頭めがけて振り下ろした。


 ステナリアはその攻撃をかわそうとしたが、かわせなかった。なぜなら、叩き込んだ木刀をベトラーが握っていたせいで、かわすのに遅れた。


 そして、ステナリアは頭は避けたが、ベトラーの木刀はステナリアの左肩に命中した。その命中した音は、俺の身体を震え上がらせた。


 「ア"ァ"ァァッ!!」


 ステナリアはそう叫びながら、膝を床に着けると、右手を肩に置いた。そして、そこから治癒している証である光が出て来た。


 ・・・・・・

 ・・・・・・


 「ハァ、ハァ」


 「ふんっ。回復魔法とはいい物だな」


 ベトラーはそう言うと、また先ほどと同じように木刀を大きく上に上げるのが見えた。


 私はそれを見て思った。これを受ければ、絶対死ぬ。


 私は回復魔法の速度を上げて治癒しても、この攻撃には耐えられないと思った。・・・なら、もう受け姿勢はなし!


 ベトラーの動きは動作が大きいため隙を作る。でも、そこを攻撃しても私では通用しない。


 赤目だけが使える技がある。でも、それは成功率が非常に低いが、その分威力は十分。特に一撃が強いベトラーのような者になら。


 私はベトラーの攻撃を避けながら、ベトラーの攻撃の速さを計算していた。


 この技は使いどころが難しい。なぜなら、その攻撃の最大火力の時に合わせて技を使わないといけないから。


 だからこそ赤目の者たちは、強いことは分かっているが、使えない。


 ベトラーの攻撃の最大火力は振り下ろしてから0.2後。


 私は両手で木刀を掴んで、横向きにして構える。


 「それで、俺の攻撃を受けきるつもりか?・・・人間ごときが舐めるなっ!!!」


 ベトラーはそう怒鳴ると、私に木刀を振り下ろした。


 私は数えた。・・・0.1・・・0.2。


 0.2となった瞬間に私は赤目しか使えない『カウンター』を使った。


 そして、その『カウンター』は見事成功して、ベトラーの攻撃を受け継いだ私は木刀を強く握りしめて、ベトラーに叩き込んだ。


 「ア"ァ"ァァッ!!!」


 『カウンター』が決まったベトラーは、闘技場の壁まで物すごい速さで吹き飛んだ。


 そして、私もその場で膝を着いた。『カウンター』は使うと、体力のほとんどを持って行ってしまう。これも、『カウンター』を使わない要因。


 だけど、私には回復魔法がある。回復魔法には体力を回復する効果もある。私は身体に回復魔法を掛けて、立ち上がった。


 対戦相手のベトラーは立ち上がらない。意識はあるようだが、立ち上がるほどの気力が残っていない。


 ・・・ということは?


 『物理戦第一回戦!勝者はスカシユリ王国ステナリア!!』


 「「「「「ウォォォォ!!!!」」」」」


 私は観客に手を振りながら、魔法スクリーンに『勝者ステナリア』と書いてあるのを見て、手を握りしめながら「やった!」と、小さな声で呟いたと同時に安堵もした。


 これは、一国の王女そして、代表としての義務感のような物。


 戦いが終わると、試合前に握手した所でまた握手をしないといけない。


 私は握手した所でベトラーを持っていると、顔を下に向けながらベトラー来た。


 そして、試合終了の握手をすると、ベトラーは私に聴いて来た。

 

 「嬢ちゃん。名前は?」


 「・・・私の名前はステナリア・スカシユリ」


 最初は一瞬驚いて言葉が出なかったが、すぐに気を取り戻してベトラーにそう言った。


 「ステナリアか。・・・俺は強い奴は人間でも好きだぜ」


 ベトラーは私の顔見て笑うと、そう言いながら観客に右手を挙げて、控室に戻って行った。


 その行為に観客はべトラーに拍手を送った。


 そして、私も控室に戻った。

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