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目の色で能力が決まる世界。この世界で俺はオッドアイ  作者: 北猫新夜
就任、そして四国最強決定戦

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85話 お出迎えという名の戦い

 「『魔法都市』・・・ってなんですか?」


 魔法都市。俺の記憶の中では聞いたことも習ったこともない。秘密が多いエルフという種族の秘密の一つだろう。


 俺たち人間はエルフの森というのに入ったとこはない。ということは、エルフと関わりがないということ。


 リソウス王国のソリエンス陛下も、アルスに用事を伝える時はいつも王国に居るアルスの従者にその用事を伝えてもらうらしい。


 そんな誰も見たことも聞いたとこもない地に俺は入る。俺は胸ポケットにメモ帳とペンをしまった。


 魔法都市と言うからには、移動手段も魔法で家も魔法で出来ているのかな?


 無駄な建物が一切なく、全てが魔法に関わる物ばかりだろうか?


 「『魔法都市』は私たちエルフの住み家よ。皆はエルフは『エルフの森』に住んでいると言っているようだけど、そんな森、この世界には存在しないわ」


 えっ。エルフの森って存在しないの?クルミナではエルフはエルフの森に住んでいると習ったんだが・・・


 これでまた、エルフについて一つ知ることが出来た。


 シュウリュウは地上にだんだんと降りて行くと思ったら、地上にある、穴に入った。


 入った穴を進んで行くと、遠くからだが、転移の魔法陣が見えた。


 そして、シュウリュウはスピードを落とすことなく転移の魔法陣触れると、俺は壁を抜けたかのような感覚に陥った。


 なぜなら、転移の魔法陣に触れると、一瞬にして目の前が『魔法都市』と言われている世界になったから。


 普通は触れて何秒か待たないと転移されないんだが、この転移の魔法陣は一瞬触れるだけで転移出来る優れもの。いや、これも魔法知識に優れているエルフの努力の結晶だろう。


 「ディア、ここが私たちの国『魔法都市シクレト』よ・・・!」


 アルスが俺にそう説明すると、右側から『ウォルキーン』が俺に向かって進んできた。


 俺は魔法障壁を張って身は守れたが、『ウォルキーン』の威力と勢いが強くて、俺は魔法障壁が破壊されると、その破壊された勢いでシュウリュウの背から落ちた。


 下は綺麗な水だが、この高さから今の体勢で落ちたら絶対に死ぬだろうと、俺は落ちながら考えている。


 そして、俺が落ちる所に魔法で凍らせた床から数人のエルフが弓を引いて待ち構えている。ここまでするぅ?俺、君たちエルフが下位種族として見ている人間だよ?


 だが、そんなことお構いなしに、俺に向かって魔法を放ってくる奴。俺に弓矢を放ってくる奴。


 ・・・これが、一人の下位種族にすることか!?!?


 俺は魔法障壁と物理障壁を張って、エルフたちからの攻撃を防いでいる。そして、弓を構えているエルフたちが、俺の射程圏内に入ったことが分かった。


 俺は弓を構えているエルフたちを吹き飛ばすのと、自分の体勢を正常に直すために『ウィルド』を使った。


 「「「「「わぁぁぁ!!!」」」」」


 吹き飛ばされたエルフたちはそう言いながら水へ落ちた。俺はエルフたちがいた、凍っている床に着地した。


 そして、俺に魔法を放ってきたエルフたちにお返しの『ウォルキーン』を放った。


 エルフたちは隠れているつもりだろうが、索敵魔法で位置はバレバレだ。


 皆、魔法障壁で俺の『ウォルキーン』を防いで、今度は俺が受ける番だと思い魔法障壁を張っていたのだが、魔法攻撃が全然来ない。


 「ディア、ごめんなさい。でも、これで皆にもディア君の強さが絶対に伝わったはず」


 「・・・え?」


 俺が魔法障壁を止めると、上から俺が乗っていたシュウリュウが俺の所に降りて来た。


 そして、水の中から俺が吹き飛ばしたエルフたち隠れていたエルフたちが姿を現した。出て来たエルフは見る限り五十人以上居る。


 皆、俺を見て満足そうな顔をしている。


 「ここに来る前に『空間転送』で知らせておいたの。ここに「人間が来る」ってね」


 アルスはそう言うと、エルフたちの方を見た。


 「皆、猛反対だったけど、魔法研究に協力してくれると言ったら「実力次第」て言われたから、こんなで出迎えになっちゃって、ごめんなさいね」


 アルスは笑いながらそう言った。


 「え、いや、ごめんじゃ許されないくらいの出迎えだったと思うんですけど・・・」


 俺が受けたのは出迎えではなく、ただの弱い者いじめだと思うんですけど。


 「ふふっ。それは、エルフだからでしょうね。自分たちが下に見ている人間に攻撃を全て防がれて、逆に反撃を受けてしまったから、おもわずヒートアップしてしまったんでしょうね」


 アルスは俺にそう説明すると、エルフたちは顔を赤くしている。・・・いや、そんな理由で人間一人の命を奪うところだったんですよ!?


 まぁ、エルフからすれば人間の命なんて軽い物か。


 俺は顔を赤くしているエルフを見て呆れながら、アルスの差し伸べられた手を取って、シュウリュウの背に乗った。


 「それじゃあ、研究室に行きましょうか」


 ・・・・・・

 ・・・・・・


 研究室に行くまでに俺はアルスが先ほど言っていた『空間転送』について教えてもらった。


 『空間転送』は『空間魔法』の一つで、物などを転送するときに使うらしい。ここで注意なのが、この魔法では人間は転送出来ないということ。


 『空間転送』と『空間転移』の違いはこの転移できる物の違いもあるが、もう一つ違いがある。それは、使う方法。


 『空間転移』は俺がその転移した場所を想像すれば転移できるが、『空間転送』は一人ではなく、二人専用の魔法。


 転送出来るのは『空間転送』が使える者だけ。


 『空間転送』を使いたい相手の顔を思い浮かべると、相手にその情報が行って、両者が『空間転送』を使うと、転送できる。


 この魔法の消費魔力は50とのこと。


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