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目の色で能力が決まる世界。この世界で俺はオッドアイ  作者: 北猫新夜
就任、そして四国最強決定戦

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81話 少し早いアキレア王国集合

 出店で買った肉を食べ終わり、歩いて王宮の前まで来た。


 門番の人は俺が来たらすぐに扉を開けてくれたので、俺は詰まることなく王宮へ入って、王室へ来た。


 王室の前にはメイドが居て、俺のことを見ると王室の扉を叩き「ディア様がおいでなさいました」と、言った。


 王室の中から「どうぞ」と、ロウバイ陛下の声が聞こえると、メイドは扉を開けてくれた。俺は礼をして王室に入った。


 「ロウバイ陛下、メンバー表を持ってきました」


 俺はポケットに入れていた魔法戦と物理戦のメンバー名が書かれた紙を、ロウバイ陛下に渡した。


 「もう決まったのか!?そんなに急ぐ必要はなかったんだが」


 「うちは小国ですからね。人口も少ないので、メンバーはすぐに決まりましたよ」


 「そうか。私たちは物理戦はもう決まっているんだが、魔法戦はな・・・」


 ロウバイ陛下はそう言うと、俺を見た。


 「出るからには勝ちに行きたいが、ディアに勝てる者がいなくてな」


 「やっぱり、俺って反則なんですかね?」


 「そりゃそうだ。魔法が通らなければ勝ち目はないし、ディアの魔法の速度には誰も敵わないからな」


 ロウバイ陛下はそう言うと、伸びをして椅子にもたれた。


 「でも、物理戦は負ける気がしない。私が思う最強の武闘家を選定したからな」


 「・・・うちの物理戦のメンバーも強いですよ?」


 「いやいや、あいつの攻撃はディアでも止めれないぞ?」


 俺とロウバイ陛下の視線の間では、バチバチと火花が散っている。


 俺でも止められない攻撃。俺の全魔力を防御に振ったことがないから分からないが、もし全魔力を防御に振ったら何でも止めれる自信はある。


 俺の目的はこのメンバー表を渡すことだったので、目的を終えて王室から出ようとすると、「晩ご飯はもう食べたのか?」と、ロウバイ陛下に聴かれると、「はい。スイーツを食べてきました」と、俺は言った。


 「スイーツ?それは、『カップルスイーツ!!』か?」


 「はい。ラノアと歩いていると店の人からカップルと間違われて強引に店内へ入れてこようとしてので、カップルじゃなく兄妹と言うと、そのお詫びとしてスイーツ全品無料で食べていいと言われたので、ラノアと腹いっぱい…食べてきました」


 それを聞くとロウバイ陛下は笑った。


 「ははっ!確かに、ディアとラノアが一緒に歩いていたら恋人と思うだろうな。店側としては、美男美女カップルが入ってくれるだけで儲けものだからな」


 「美男美女…ですか?」


 「自覚はあるだろう?学園でもモテモテだったじゃないか」


 確かに、クルミナでは何回も告白を俺もラノアもされたし、街中を歩いている時もそんなことを言っていた。


 「儲けものなんですか?」


 「あの店は外に席があるだろ?美男美女が自分の店のスイーツを食べるだけで、その前を通る人々は興味を持つからな」


 そういうことだったのか。・・・この手、何かに使えそうだな…


 俺はロウバイ陛下と「カップル事件」について話し終わると、礼をして王室から出て、『空間転移』を使える魔力が回復しているので、『空間転移』を使ってスカシユリ王国に帰った。


 ・・・・・・

 ・・・・・・


 スカシユリ王国に帰ってから一週間後、俺たちは今アキレア王国に居る。


 なぜなら、スカシユリ王国、メアロノロス王国、アキレア王国、リソウス王国の四国は、魔法戦と物理戦の出場メンバーを決め終えたので、ロウバイ陛下がスカシユリ王国に「アキレア王国集合」と書かれた手紙を送ってきた。


 俺はその手紙を見ると、プロテア陛下とメアロノロス王国に『空間転移』で転移して、ルニアとロウバイ陛下を拾って、『空間転移』でアキレア王国に転移した。


 転移した所は王城の会議室で、そこにはカランコエ陛下とソリエンス陛下がお茶を飲んでいた。


 俺たちが現れると、カランコエ陛下とソリエンス陛下は飲んでいたお茶を吹き出した。


 「ぷ、プロテア陛下にカランコエ陛下!・・・アキレア王国においでになったということは・・・?!」


 「あぁ、カランコエ陛下。予定よりも早いが、四国最強決定戦の準備をしようと思う」


 ・・・・・・

 ・・・・・・


 あれから俺たちは、アキレア闘技場に場所を移動した。


 「おぉ!これが、大陸一の闘技場か!広い、いや、広過ぎる!!」


 ロウバイ陛下は闘技場の真ん中に来ると、周りを見渡しながらそう言った。


 本当にその通りだと俺も思う。この広さなら五万人は入るだろう。


 俺たちは闘技場の隅々まで見て回って、今は闘技場のVIPルームに来ている。


 「ここは、私たちが招待した者しか入れない部屋です」


 VIPルーム・・・目が痛い!


 席の一つ一つが金を使っていて、机も金で出来ている。壁も金を使っている所がある。


 座り心地はとてもいいし、眺めも最高。だが、視界の端で輝いている金のせいで目を何回もつぶってしまう。


 「楽しみだな。この席から見る、魔法戦と物理戦は」


 「そうですね」


 ロウバイ陛下とソリエンス陛下は、椅子に座りながらそんな会話をしている。


 「メンバーにはいつ招集を掛けますか?」


 「そうだな…早いに越したことはない・・・明日だ!!!」


 「「「「「明日!?」」」」」


 ・・・ロウバイ陛下はそれほどまでに、四国最強決定戦を楽しみにしているのか。それとも、ワーダストの虹目に恐れているのか。


 ロウバイ陛下の顔からは「楽しみ」という感情しか感じ取れない。

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