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目の色で能力が決まる世界。この世界で俺はオッドアイ  作者: 北猫新夜
秘書体験

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64話 回復魔法の知識

 『おい!マリノ!ちゃんと、魔法は掛けたのか!?』


 『は、はい!それは、確かに!』


 『じゃあ、なぜ、倒れなかった!?』


 『・・・効果を消された』


 王城を出て、馬車に乗り、我がマリノを問い詰めていると、横に居る強兵の中で最強の「パート」がそう言った。


 『何?効果を消された!?誰がそんなことを!?』


 『・・・右端に立っていた、白髪で青目と水目のオッドアイの男だと思います』


 『そんなこと出来るわけないでしょ!?付与魔法なのよ!?付与魔法は術者自身でしか解除できない魔法よ!?』


 そう。付与魔法は、付与を掛けた付与士自身でしか解除が出来ない。そもそも、魔法を消すなんてことが出来るのかも分からない。


 そんな中で、掛けられた付与を他人が消す?そんなこと、出来るわけないだろう!?


 いや、モデラよ落ち着け。白髪の青目と水目のオッドアイの男・・・確か、マリノがナノハ王女殿下に付与をした時、右手をナノハ王女殿下の方に向けていたような・・・。


 その動きが自然だったから気にはしなかったが、確かに、あいつが何らかの魔法で付与を解いたのかもしれない。


 我は手をズボンに握りしめる。


 『モデラ様。あの中で一番気を付けるべき相手はあの男ですよ』


 『ほう。陛下や騎士団長ゲパルトを差し置いてか』


 『はい。オッドアイを持っていることから危険ではありますが、あいつの警戒すべき点はあの頭脳と魔法です』


 頭脳と魔法。どちらも、青目と水目で向上している。クソッ!忌々しい超人たちめ。


 我もこんな黒目ではなく、パートのように水目を持っていたら。あの小僧のようにオッドアイだったら・・・


 『お前が言うほどの魔法ということか。まぁ、お前には敵わないと思うがな』


 パートは沈黙している。我の目を見て。


 『お前でもキツイのか?あの小僧は』


 『はい。部屋を出る前に、男に『ウォルキーン』を放ちましたが、見事に防がれてしまいました』


 『な、なんだとっ!?』


 パートの魔法。しかも、『ウォルキーン』と、いう威力もあり、スピードも速いこの魔法を防いだのか?


 『小僧は予めお前が攻撃してくるのを分かっていたのか?』


 『いえ、男は俺を捕まえようと魔法を使うつもりだったらしいのですが、俺が魔法を放ったことで緊急で攻撃から防御へ魔法を変えたのだと思われます』


 頭も良く、魔法はパートの魔法を防げるほどの実力者。チッ。どれだけ、才能に恵まれているんだ!


 って、パートの魔法を防げるほどの実力者だと?!


 『あの小僧もしや!?』


 『えぇ。男は俺と同じ200以上の魔力の持ち主だと思われます。もしくは、さらに上の250かもしれません』


 チッ。何で、こんな時にあんな化け物が出てくるんだ!それに、あの小僧の前に座っていた金目の超人も今まで見たことがない。


 あの二人はどこの国の奴らだ?


 「バキッ!!」


 『おぉあ!!』


 急に馬車が傾き、「ズズズ」と、音を立てながら進む馬車から我は降りた。


 『大丈夫ですか?』


 『あぁ、ありがとう。しかし、何が起こったんだ?』


 馬車が傾いた理由は車輪が取れてしまったから。


 取れた車輪を見てみると、特に何も分からない。


 誰もが急な出来事に混乱している中、一人だけ王城を見ているパート。


 『分かるのか?誰がやったのか』


 『・・・『ウォルキーン』でやられたみたいですね』


 『ウォルキーン』は、あの小僧にパートが撃った魔法。と、いうことは!?


 『あの小僧!!』


 『『ウォルキーン』を車輪に当てることは、予測能力とここまで飛ばす魔力が必要。やはり、あの男が一番危険な男だ』


 ・・・・・・

 ・・・・・・


 富豪たち御一行が逃げて行った後、会議室では今後の富豪の対策について話し合っていた。


 「ディア、回復魔法分かったか?」


 「あぁ、回復魔法とは真逆の毒を付与するとはな」


 俺たちは小さい声でこのような会話をした。


 「ん?何か言ったか。ディア君、ルニア君」


 あー、やっぱり聞こえてたか。アキレアの血はすごいですな。


 ルニアは「俺は詳しく話せないからお前頼む」と、言ったので今回は俺が説明する。


 「マリノという光目の女性が居ましたよね?」


 「あぁ。あいつが私が言った雇った光目の女性だ」


 えっ!そうだったのか?


 「そ、その、マリノがナノハさんに回復魔法を掛けましたよね」


 「そうだな。ナノハはもう痛くなくなったか?」


 「いえ、まだ痛いです」


 「何だと!?」


 カランコエ陛下は机を強く叩いて、そう叫んだ。そして、俺に聴いてきた。


 「ディア君、分かるか?」


 「はい。まず、あのマリノという女性は光目を持っていません」


 俺がそう言うと、ルニア以外の皆が目を丸くして驚いた。


 俺はそのことについて時間を掛けて皆に説明した。


 「まさか、回復魔法と偽って毒を付与しようとしていたとは・・・」


 ナノハさんは震えながら倒れそうになっているのをカタリナに支えてもらっている。


 「はい。索敵魔法を使っていてよかったです」

 

 もし、あの時索敵魔法を使っていなければ、『クリア』を使うのが遅れて、少しは身体に毒が残っていたかもしれない。


 「索敵魔法は使う魔法まで分かるのか?」

 

 「いえ、魔法は分かりませんが、魔法が付与されたことが分かります」


 「それで、回復魔法ではないと分かるのか?」


 カランコエ陛下も回復魔法についてはあまり知らないようだ。俺は回復魔法については中々知っている方だ。自分が何回も回復魔法を受けているから。


 「回復魔法を使う時、治癒されている所が光るんですよ。だから、マリノが治療しているのにナノハさんの手首は光らなかった」


 俺は続けて言った。


 「それに回復魔法を受けると、痛みはすぐに治るんですよ。どんな傷でも」


 俺が回復魔法について説明すると、カランコエ陛下から質問が来た。


 「ディア君は何で、そんなに回復魔法について知っているんだ?」


 「・・・自分はよく回復魔法を受けてたんですよ。だから、回復魔法は何回も見てるんです」


 「ディア君はそんなに怪我をしていたのか?」


 「いや、怪我させられたというか、怪我をしにいったのか・・・自分にも分からないんですよ」


 俺がそう言うと、ルニア以外の皆の頭に?が浮かんでいる。いや、俺自身も分からんのよ。


 「ま、まぁ、これで、これからの富豪対策を終了する。皆、これからの生活は気を付けないといけないぞ」


 カランコエ陛下の忠告を聞いて、皆は会議室から出た。

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