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6話 ステナリアの姿

 激しい振動で気絶から目を覚めると、俺はステナリアの膝で気絶していたことをしった。俺が急いで体を起こすとステナリアが笑いながら聴いてきた。


 「ふふっ、そんなに急いで起きて、恥ずかしかったのですか?」


 「ふっ、何を言う。お前の膝枕は振動が来すぎて頭が痛くなったんだ。あ~頭いて~」


 俺がそう言うとステナリアは顔を赤くしてそっぽを向いた。俺はステナリアの向かいの席に座った。


 「・・・すまん」


 「・・・何がですか?」


 ステナリアはそっぽを向いたまま聴いてきた。


 「いや、今朝のこととかさっきのことで・・・」


 「本当ですよ。私、女の子ですよ?」


 「はい、承知しております・・・」


 それからは少し気まずい空気が流れたが、順調にメアロノロスへの道のりを進み俺たちはメアロノロスに着いた。


 俺の国では馬車が通っていいのは国民が居ない、通らない所と決まっているが、メアロノロスは国民が居ても馬車を走らせていいらしい。それで人にぶつかり事故になったらどうするんだと、前世の世界での車の事故を思い出した。


 「こんな所を馬車が走れるなんて、人と当たったらどうするんでしょうね?」


 ステナリアも俺と同じ意見のようだ。


 「だよな」


 俺は閉めていたカーテンを開けた。そこには、メアロノロスの国民たちが俺たちの走っている馬車をめっちゃ見ていた。なんか気持ちいな・・・


 俺はこの気持ちよさをステナリアにも伝えるためにカーテンを開けてみてと言った。俺がそう言うとステナリアはステナリア側のカーテンを開けた。


 「!これは確かに・・・」


 ステナリアはそう言うと身を揺らした。こいつにも伝わったのだろう、この感覚が。


 「感じただろステナリア、この感覚」


 「えぇ!凄い人になったみたいです!」


 「いや、凄いから、お前」


 俺はステナリアに指をさしながらそう言った。こいつは自分が一国の王女と言うことをなんで忘れるのだろうか・・・


 「それは私の存在の話です。王族に生まれたから凄いのではなく、王族に生まれて国民に慕われる、これこそが私の目指す私ですよ」


 ・・・ステナリアの考えは凄く考えらせられることが多い。俺はこいつはもう、自分の目指している姿になっていると俺は思うけどな~。


 俺たちはよく町に行ったりしてたけど、ステナリアは皆からすごく慕われていたと思う。俺も慕われてたと思うけどステナリアほどじゃなかったな。


 俺がそんなふうに考えていると急に馬車が止まった。俺がカーテンを開けると目の前にはとても大きい建物がある。そして馬車の扉が開かれた。


 俺、ステナリアの順で馬車から降りると目の前には迫力のある王城とたくさんの人が居た。


 『この度はメアロノロスにようこそお越しくださいました、ステナリア・スカシユリ王女殿下、ディア・シュラスト卿』


 たくさんの人が俺たちに対して一斉に頭を下げた。それにしても敬称で呼ばれるの慣れないな。


 「こちらこそ、この度はありがとうございます」


 ステナリアがそう言って頭を下げたので、俺も頭を下げた。俺はこういう貴族同士の会話が凄く苦手だ。だからこの場の会話は全てステナリアに任せようと思う。


 挨拶が終わり「では、どうぞ」と言われたので、俺たちが王城に入る時に俺はステナリアの肩を叩きステナリアが振り向いた時にサムズアップをした。ステナリアは笑って頷き前を向いた。


 王城は見るところ全てが光っていて広い、俺の国の王城とは全然違う。領土も小さいのでこんなに大きい王城は建てられない。


 そして歩き続けると大きな扉と全身防具の門番2人が居た。そしてここにメアロノロスの国王が居ることを示している。


 「それでは私たちはここまですので失礼します」


 そう言って俺たちをここまで連れてきてくれた人たちは帰って行った。そして俺とステナリアが深呼吸をすると、門番が大きな扉を開けた。


 

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