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目の色で能力が決まる世界。この世界で俺はオッドアイ  作者: 北猫新夜
秘書体験

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42話 お湯の雨を降らせましょう

 「俺はディア・シュラストだ。よろしく、クリスタ」


 「こちらこそ、よろしくお願いします。ディアさん」


 「・・・ルニアのことをルニアと呼んでいるだから、俺のこともディアでいい」


 「はは、なら、ディア、よろしく」


 俺はクリスタと握手を交わした。うん、強いよね、力。何で俺と握手する人って全員力強いんだろう・・・


 俺はクリスタとの握手が終わると、手を腰に掛けて辺りを見渡した。


 「もう、パーティー始めるか?」

 

 鍋は計四つあり、俺が火を点けていない残り二つの鍋も火を点けて準備が終わっていた。準備が終わった皆は、鍋で使う王熊の肉や俺がたまたま『魔法空間』に入れていた野菜などを見つめている。


 こりゃ、今すぐ始めないとな。


 「そうですね。もう、皆、待ちきれなさそうですからね」


 クリスタは笑いながらそう言うと、ホロストの所へ走って行き、ホロストに何か言うとすぐに戻って来た。


 俺は帰って来たクリスタにホロストに何を言いに行ったのかを聴いた。


 「まぁ、皆のテンションを上げる言葉ですよ」


 テンションを上げる言葉・・・。クリスタがそう言うと、ホロストの大きな声が聞こえて来た。


 『皆!王熊パーティー始めたいか!!』


 「「「「「「おぉう!!」」」」」」


 『食材はあるか!!』


 「「「「「「おぉう!!」」」」」」


 『準備は出来ているか!!』


 「「「「「「おぉう!!」」」」」」


 『じゃあ、始めるぞ!!!』


 「「「「「「おぉぉう!!」」」」」」


 皆はそう言うと、四つある鍋に均等に振り分けられた食材を、勢いよく鍋の中にぶち込んだ。


 そのおかげで跳ね返って来た湯気が出るほどの熱いお湯がルニアに当たった。良いコントロールだな、食材を放り込んだ人。


 だが、俺たちは親友。親友が助けてほしい時は助ける。それが親友。


 「ディア!助けてくれ!!」


 あぁ、助けてやるさ。


 「『ヒョウズ』」


 普通の人なら使ったところでもう遅い『ヒョウズ』


 だが、俺は魔法の発動スピードがとても早い。なぜなら、一瞬でその魔法がどのようになるかを想像できるから。


 魔法は頭の中でどのように想像したかで、その想像した魔法を出す分の魔力を失うが、俺には関係ない話だ。


 俺は一瞬で俺の近くに居る人たちだけだが、その人たちにもルニアと同じようにお湯が当たりそうなので、皆の頭のぎりぎり上に鍋の周りに『ヒョウズ』エリアが出来るように想像した。


 俺とお湯の戦いだが・・・もちろ勝利して『ヒョウズ』エリアに入ったお湯たちは凍って、皆に当たった。・・・お湯が当たるよりマシだよね・・・


 「「「「「冷たぁ!!」」」」」


 俺の周りでそのような声が聞こえると同時に「「「「「気持ちいい!!」」」」」と、いう声が他の3つの鍋辺りから聞こえて来た。


 これは歓声?そんなことあるのか?


 俺がそう疑問に思っているとクリスタから説明があった。


 「俺たちデイジーはこういう熱いお湯が大好きなんですよ。逆に冷たいのが大嫌いってわけではないですが」


 なるほど。だから、何か原始人みたいな軽い服なのか・・・?


 「・・・皆さん、すみません。・・・お詫びとして、俺が魔法でこの鍋のお湯よりも熱いお湯を出しましょう!」


 俺は『ウォル』と調節して火力を高めた『イグルス』を合わせて、めちゃくちゃ熱いお湯をこの町全体に降らせた。


 今、この町には熱いお湯の雨が降っている。


 「気持ちいい!!」


 「最高!!」


 「あつぅぅい!助けてぇ!!」


 「天よ!恵みのお湯を!!」


 うん、うん、皆、喜んでいるようでよかった。何か、一つ皆と違うような言葉が横から聞こえて来たような・・・


 ちなみに、俺は掛かるのが嫌なので物理障壁を張っている。

 

 こんな感じで王熊パーティーが始まった。

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