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目の色で能力が決まる世界。この世界で俺はオッドアイ  作者: 北猫新夜
秘書体験

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35話 腕は鈍っていない

 時間が経つのは早いものだ。


 今は、メアロノロス王国を出て3日目。2日目の野宿のご飯は1日目の時と全く同じのご飯を食べた。


 「カタリナ、町は何時着くんだ?」


 カタリナはメアロノロス王国に来るときの道をマッピングしたマップを見ながら答えた。


 「このペースなら夕方より少し前に着けると思います。私の時は着いたのが真夜中だったのですごくいいペースです」


 王族の馬車は普通の馬車とは違い、王族の馬車は車輪が普通の馬車よりも大きい。だからこそ、進む距離も普通の馬車より早く長く進める。


 この大きい車輪の目的は、王族は高い所に居るべきという考えを持った王族馬車職人が車輪を大きくすれば中心も高くなるため、普通の馬車より高い所に居れると考え創ったらしい。


 高所恐怖症の人ならこの高さには耐えれないだろう。


 俺がそう思って窓の外をちらりと見ると木が消えた。そして、少し進むと・・・なんだあれは?


 あれはっていうか、見るからに熊なんだけど・・・。しかも、1、2mのようなものではなく4mはあるだろう熊だ。熊は息をする度に煙が出ている…あれ暴走状態とかじゃないよね…


 ・・・目が合った気がする。深紫の目が俺の目を貫いた。


 俺は窓を開けて物理障壁を張った。これは、勘。何かくるのではないかというただの勘。


 「バリンッ!!」


 マジかよっ…

 

 全力の物理障壁ではないといえ、ただの突進で俺の物理障壁を破壊されたのは初めてだ。俺の初めては熊によって奪われたのか...


 この恨み、お前で晴らしてやる!


 「ルニア、カタリナ頼むぞ」


 窓の逆側にある扉を開けて、馬車自体に先ほどよりも3倍強い物理障壁を張った。これは流石に破壊されないだろう。


 「ロオ!馬車をそこで止めておいてくれ!」


 俺は今まで馬車を引いている人で通していた人の名前を言った。俺たちの馬車を引いていた彼の名前はロオ。


 「は、はいぃぃぃ!!」


 ロオは俺に返事をしようとした時に熊に攻撃されて声がめちゃくちゃ跳ねている。


 俺は指先に魔力を集中して集める。ダンジョン内では大きい範囲の魔法が使えるか分からないので、今の内に攻撃範囲が小さい魔法を使って威力を確かめる。この熊なら最適だろう。

 

 今日の晩ご飯は熊になりそうだ。美味いか分からないが一応体には傷を付けずに狩ろう。


 指の先端に鋭い水の太い針が出現した。この熊にはこのくらいでいいだろう。


 「貫け、『ウォルキーン』」


 俺の放った『ウォルキーン』は開けていた馬車の扉を通り、馬車の窓を通り、その先の熊の脳天を綺麗に打ち抜いた。熊は紫色の血のようなものを噴いた。


 ふぅ~、腕は鈍っていないようだな。クルミナでよく、スナイパーみたいなポーズをしながらルニアに当てていたおかげだな。俺は『ウォルキーン』を放った指の先端を「ふぅ」と、吹いた。


 水魔法は本当に万能魔法だと俺は思う。


 「お、おい!王熊が倒れてるぞ!」


 俺たちが進みたい方向から驚いている男の声がした。俺はその声が聞こえた瞬間「ふぅ」と、した右手を後ろに隠した。


 「グゥゥガァァ!!」


 !俺が打ち抜いた熊は叫びながら、男が居る所へものすごい速さで突進しようとしている。普通、脳天を貫いたら即死じゃないの?


 俺は急いで後ろに隠した右手を男が居る所へ向けた。助けれるかな、これ…

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