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目の色で能力が決まる世界。この世界で俺はオッドアイ  作者: 北猫新夜
秘書体験

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32話 想像力

 あれからアキレア王国への旅は順調に進み、時間が経ち、日は沈み、空は暗くなった。馬車を走らせるのも危険なので今日はここで野宿をする。


 「ディア、料理頼むぞ!!」


 ルニアがマイナイフとマイフォークを持ちながら言ってきた。お前も手伝え!と言いたいが、これは魔法を永続的に使えないと出来ないので、俺にしか出来ない。


 『魔法空間』から今日、氷魔法『ヒョウズ』を使って凍らせた肉を4枚取りだす。そして、4人分の皿と3人分のナイフ&フォークを取りだす。


 地面に物理障壁を張って皿を置き、そして、皿の上に魔法障壁を張って肉を置いたら準備完了。


 ここからは中級火魔法『イグナス』を使う。『イグナス』は初級火魔法『イグルス』と違い、永続的に使えることが出来る魔法。そして、中級魔法なので初級魔法よりも魔力を多く使い、魔力の調節が難しい。


 カタリナは昨日の魔法障壁から考えて魔力量は平均の20くらいだろうし、ルニアには『イグナス』の魔力の調節が難しく魔力もすぐになくなるため、俺しか『イグナス』を永続的に使うことが出来ない。


 「『イグナス』」


 解凍はこの世界に来て初めてするので、初めは弱火力からだんだん強くしていく。


 「ディア様、私に出来ることはありますか?」


 「あ~、う~ん、じゃあ、もうすぐ解凍できるからこれで焼けてきたらひっくり返してくれ」


 俺は解凍を続けながら『魔法空間』から「トング」を取り出してカタリナに渡した。


 そして、30秒ほど経った頃、ちょうど解凍しを終わった。


 「じゃあ、カタリナ頼むぞ」


 「はい、お任せください」


 カタリナはトングを2回「カッ」「カッ」と鳴らした。やる気十分らしい。


 解凍の時と同じ火力を出して、肉を焼いていく。だんだんと焼き目が付いていくといい匂いがしてくる。


 「カタリナ、今だ」


 俺がそう言うと同時にカタリナはものすごい速さで肉4枚をひっくり返した。もしかして、カタリナも今だと思っていたのか?…中々に肉について知っているな、カタリナ。


 ひっくり返した肉もだんだん焼き色が付いてきて、いい匂いが増してきたので『イグナス』を使うのを止めた。


 そして、肉の下に張っていた魔法障壁を止めた。


 「カタリナ、持っててくれ」


 カタリナが肉が乗ってある4皿を持ってくれたのを見て、皿の下に張っていた物理障壁を止めた。そして、俺はご飯を食べる予定の場所に物理障壁を張って小さく低い机を作った。


 「カタリナ、ここに置いてくれ」


 カタリナは1人1人の前に丁寧に肉の乗った皿を置いた。


 「じゃあ、皆、食べるか!!」


 俺とルニアは手を合わせた。俺たちの行動を、カタリナと俺たちの乗っている馬車を引いている人が不思議そうに見ていた。


 「「いただきます!」」


 クルミナでも、俺とルニアが皆より遅れてご飯を食べる時は、いつもあの長い挨拶をするわけでなく俺がルニアに教えた「いただきます」を言う。 これを知った時のルニアはめっちゃ喜んでいた。


 「2人とも食べないのか?」


 ナイフで肉を切り、切った肉を口に入れながら、まだ肉に手を付けていない2人にルニアは聴いた。


 「「いただきます」とは、何でしょうか?」


 「いただきます」は、ルニアとステナリアだけに教えた挨拶。まぁ、元々俺が教えたものだからな。ここは俺が教えるか。


 「「いただきます」はいつもの挨拶を省略させたものだ」


 俺が2人にそう説明すると「おぉ~」と言ってくれた。


 そして、2人は先ほどの俺たちのように手を合わせて、「いただきます」と言って、肉を食べだした。


 この肉、うまいのだがやっぱり、せっかく肉を食べるのなら白米と一緒に食べたい。だが、この世界には白米がないので、俺はパンに挟んで食べている。


 この食べ方を3人にも勧めたのだが、カタリナと馬車を引いている人は何故か遠慮してパンを受け取らなかったし、ルニアは「パンはパン、肉は肉で食うから美味いんだ!!」と、言ってパンを拒否した。


 う~ん、もうちょっとパンが柔らかければもっと美味いんだろうな…と、思いながら食べ進めているといつの間にか食べ終わっていた。


 ・・・・・・

 ・・・・・・


 晩ご飯を食べ終わった俺たちは、ゆったりとした時間を過ごしている。

 

 先ほどまで皿を置いていた物理障壁を止めて、そこに焚火を焚いている。


 ルニアはもう寝てしまったので、今起きているのは俺、カタリナ、馬車を引いている人の3人。


 馬車を引いている人は馬の状態確認をしていて、俺とカタリナは何もしていない。いや、俺は星が輝いている夜空を見て心を清めている。


 「ディア様はすごいですね。普通は防御などに使うしか思いつかないのに、こんな風に使うことを思いつくなんて」


 「机のこと?」


 「はい、だからこそより確信に変わりました」


 カタリナはそう言って、俺の目を見てこう言った。


 「ディア様なら必ずアキレア王国を救うことが出来る」


 カタリナはそう言って、寝袋に入って眠った。


 ・・・俺が1つの国を救うか...俺がもし、昨日メアロノロス王国に来ていなかったら、この話もなかったのだろうか…


 俺はもう一度空を見上げた。

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