28話 ダンジョン
『アキレア王国』
スカシユリ王国の真逆の位置にあるメアロノロス王国と同様に大国と呼ばれる国。そして、過去に何度も戦争が起こった国でもある。
大国メアロノロス王国とはスカシユリ王国の次に仲の良い国。
なぜ『アキレア王国』が大国と呼ばれているのか・・・
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「今、アキレア王国の第一王女である「ナノハ・アキレア」が騎士団を率いて、世界に一つアキレア王国にある『ダンジョン』の攻略に向かったが、帰ってこないとのことだ」
『ダンジョン』
これがアキレア王国を大国と呼ばせている原因。『ダンジョン』の中には魔物などの危険なことが多いが、その中には売れば一生遊んで暮らせるというお宝がたくさんある。
そこで、そのお宝を取りにアキレア王国に来た者が段々アキレア王国に住み着き、家族を作る。そして、その子孫にはダンジョンを攻略できるほどの腕前を持つ親の血が流れているので、強い。
その子孫たちが、親から受け継いだ血を持って『ダンジョン』攻略をする。そしてお宝を見つけて、大富豪になる。
アキレア王国は大富豪がこの世界で最も多くいる。実質、この世界の経済を支配している国だ。
「その帰ってこないってどのくらいの期間なんですか?」
俺の予想では2週間と考える。
「1カ月半だ」
・・・それは確かに大変だ。一国の王女がそんな期間帰ってこなかったら、そりゃ、確かに確かに、大変だ。
「では今回、何でディアが襲われたか、その理由は、実力を確認するためだ」
「それは、第一王女を『ダンジョン』から救えるか、とういう実力ですか?」
「流石、その通りだ」
陛下はそう言って、俺の後ろに居るカタリナに目をやった。
「カタリナ、結果はどうなんだ?」
「はい、ディア様は陛下の言っていた通り凄いお方でした。なので、合格です」
カタリナはそう言うと、自分の腕の力で縄をちぎった。・・・やばぁ。
俺はカタリナの奇行を目を丸くして見ていると、カタリナが俺に聴いてきた。
「ディア様、私の姉様であるナノハを助けてくださいますか?」
「姉様?あなたは王族ではないでしょう?」
おかしい。カタリナが王族ならば王族オーラが出ているはずなのに、カタリナからは王族オーラが出ていない。
「・・・凄いですね。そんなことも分かるのですか。・・・そうです、私はアキレア王国の王族の養子なんですよ」
ほぇ~、王族の養子になれるって凄いな。確かに、姉さんがずっと帰ってこないと、助けを求めたくなるのも分かる。そこで、俺は陛下に聴いた。
「陛下、これはカタリナ、アキレア王国のどちらの話ですか?」
「・・・カタリナの話だ」
「じゃあ、次はアキレア王国の話を聞かせてもらえますか」
俺が陛下にそう聴くと、陛下は息を大きく吸って吐いて答えた。
「簡単に言うと、アキレア王国の富豪たちが協力して国を乗っ取ろうとしている」
そして、陛下はさらに付け足して言った。
「これは、カタリナ、私、ディアしか知らない極秘情報だ」
「なぜ、俺たちだけ?」
俺が陛下に問うとその回答はカタリナによって答えられた。
「アキレア王国の上層部は、ナノハの救出しか考えておらず、身の回りのことに目を向けてないのです。私は王城の静かな道の一角で富豪たちの会話が聞こえてきました。それがアキレア王国の乗っ取りだったのです」
ふ~ん、なるほど。
「お願いです、ディア様。アキレア王国で出来ることであれば何でもしますので、お願いします」
カタリナはそう言って、身体を90度に曲げた。
そんなことされたら断りにくすぎるだろ...。
しかし、「アキレア王国が出来ることであれば何でもするか」…いいじゃないか!経済中心地からの何でもするはとても大きい。
「ディア、私からもお願いしたい」
陛下もカタリナと同様に身体を90度に曲げた。
「わ、分かりましたから!二人とも顔を上げてください」
俺がそう言うと、カタリナは先ほどまでの悲しいそうな顔から、一気に涙が溢れ、顔は笑っていた。
「ありがとうございます!ディア様!」
そして、カタリナは俺の手を取り、力強く握った。うん、痛い。
俺が笑顔でカタリナの握手を受け入れているとカタリナは急に俺の手を握るのを止めた。
「す、すみません!嬉しくて力が入ってしまいました!」
カタリナは俺に何度も頭を下げた。大丈夫、大丈夫、俺はカタリナ以上の怪力に何度も手を握られているから。
それを見ている陛下は笑っている。俺も笑って流した。
「それで陛下、アキレア王国にはいつ行くんですか?」
「ディア様、それは私から言わせてください。アキレア王国には・・・」
ゴクリッ…
・・・・・・・・溜め過ぎだろ。
「・・・アキレア王国には、明日から来てもらいます」
明日ね、明日...明日っていつだっけ?




