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目の色で能力が決まる世界。この世界で俺はオッドアイ  作者: 北猫新夜
秘書体験

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26話 怖すぎるんですけど…

 「おぉ!帰ってきたか!」


 俺たちが『空間転移』で帰ってくると、リビングには陛下しか居なかった。


 王妃様とルレイ先輩は俺たちがステナリアの所へ行っている間に自室へ帰ったらしい。


 「ディア、ルニアは何で泣いているんだ?」


 「いや、自分もよく分からないんですよ...」


 「そうか…じゃあ、2人とも座ってくれ」


 俺とルニアは晩ご飯を食べた席に座った。これからどんな話をするのかは大体察しがついている。


 「ディア、本当にルニアの秘書になるのか?」


 やっぱり・・・


 「はい、スカシユリ王国よりも、大国メアロノロス王国に居る方が自分が成長できると思っています」


 「・・・ルニアはディアに秘書になってほしいか?」


 「あぁ!ディアが居れば何でも出来るからな!!」


 ルニアが陛下に向かってそう言うと、陛下その場から立ち上がった。


 「我、ロウバイ・メアロノロスはこの場にディア・シュラストがルニア・メアロノロスの秘書に18歳までなる事を認める」


 すると後ろからたくさんの拍手が聞こえて来た。入学式のトラウマが今、蘇る…


 俺たちは後ろを向くとそこには、王妃様とルレイ先輩、ルニア専属メイドのルリイ、その他のメイド、料理長が居た。


 そして、その他のメイドの中で目立っていたメイドが俺に近づいて来た。


 「ディア、この人がこれから君の専属メイドになるカルタナだ」


 「おぉ...」


 俺のこの反応を見て目の前のメイドはにこりと笑っている。これが大人の余裕…


 目の前のメイドは青目と黒髪がとても合っていて物凄く大人っぽく見える。しかも身長も俺より高い。今の俺の身長は167cm。だから、このメイドはズバリ・・・


 「174cm」


 俺は小さな声でそう言った。


 「おぉ、流石です。ディア様」


 あれ?自分でも聞き取れるか分からないくらいの小さな声でそう言ったのに、このメイドは聞き取れた。

 

 このメイド、侮れない。なぜなら、青目を持つ超人だからだ。


 普通の青目を持つ超人ならこんなふうには思わないが、この女性は俺の専属メイドになるほど優秀と言うこと。


 まず、この王宮に仕えているメイドと言うだけで優秀だが、それが俺の専属メイドになるなら尚更。


 「それじゃ、これからディアの部屋を案内しよう」


 良かったぁ。ルニアと一緒の部屋だったらまじで地獄だった。もし、ルニアと一緒の部屋になるなら8年間ルニアと一緒の部屋に過ごしたことになる。


 「え、俺と同じじゃないのか?!」


 「15の男同士が同じ部屋なわけないだろ」


 俺はルニアに言った。一緒なんてたまるか。


 「カタリナ、頼むぞ」


 「はい。お任せください」


 今、後ろで嫌な会話が聞こえて来た。部屋の案内は陛下じゃなくてカタリナがするだと!?


 そこで俺はルニアに「来る?」みたいな手の動きをした。それにルニアは乗ってきくれたと思ったら、陛下がルニアに「お前は自室に帰れ」と言い、ルニアは自室へ帰ってしまった。


 そして、陛下も自室へ帰るらしいので俺も自室へ帰らないといけない。陛下許すまじ…


 「では、ディア様、行きましょう」


 「は、はい」


 静まり返った長い廊下を2人の靴の音だけが鳴り響く。かなり怖い状況だ。


 「ディア様、なんでそんなに間を開けているのですか?」


 静かな廊下で大人の色気が混じった声が響き渡る。


 「初対面の人との適切な距離感ですよ」


 「でも、これから3年間共にするのですから、もう少し近くで歩きましょう?それとも・・・私が怖いですか?」


 やばい。股がめっちゃ震えている。そして、その言葉と同時にカルタナが止まった。


 「ここがディア様のお部屋です」


 カタリナはそう言って扉を開けた。カタリナは真っ暗な俺の部屋に入って行った。


 俺はその場で待つことにした。一緒に入って殺されないために。だが、俺の考えはカタリナの一言ですぐに崩された。


 「入ってきてください」


 その言葉に俺は従うことしか出来なかったので、真っ暗な部屋に俺は入った。


 部屋に入ると、カタリナは大きな絵がある所でこちらを背にしながら待っていた。


 「・・・何で電気をつけないんですか?」


 「それは・・・あなたを試すため」


 カタリナはそう言うとこちらに振り返り、突っ込んできた。

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