辺境領に 同行する
『出来たら 俺たちに付いて 穏便に同行してもらいたい
手荒いこともしたくないし もし制圧しようとすれば こちらにも
被害が出る ここは出来るだけ同行をお願いしたい」
自分自身も マリーと打ち合わせしたように その時は
穏便にことを進めようと考えていたので 渡りに船のお願いである
「分かった 俺もあまり面倒になってもいけないし 逆に 連れてって
くれるのであれば助かる」
デイビットは 今日はこのまま ここで野営をし 明日の朝帰る予定だと
告げてきた 周りの兵は すぐにテントを張り 夜食の用意をしだした
自分は その様子を静かに見ながら 木の前で警戒しつつ のんびりしていた
そうすると デビッドが 年は幾つなんだとか 若いのによく一人でここまで来たな
とか 根掘り葉掘り聞いてくる まぁそこらへんは マリーと一緒に考えていたので
適当な相槌をしていた 少しの与太話の間に 夕食の用意が出来てくる
硬いパンとスープである 比較的保存食の貯えもあったが ここは
お言葉に甘えて 食べていく 周りを見ながら 与えられたものを口にする
美味しいとは言えないが これがこっちの定番なのだろう
自分は 取り合えず 完食して 夜の見張りはこちらでするという言葉に
甘え 自分のテントに潜り込む 案外 何もしなくとも
疲れていたのか 硬いテントの床で朝までぐっすり寝た
そして 朝 テントの撤収とともに移動 これを何日かする間に 辺境領についた