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プロローグ

「緊急事態、緊急事態! 」


「メインフレーム臨界! 」


「このままでは暴走します! 」


人型の機体から黒い煙が吹き出している

手足全ての関節部分から吹き出した黒い煙は機体の上で龍のようにとぐろを巻いている

煙から発せられる音はまるで、龍の咆哮のようだ


「ありったけの玉をぶつけろ! 」


「了解! 」


黒い煙に数百の翡翠の玉が投げ込まれた

煙は翡翠の玉に吸いとられ小さくなった


ぶぉ~ん!


人型が金属の悲鳴をあげた



「このままでは、もたない! フレームを引き剥がす! 」


大型のアームが機体の腕に食い込み装甲をはがす

絶叫のような金属音をたて装甲が剥がされた

室内に異臭が充満した

血と腐食した金属の混ざった匂い

手足胴体の装甲が取り外され、黒い人形だけが残った

黒い防護スーツを着こんだ人間であった

研究員が黒い液体で汚れたヘルメットをはずすと、血まみれになった少女の顔が現れた


「おい! しっかりしろ! 」


「意識はあるか~? 」


研究員が顔を叩くと、少女は片目を開けた


「じ、実験は…? 」


己の責任を確かめるように少女が尋ねた


「・・・ 」


研究員は、実験が失敗したことを告げることなどできなかった


彼女は察した


「・・・そう、だめだったのね 」


そう言うと、意識を手放した




その日正義の味方になろうとしていた一人の少女の夢が終わった




・・・そして、20年の月日がたった


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