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神喰の白蛇  作者: ミスト
破滅の光
23/40

予言

魔法の国・謁見の間にて―――


朱い玉座の上で王らしき厳格な老けた男が、額にしわを寄せていた。


「ああ、何という事だ。まさかこんな事が――」


「もしも予言の通りだというのなら、とても良くないという事が起こるという事だ」


「ああ、まったく、新しい予言はまだか!」


不安と苛つきが王を追い詰める。

そこに大臣が釘を刺す。


「王様、落ち着いてください。予言は時間がかかるもの」

「焦ったところで、問題は解決しませんぞ」


「わかっておる、だが、事が事だけにだな…」


そこに二人の兵士が、一人の少女を連れて入ってきた。


「王様!予言が出ました!」


「おお、ようやくか!して結果は!!?」


思わず立ち上がった王の前に、ツインテールの少女が歩み出る。


「私が見た予言は二つ。まず一つは…」


「沢山の光が見えました。七色の小さな光です」

「ですが、黒い小さな光が、その中に入り込みました」


「そして、黒い光を追って―――巨大な白い光がやってきました」

「巨大な白は、虹色の、数多の光を飲み込み、消えていきました」


「…これが最初に見た予言です」


王は顎に手を添え、考える。


「ふむ、それは――随分と抽象的だな」

「そうですね。いつもはもう少し具体的なのですが」


そこに響く、男性の声。大臣のものでもない。


「数多の光はこの世界の人々。黒い光は白い光の先導者」

「そして――白い光は、我々を食らう巨大な怪物と、私は推測します」


「つまり――この国は怪物によって滅ぶという事です」


「私たちはこれを破滅の光と名付けました」


背中に白い十字の刻まれたコートを背負い、男が入ってきた。

その声に王と大臣は顔を上げた。


「おお!この声…ソル殿か!」

「おお、勇者殿!早速解明なされたのか、素晴らしい!」



「いや、だが…何という事だ!この国が亡ぶとは…!!」


「ご安心を、王。予言は二つあります…プレシア」


男は少女に声をかける。プレシアは頷いた。


「王様、もう一つの予言―――神が白き怪物を打ち倒す姿が見えました」


「なんと!神…神か!」

「つまり、それは神の生まれ変わりであるソル殿に間違いないな!」


「その通りです、王。」


「こちらの予言は抽象的ではなく、はっきり見えたとのことです。ここから察するに――」


「この予言は、この国の二つの未来を暗示していると思われます」


「破滅の光が人々を飲み込み、国が滅ぶ未来」

「そして、神が怪物を打ち倒す未来、こちらははっきりと見えました」


「ほうほう…つまり?」


ソルと呼ばれた男が、決意を秘めた瞳ではっきりと答える。


「我々――魔法師団ラグナロクが、白き光――怪物を滅ぼし、この国を救うという事です」


「必ず、破滅の光を滅ぼしてみせましょう」


男の後ろに並ぶ、10人の男女。皆同じ服を着ている。

最強の魔法集団、その先頭を任された男。


勇者と怪物の戦いが、また始まろうとしていた。




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