表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生したくてもさせてもらえない件  作者: 転生希望のブラック会社員
<ファティリタス復興>編 【第1クール】
96/321

第96話 ファティリタス復興編 【第1クール】 砂漠化の進む地域を目指して

――村を発ち南下中――



「ユウスケさん、次はどこを目指しますか?」

「ここから更に南に進んだ先にある、砂漠化の進んでる地域に行こう」


 俺は司祭からもらった地図を広げ、アンリさんに見せる。


「砂漠化ですか?」

「30年程前まで、人間と魔族の長い争いがあって、そこが主戦場になったらしいんだ。その時の被害が甚大で、今は動植物の住めない土地になりつつあるらしい」


 カイリさんとハンナさんから聞いた話をアンリさんに聞かせる。


「そんな……」

「まずは行ってみよう。――村で、役に立ちそうな物はある程度<ストレージ>に入れてきてる。どこまで酷いかにもよるけど……」


 

 俺とアンリさんはそのまま街道を南下していった。


――砂漠地帯――



「これは……想像以上だな」

(ひど)い……」


 街道をある程度南下すると、見渡す限りの砂漠が広がっていた。


「地図を見ると、この先に森林の名残りがあるみたいなんだが……アレか?」


 よく見ると、遠くに樹木らしきものがポツポツと立っているのが視える。


「今日はもう遅いですし、ここで野宿しませんか?」

「そうだな。この先には、明朝から入ろう」


 俺とアンリさんはストレージから野営用品を出し、食事の準備やテントを整えていった。



「人や動物の気配がしませんね……」

「そうだな。別の場所に移り住んだのか……それとも」


 その先はあまり想像したくなかった。これだけ広いエリアの動植物が死滅したなんて、やはり想像するのも辛い。


「昔は緑あふれる森林だったらしいんだ。ハンナさんが寂しそうに言ってたよ」

「少しでも元の姿に戻したいですね」


 俺とアンリさんは広がる砂漠を見ながら頷き合う。


「やれることをやろう。まずは現状確認だ。明日は、あの森林の跡地に行って、現地民がいたら、村の時みたいに協力を仰ごう。大丈夫、きっと上手くいく――というか、なんとかするよ」

「そうですね。復興に来た私達が諦めたらそこまでですもんね。――頑張りましょう」



――夜が更け、俺達はかわりばんこに睡眠を取るのだった。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ