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異世界転生したくてもさせてもらえない件  作者: 転生希望のブラック会社員
<ファティリタス復興>編 【第1クール】
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第94話 ファティリタス復興編 【第1クール】 村への帰還

――洞窟・入口――


「あ、皆さん! 無事に泉の解毒は済みましたか?」

「おうよ! 今日はこんなところだな。残りの奴らと合流して、村に戻ろう」


 見張りをしていた村人のパーティが洞窟の入口に待機していたので、合流する。後は、残りのもう1パーティと合流して村に帰るだけだ。


「その<バイオスライム>が毒の原因だったんですか?」

「まだ分からないけど、ハンナさんが言うにはこの辺りにはいないモンスターらしいし、その可能性はあるな。しばらく様子を見てみるしかないけどね」

 

 村人も見たかったのだろう。「見ない方がいいですよ、トラウマになりますよ。あんなの……」とアンリさんが青い顔で伝えても、「え~!? そんなに凄かったんですかぁ?」と逆に興味津々で聞いてくるくらいだった。


――滝つぼの川辺――



「あ、いたぞ」


 残りのパーティは滝つぼの川辺で見つかった。スタート地点じゃねぇか。村人達もこちらに気付き、どことなく気まずそうな視線を向けている。


「実は、アイテムが早々に尽きてしまいまして……」


 各パーティで分け合ってもってた、錬金術で作成したアイテム――その中で攻撃用の<フレアボム>――を早々に使い切ってしまったようだ。それで怖くなって、帰り道に皆が通る、この川辺に戻ってきたと……


「『使い時は考えて』と言ったと思うけど……とにかく、あなた達が無事でよかったわ。よく頑張ったわね!」

「は、ハンナさぁん……」


 ヒーラー役の女の子がハンナさんに泣きつく。……よっぽど怖かったのだろう。そうだよな。ゾンビモンスターなんて見たくも無いよな、普通。



――俺達は誰一人も欠けることなく、皆で下山する。


――下山中――



「そう言えば、何でゴブリンはゾンビ化したんですかね? やっぱりあの毒ですか?」

 俺はふと気になったのでカイリさんとハンナさんに聞いてみる。


「死因はそうだろうけど、ゾンビ化したのは別に毒のせいじゃないと思うぞ?」

 カイリさんの返答にハンナさんも頷く。


「どういうことですか?」

 はてな顔のアンリさんと俺に二人が説明してくれる。


「あなた達のいた世界ではどうったかわからないけど、こっちでは、死後に死体をそのまま放置すると、アンデッド化するのよ」

「かつていた魔族の王――魔王――の呪いとも言われてるけどな」


 なるほど……ん? でも……


「魔王って、30年程前に勇者達に倒されたんじゃなかったでしたっけ?」


 アンリさんも同調する。


「まだ生きてるんでしょうか?」


「わからねぇ。倒されたとは聞いてるけど、直接見た訳じゃねぇしな」

「“新しい魔王”が誕生するってこともあるしね」


 ハンナさんがさらっと怖いことを言う。


「可能性の一つだけどね。――前の戦いで生態系も乱れたみたいだし、もしくはその影響だったのかもしれないわ」


 あの場でもハンナさんが言ってたが、あの<バイオスライム>はここで見たことの無いモンスターらしい。他所から来て洞窟に住み着いたってことなんだろうか。30年経って今頃っていうのもわからないけどな。


「何はともあれ、しばらくは様子を見るか。――皆も疲れてるみたいだし、早く帰ろう」


 カイリさんが村人達を横目で見ながら言う。そうだな。ともかく今日はここまでだ。



――俺達は、そうして村に戻って行った。


――村・集会所――



「本当にありがとうございました」

「頭を上げて下さい。まだ解決したかもわかりませんので……」


 前に村人達の毒の治療をした時の様に、俺とアンリさんは村人達から頭を下げられる。でも俺が今言った通り、まだ解決したかもわからないのだ。


「お二人は、これからどうされますか?」

「毒の解決を見届けたいので、しばらくはこの村に留まらせてもらおうかと。――いいでしょうか?」

「もちろんよ! 私の家に泊まるといいわ」


 ハンナさんが俺とアンリさんを泊めてくれると申し出てくれた。


「すみません、ありがとうございます」

「ハンナさん、ありがとうございます」

「いいのよ。錬金術なら教えられるから、よかったら覚えていって」

「俺も、この世界での生活の知恵みたいなのは持ってるから、山とかに行く時は声を掛けてくれ」


 ハンナさんとカイリさんが親切にも申し出てくれる。至れり尽くせりで本当にありがたい。


「それでは遠慮なく……お願いします!」

「もっと錬金術とか、山で採れる山菜とか知りたいですね!」


 俺とアンリさんは二人のご厚意に甘え、二人に師事することに。



――そうして、俺達は村でしばらくの時を過ごした。



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