第64話 ダンジョン攻略【15】戦闘が終わった瞬間に不意打ちしてくるとか、漢の風上にも置けない。モンスターだけど。
――地下4F――
俺達は、大部屋の毒沼エリアを進んでいた。
<地形ダメージ軽減 5 レベル2>
毒沼の地形ダメージはこのスキルで無効化できていた。レベル1だと50%軽減だが、レベル2に上げることで完全耐性となるのだ。しかもパーティ全体が対象だからかなりお得だろう。
「ゲコ」
ポイズントード×3
毒沼にはこの毒蛙が蔓延っていた。だが――
「ファイアブレス!」
「ファイアボール!」
【天の声】火炎斬り!
脂ぎっているのか、よく燃える。炎系統のスキルを持つ俺達の敵とはならなかった。
経験値 +39
ゴールド +78
ユウスケ レベル 13 ⇒ 14 SP+3(現在SP+ 3)
アンリ レベル 13 ⇒ 14 SP+3(現在SP+ 9)
ヒトカゲ レベル 18
ファンファーレが鳴り響き、俺とアンリさんはまたレベルが上がった。
「順調ですね」
「そうだな。でもスキルでダメージが無いって言っても毒沼は気持ち悪いから、早く抜けちゃおう」
アンリさんとヒトカゲもうなずき、さっさと抜けることにした。
◆
スキルのおかげもあり、難なく毒沼を抜けられた。前は上の階層、地下3Fでいきなり落とし穴にはまりこの毒沼に落ちて死んだが、あらかじめ知ってて準備しておけば容易いもんだな。
まさに『備えあれば憂いなし』!
そんな感じでイイ感じにイキりながら道を進んでいた時だった。俺達の前にソレが現れたのは――
◆
「サーチエネミー」
俺は、いつもの様にモンスター感知のスキルを使う。すると――
「ん? なんだこれ?」
いつも、モンスターはフロアマップに赤い点で表示されるが――
「紫の点がありますね」
アンリさんも気づいたようだ。
「それに大きいな」
そう、他のモンスターの点よりも大きいのだ。
とりあえず、その点の様子を確認すると、どうやら、ある決まったルートを徘徊しているようだ。
「まぁ、ここで気にしてても仕方無いし、気をつけながら進もうか」
うなずくアンリさんとヒトカゲと共に、道を進む。
毒沼を抜け、地形ダメージの無い通常の道になっていたが、かなり入り組んでいて見通しが悪い。
――迷子になりそうだな……
おっと、道の角からモンスターが現れた。
オーク×1
ウェアウルフ×1
さすがに地下4Fの奥地ともなると強そうだ。
「グァァッ!」
ファイアブレスの一撃で倒せず、ウェアウルフの爪が腕をかする。やばい、これだけで痛みが走る!
「ライトニング!」
【天の声】火炎斬り!
アンリさんとヒトカゲの援護でなんとかウェアウルフを倒す。残りはオークだ。オークはアンリさんに向かって距離を詰めている。――させるか!
「火炎斬り!」
鞭で火炎斬りをオークにお見舞いする。お、武器の付与効果である<バインド>がかかったようだ。オークが硬直する。
「ぐ……が……っ!」
【天の声】ファイアブレス!
その隙をつき、ヒトカゲが炎の息でオークを焼き払った。
経験値 +33
ゴールド +66
ふう、なんとか倒せたな……と俺達が安心したのも束の間――
――ゴシャッ!
「ぐぁぁっ!!」
どこからか振るわれた巨大な鈍器の様なものに吹き飛ばされる。
「ユウスケさん!? ひ、ヒール!」
アンリさんが悲痛な叫びを上げ、すぐさま俺に回復魔法を唱えてくれる。
「グギャァ!」
その間、ヒトカゲがその何かに立ち向かうも――
――ゴシャッ!
「――グァウッ!」
俺と同じ様に吹き飛ばされ、壁にぶつけられた。
――それが更に近づき、その姿が露わになる。
「お、大きい……」
「グゥゥ……ッ!」
「岩の……巨人?」
アンリさん、ヒトカゲ、俺がその姿に驚愕する。
――それは、このダンジョンで見てきたどのモンスターよりも大きな、<岩の巨人>だった。




